メッセージのレビュー・感想・評価
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ずっと気になってた作品!
最後に全てがひっくり返り、納得のいく映画!
ゆっくりゆっくり進んでいって、最後にぎゅっと解決に進んでいきます!
結局あのでっかい物体はなんだったのでしょう(゜ロ゜)
とっても楽しかったです!
新しいSF映画
これまでのSF映画とは違う、静かな展開の中に、題名通りのメッセージが込められた、ヒューマン・ドラマ的な作品。
過去が過去に非ず、未来が未来に非ず。そんかトラップにマンマとかかり、最後にきて、そうだったの…って感じ😳
その点は、なかなかよくできていました。
単純にSF映画を期待してる方には、チョット物足りない感じはしますが、親しい人と観た後で、あれこれ感想を言い合って、確かめ合うにはいいと思います。
造形はシンボリックでインパクトがある
SF映画として見ると、肩すかしをくらうのかもしれない。
それでも、地球外生命体の造形はシンボリックでインパクトがある。「円盤」敵な発想ばかりの中、ただの巨石ぽい飛来物体というのが神秘的で良い。
言語解読のくだりは「?」だらけだが、筆書きのような○の文字も印象的。
時間の概念を超越できるその仕組みも、中国を説得した言葉もわからないままだが、奥行きはある。そして、亡き娘は未来を見ていた、という。
でも、わからない点をクリアにせず幕を閉じる映画に最高の評価はできない。インターステラくらいの期待をしてたが、そこにはまったく及びませんでした。
三年後再観賞
気になってもう一度観た。前回観たとき理解してない部分に気づいたりしたが、評価変わらず、というか、やっぱり微妙、の念押しになってしまった。
中国説得のくだりロジックは理解した。赤の他人が知るわけない亡き妻の言葉を知っていた、それを信用に繋げる種に使った、ということか。わかって尚漂う説得力のなさ笑 普通、逆だろう、唐突に電話で怪し過ぎるし、国、人類の一大事の決定権をんなことで委ねるって。さらに突っ込むと、その未来の会話を抽出したらその救われた未来でのその会話が不自然だろう、、いや、このへんでやめとこう。。
原作を愛する身としてはマイナス40点
1.映画『メッセージ』の良い点と、1つ目の不満点「ヘプタポッドの見た目」
ルイーズたちがヘプタポッドに初めて出会う場面までは、ほぼ完璧だと思います。人がいなくなった大学の構内、霧が立ち込める平原に浮かぶ“殻”とその周囲の車両やテントの様子、そして“殻”内部の不思議な重力の仕組みとその内観。異星人が地球に訪れるという荒唐無稽な事態を、抜群の説得力ある映像で観客に信じさせる、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の手腕は確かなものだと言えるでしょう。
さらに言うなら、ヘプタポッドとのセッションが始まってからしばらく経った前半の50分あたりまでは、“ある2点”(後で詳述します)を除いては、ストーリーの面でも映像の面でもほとんど不満はありませんでした。しかし、それまでのセッションから分かったことを、ナレーションによる簡単な説明で済ませてしまっているところで一気に興が削がれ、そこから後半は政治サスペンス要素がストーリーの中心になっていることに大いに失望しました。約2時間のハリウッド映画としてまとめるためとはいえ、原作にあった豊かなSF的な面白さと比較すると、あまりに凡庸で退屈な内容です。
この政治サスペンス要素を成立させるため、ヘプタポッドの見た目を恐ろしげなクリーチャー(パンフレットによると「クジラとタコとクモとゾウからインスピレーションを得た」そうです)にしてしまったことが、1つ目の不満点です。原作では「一個の樽が七本の肢に接合されて宙に持ちあげられているように見えた」と表現されていますし、個体名も「フラッパー」と「ラズベリー」という可愛らしい名前だったため、私は『スターウォーズ』に出てくる“R2-D2”(にクラゲの肢が生えた)ような姿をイメージしていました。ルイーズたちとのコミュニケーションに主眼をおいたストーリー展開にするのであれば、ヘプタポッドをこんなおどろおどろしい姿にする必要はなかったと思うのですが……。まぁ、でもこの後に説明する“2つ目の不満点”に比べれば、これは些細な問題です。
2.原作『あなたの人生の物語』の構成と、映画で描かれなかった内容
2つ目の不満点について説明する前に、原作小説である『あなたの人生の物語』の構成について簡単にふれておきます。『あなたの人生の物語』では、大まかに分けて3段階の議論がなされています。
(1)〈ヘプタポッドB〉(文字言語)はどのような言語なのか?
(2)〈ヘプタポッドB〉は思考にどのような影響をもたらすのか?
(3)未来を知るとはどのようなことなのか?
映画版の『メッセージ』では、(1)(2)(3)の全てにおいて具体的な描写や議論が不足しているため、説明が一足飛びになってしまっていて、「なんだか分かるような分からないような……」という印象で終わっています。映画を観ただけでは、〈ヘプタポッドB〉と人類の言語との決定的な違いや、なぜ〈ヘプタポッドB〉を習得することが「未来を知ること」につながるのかがよく分からないと思いますし、映画での描かれ方では、ヘプタポッドの認識様式が単なる便利な “未来予知能力”のように見えてしまいかねないと思います。
描写や議論が不足していると書きましたが、具体的には以下の内容が映画版では省かれています。
➀〈ヘプタポッドB〉に用いられる視覚的統語法
➁ルイーズが〈ヘプタポッドB〉を習得していく過程
➂ヘプタポッドの物理学体系・数学体系
➃未来を知ることと自由意思の問題
3.2つ目の不満点「〈ヘプタポッドB〉を“イカスミリング”にするということ」
新海誠は原作小説『あなたの人生の物語』の帯で「ヘプタポッドのあの表義文字がスクリーンに現れた時の感動……!」とコメントしていますが、私は表義文字(つまり〈ヘプタポッドB〉)がスクリーンに現れた瞬間、「これはちょっと違うんじゃないか……?」と首を傾げてしまいました。〈ヘプタポッドB〉を“イカスミリング”にしてしまったことが、本作最大の問題点であると私は思っています。
原作では、ヘプタポッドが文字を書く過程に注目することで、一本目の線を書き始める前に、ヘプタポッドは全体の文の構成がどうなるかを心得ているということが明らかになり、これがヘプタポッドの認識様式についての重要なヒントになっています。しかし、映画版の“イカスミリング”では書く過程がほとんど意味をなさないため、この部分が分かりにくくなっています。
また、映画ではルイーズがタブレットを用いて〈ヘプタポッドB〉を再現している描写がありますが、元々の原作に出てくる〈ヘプタポッドB〉は、紙とペンさえあれば、誰にでも再現することが可能な文字であるはずです。原作では、ルイーズが〈ヘプタポッドB〉を書くことに習熟していきながら、しだいに思考様式が変化していくという描写が出てきます。映画版では〈ヘプタポッドB〉を、特殊な装置を用いないと書けない文字にしてしまったことから、このプロセスを全く描けていません。終盤のルイーズが“イカスミ”を自在に操作して文字を書き上げる場面も、まるで魔法のような能力を得たかのように描かれています。
あと、映画版では一文ごとに一つの文字を提示していますが、これも根本的に間違っています。これでは結局のところ、語をひとつひとつ逐次的に並べることを余儀なくされる〈ヘプタポッドA〉(発話言語)と本質的に何も変わりません。映画の終盤に出てくるヘプタポッドからの最後のメッセージは、壁面いっぱいに夥しい量の文字が浮かんでいるように描かれていましたが、本来〈ヘプタポッドB〉はどれだけ文章が複雑になろうと長大になろうと、文字のサイズが大きくなっていくだけで、いくつもの文を一つの文字に統合することができるはずです。だから、あの最後のメッセージは、壁面いっぱいにいくつもの線が複雑に絡み合う巨大な“曼荼羅”のように描かれるべきなのです。
4.それ以外に映画で省かれている➂と➃の内容について
➂ヘプタポッドの物理学体系・数学体系
原作では〈ヘプタポッドB〉の解読と並行して、ヘプタポッドの物理学体系についての考察が進められていきます。ここで本作の重要なキーワードにもなっている“フェルマーの原理”(変分原理)が出てくるのですが、ここで明らかになるのは、ヘプタポッドの物理学体系は人類のものとあべこべになっていて、人類にとっては数学的に複雑な計算を要する“作用”(アクション)という属性が、ヘプタポッドにとっては初歩的なものだと捉えられているということです。このことがヘプタポッドの認識様式を理解する上での、もう一つの重要なヒントになっています。
物理学者のイアン(原作小説では「ゲーリー」)は、映画版ではルイーズの助手のような役割しか与えられていませんが、原作ではこの物理学体系・数学体系についての議論を進める中で重要な役割を担っています。イアンがヘプタポッドとのセッションに同行しているのにも本来はちゃんと意味があるのです。
➃未来を知ることと自由意思の問題
「避けられない未来の運命を受け入れることはできるのか」原作の終盤では、この問題を中心として議論が進んでいきますが、はっきり言って映画版の政治サスペンス展開よりもはるかに面白いです。自由意志の問題は、グレッグ・イーガンの諸作品や伊藤計劃の『ハーモニー』等でも出てくるSF的にもホットなテーマの一つだと思いますが、本作でなされている問いかけは、20年前に書かれた作品とは思えないほど鋭く刺激的です。
ラストシーンでルイーズが“ある決定”をするところも、この「未来を知ることと自由意思の問題」を踏まえているか否かで深まりが全然違います。ヘプタポッドたちが行動する目的である“未来を創出すること”と、“子どもをつくること”という人類にとっても普遍的な動機が重ね合わされているからこそ、このラストシーンはSFならではの深い感動をもたらすのです。
5.まとめ「原作小説を読もう!」
こうして見ると、映画『メッセージ』は原作『あなたの人生の物語』のSFとしての面白さをほとんど捨て去ってしまっていることが分かります。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督はSF映画らしい画づくりには長けていますが、本質的にSF自体にあまり興味がないのではないかと思ってしまいます。私見では、映画版は原作小説の面白さを3割程度は引き出すことができていると思います。しかし、逆に言えば、原作の7割の面白さを損なっているわけで、「30%-70%=-40%」──原作を愛する身としてはマイナス40点をつけたいぐらいの気持ちです。
とはいえ、「過去・現在・未来という時間の流れに縛られない認識」というアイデアを(“さわり”だけとはいえ)紹介できただけでもSF映画としては画期的だったと思いますし、監督の画づくりのセンスは確かなものだと思いますので、本作を原作小説の出来の良い“PV”だと考え、原作に向かうきっかけにしてもらえればいいのではないかと思っています。
映画『メッセージ』を観ていまいちピンとこなかったという方も、惹かれるものはあったけどよく分からなかったという方も、ぜひ原作小説をお読みください。文庫本にして100ページほどの中編ですので、それほど身構える必要もなく読めるはずです。『あなたの人生の物語』は、正真正銘現代SFの最高峰と呼ぶべき傑作です。映画だけを観て、原作小説を読まないのは本当にもったいないことです。ぜひ!
※コメント欄にて、琥珀さんが出してくださった“6つの疑問”にお答えしています。そちらでは主に、レビュー本文の方であまり詳しくふれることができなかった「未来を知ることと自由意志の問題」について詳しく述べています。原作小説を読んでこの部分がよく分からなかったという方は、ぜひ読んでみてください。
また、レビュー本文やコメントを読んで、疑問に思ったことや感想、ご意見等ありましたら、気軽にコメント欄の方に書き込んでください。コメントをお待ちしております。(2018/09/29 追記)
ペンは核爆弾よりも強し
・今日のアメリカと中国の経済戦争を比喩しているかのように感じた。
対話してお互い高め合える良い答えを見つけることが出来れば良いなと思った。
・時間という概念が無い不思議な世界観に引き込まれた。
今これから訪れてくる一瞬一瞬の出来事を大切に生きて行こうと思った。
珍しく静かなSFです。
何を書いてもネタバレになってしまいそうなので、あまり感想を言えませんが…静かなSF映画でした。
宇宙人はかなり陳腐な姿で、その宇宙人の言語を解読するために会話をするのですが…正直、言語の解読に興味がなく、ずっと退屈を感じていました。
最初、解読方法が理解出来なかったのもありますがΣ
なのですが、最後の30分位からストーリーの意味が分かり「あー、そういうことなんだー!」と、ダラーっと観つつ、自分が描いていたストーリーが違ったことが判明し、、そして、また最初から軽く早回ししながら見直しました。
余韻の残る映画で、内容も世界に投げかけると言う意味でも題通り『メッセージ』です。
総合して観て良かったと思ういい映画でした。
sfをダシにしたヒューマン
レビューを見ると賛否両論ですが、この映画の面白さは壮大なsf(矛盾が多数な設定)を語ると見せかけて、[未来が見えてもその運命を受け入れますか?]っていう、ヒューマンなオチに持っていったことだと私は思いました。
そりゃ粗を探せば沢山ありますよ。粗を見つけて吠える人はそもそも作り物の映画を観る資格がないんです。
個人的に宇宙を題材にした映画の最高傑作はインターステラーだと思っていますが、粗のレベルで言えば噴飯ものの設定だと思っています。
限られた時間の中で主題を伝え、かつsfの矛盾を完全に除去するのは不可能だと私は思います。そこらへんは暗黙で流し見できない人は見るべきではないし、創作物は見ても理解できないだろうから河原で雑草を眺めていればいいんじゃないでしょうか?
賛否両方の意見が低レベルだと思いました。
難しいけど理解したら素晴らしい作品
一回だけでなく何度も見たらより理解が深まり面白く感じると思う。
映画の撮影の仕方もとてもよく見ていてよかった。
言語学者と一緒に解読しているかのようでおもしろい。
サントラも映画の描写とあっておりとてもよかった。
ルイーズの子供のハンナ「HANNAH」のスペルと同じように物語も最初と最後で繋がっているんだなと思いました。
映画の途中途中にハンナのシーンを入れることによりそういうことか!とより理解出来るためとてもいい作品だと感じた。
複雑だが面白い
地球にやってきた未確認生命体と言語学者ルイーズの対話が中心となるこの作品。
それだけではなく時系列の複雑さや言語に関しての専門的な用語で混乱しそうになるが、最後まで見るとなるほどと納得してしまいます。
伏線の回収というか話がラスト収束するのが非常に面白かった。
言語学を少しかじっていたので用語は問題なかったものの初見の人はかなり入りづらいかも。
海外(特に中国)の反応がテンプレ過ぎるのと、物理学者としてやってきたイアンが役立たずなのが少し微妙な点。
悲しいことがこの先あっても大切もののために運命を受け入れた設定は好き
過去が未来だったとは。
設定は好きだけど、結局宇宙人は何を伝えたかったのか、人類にもっと協力しなよ的なことなのか、3000年後よろしくね的なことなのか、科学的に発達しているなら地球の共通言語でコミュニケーション取ればいいのに。
まー時間の概念がないということがイメージ出来ないため難解。しばらくしたらまた観たい。
単なるSF映画ではない
未来が分かっていてもそれを受け入れ、その瞬間を大切にする主人公の決意に涙。映像も音楽もストーリーに合っていて心地がいい。メッセージという邦題より、原題のarrivalのほうがしっくりくる。
ゾクッとした
途中で展開がわかった瞬間、ぞくっとした。なんか、「君の名は」を観たときに感じた気分と似てた。自分の思い込みをガシャーンと激しく壊される感じ。
哲学的な映画が苦手な方にはつまらないかもしれないが、個人的にはすごく楽しめた。ただ、全体的にやや淡々と進むので、途中少し飽きてしまった。
自分は何も知らず生きてて、これは幸せ…なのかな?と思った。
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