「手を合わせます」沈黙 サイレンス きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
手を合わせます
大著ですが、中学の頃 遠藤周作(クリスチャン作家)の原作を読みました。
読みながら歯をくいしばって泣きました。
帰ろうや、帰ろうや、デウスの宮に帰ろうや・・
友人は恐ろしくなって拷問の所で読むのは止めてしまったと言っていました。
五島の天草四郎の記念館にも行ったことがあります。
殺されれば殺されるほど信者が興されたらしい。
「望みはもはや天国しかない・・」
そこまで追い詰められていた貧農と彼らに加えられた圧政の、壮絶な昔を想い、草の上に膝まづいて写真を撮りました。
「♥共感」ありがとうございました。
遠藤周作は私の人生にとって、1~2を争う大切な作家です。また、キリスト教にも大変興味はありますが、客観的に見ていたくて信者になるつもりはありません。
遠藤周作作品の中では、特に「死海のほとり」が大好きで、もし私に、能力とお金と時間と若さがあったなら(全て無い)との意味ですが😊是非映画化したいと妄想してしまう作品です。
遠藤氏の映画化作品では「海と毒薬」も素晴らしいですね。
今後とも宜しくお願いいたします。
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追記
「宗教とは何か」という宗教学的見地からの分析
「奴隷と女の宗教」と揶揄されて2000年前、ローマ支配下のユダヤ地方で、さらにその最下層の人々の間から始まったキリスト教は、
世界史的に見て、その信心と布教の形態には3種類ある、
①既に生存権の剥奪されていた被差別最貧民階層の中では 命を賭けた政治的抵抗の最後のよすがとしてのキリスト教信仰が根付く。⇒「沈黙」「グローリー/明日への行進」
②為政者による侵略・植民地支配の現地人に対する精神的懐柔の最強の道具としての政治的布教。先住民の抵抗の牙を抜く“麻薬”としてのキリスト教。⇒「ミッション」
③農耕文化および食の豊かな地域では八百万の神のひとつとして地元の宗教に埋没し、ファッション・商業風俗と一体化するキリスト教。
⇒「34丁目の奇跡」「すべては君に逢えたから」他