「この映画、ばかうけにだいぶ助けられてるのではないか」メッセージ ヨックモックさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画、ばかうけにだいぶ助けられてるのではないか
SF作品に対して、あらゆる謎や設定をつまびらかに説明しろなどと、無粋なことを言うつもりは全くない。
それにしたってあまりにも核心を投げっぱなしにして閉じられたので「なんかそれっぽい雰囲気で煙に巻かれた感」が否めない。
主人公の過去かと思われた娘との死別が実は未来の話であることが明かされたシーンこそ盛り上がったが(少なくとも一見しただけでは)腑に落ちないシーンが多すぎる。
数千年後の宇宙人たちの危機などはどうでもいいが、いつ主人公が未来予知能力を何の説明もなく身に付けたのか(ETよろしくガラス越しに接触したシーンか?そんな超能力の伝授っぽい雑さで受け継がれていいのか?)、結局宇宙人がもたらした武器・彼らの言語はどのように凄いのか(時間がどうこう言ってたがそれによって未来でブレイクスルーが起こってるように見えないし誰もが未来予知ができるようになってもいないし)、ラストで中国人の将軍と話すシーンでも、総攻撃を思いとどまらせたことを主人公は全く覚えてないようなマヌケな表情で話を聞いてる一方で逆に将軍はこのやり取りが過去へ干渉することをわかっている素振りだったり、結局なんで地球上のとりとめもない12箇所にわかれて宇宙人どもが行動をしていたのかとか(本当にただ地球人に連携して欲しかっただけなのか?結局世界は連携などせず、チート予知能力者のアメリカ人ひとりで何とかしただけだったが)、まぁとにかくいろいろ解らない、釈然としない。
分裂する国際社会への皮肉と、協調・協力することへのエールを見出すこともできるが、それこそ強い“メッセージ”を感じられない薄味な印象しか残らなかった。
低予算らしい工夫が面白い場面がたびたびあった。序盤の導入はハイテンポで、航空機が空を飛ぶ音だけを聞かせてそれを描写し、駐車場内での接触事故によって生々しい、過剰すぎない社会の混乱や動揺をエコノミーに表現しているように感じた。
宇宙人のチープすぎるビジュアルは逆にいい。ダサかっこいい。
ばかうけのガワのデザインはカッコいいが、中身はいくらなんでも手抜きが過ぎないか?
麻雀で会話を試みた人民解放軍のシーンを円盤特典にしてくれればレンタルで見るかもしれない。
何度か見ればわかる謎もあるかもしれないが、そのために何度も見返そうというモチベーションを起こさせる強い魅力もないのだ。
ばかうけ というより どら焼きの皮
なのかなあと思いましたが。
厚みのあるどら焼きの皮を横から見た感じ?
時々違う方向からの絵がそういう風に見えた気がしました。
ばかうけ?ガワ?
ばかうけのガワ?
どういう意味かご教示ください。
恥ずかしながら、異星人の文字と同じくらい私には未知の語彙です。よろしくお願いします。