メッセージのレビュー・感想・評価
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難しい内容ですが....
ただのSFじゃない
霧の中を彷徨うような不思議な感覚と、未知への底知れぬ興味
静かだけど眠気は全くこない
硬派で理知的なミステリーサスペンス接近遭遇
ファーストコンタクトもののエポックメイキングなものといえば、未知との遭遇とかがあるが、本作はこれらのリストに並んでもおかしくない。
難解なところがあるけど、世界観がガッチリしていて歯ごたえがある。歯ごたえがありすぎてアゴが疲れるくらいに。
エイリアンの恐怖に謎解き要素を合わせていて、良質のミステリーサスペンスの趣がある。
時間の概念を循環させることで、後悔や郷愁といった過去志向のフィーリングと、世界や人生の今後をこうするんだという未来志向の意思を併存させるという離れ業もやってのけたのはお見事というしかない。
抑制的で、理知的すぎて、もうちょっと情動的でもいいんじゃないかとも思うけど、エモーショナルにするとこのモチーフだと破綻するかもしれない。
観る方も頭を使わないといけないからちょっと疲れるが、こういう妥協を受け付けない映画は貴重だし、難解さに堂々と挑んだ監督に敬意を表したい。
おお…これはSF好きや物理学好きじゃないとちんぷんかんぷんなのでは...
ばかうけじゃなかった!
心で感じなければ分からない作品。
「あしたのあさは星の上」
この映画をみて思い出したのが
・・・石ノ森章太郎の「あしたのあさは星の上」です。
小生、小学生時代にこの本を読みふけりました。
(昨年、初版から49年ぶりに2度目の復刻とのこと)。
児童書とは言え強烈なメッセージ性なんですよね。
そして今回のこの映画「メッセージ」とのストーリーの類似性は驚くべきものがあります。
もしかしたら原作者や監督・脚本家は石ノ森章太郎を読んでいたかも知れません。
半世紀まえの“予言書”的存在。興味あったら読んでみて下さい。
映画よりずっと面白いです。
・・・・・・・・・・・・・
2025.5.17 追記
R41さん
共感ありがとうございました。
地球外生命体がやって来たとき、彼らのコトバを何とかして聞き取ろうとして世界が固唾を呑んだ。
― その事が我々の世界にとってはとても大切で、回復すべき生き方だったと思いますね。
他者のコトバを聞かず、他者を黙らせ、他者の言語を奪って住民ごと言葉を殲滅させてきた我々人間の「戦争」と「植民地化」の歴史。
全世界に7000余の言語があり、そのうち44%が消滅の危機にあるのだそうです。
僕たちはもう一度、自分は口を閉じて相手の存在に耳を傾けるべきなのだと、
この映画はそれについても大きなメッセージをくれたと思います。
超エモい。
最近の若者言葉で「エモい」というのがあるそうで、
嬉しい・楽しいといったポジティブな感情と、
切ない・悲しいといったネガティブな感情が入り混じった感覚を表すらしく
つまり古語で言うところの「いとをかし」が、「超エモい」となるわけだ。
これを知ったとき、千年以上も昔から感受性というか、
そういう気持ちがしっかり受け継がれていることに僕は嬉しさを感じた。
さて本作の肝も、個人的にはこの「エモい」ところ。
構成の妙であるとか謎解き要素であるとか、
観る人を引き付ける力は十分すぎる程に魅力的。
だが最終的に提示されるテーマは「『今』を生きる意味」なのかな、と。
あらすじだとか、あまり前情報を入れない状態で観た方が楽しめると思う。
「観るべき」と強く推しはしないけれど、少なくとも観て損はない良作。
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