劇場公開日 2017年1月21日

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「なぜ桎梏を回収するのか」沈黙 サイレンス critique_0102さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0なぜ桎梏を回収するのか

2017年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

最後の30分は無駄。
せっかくの作品を台無しにしている。

自らの栄誉と名誉のため、信仰のために人を犠牲にできるのか、
それを神は黙するのか。信仰は、誰のためにあるのか。

遠藤周作は、この問いを未回収のまま我々に投げかけた。
なのに、これをこの映画は無残にも、整理し回収してしまった。
最後の30分は、回収されてしまった「言葉」の物語であって、この小説からは大きく外れてしまっている。

#だから、全てを「英語」で回収しようとする、最もしてはならない愚をこの作品は犯している。残念ながら、この作り手は遠藤のこの作品を自分の
「マスターベーション」にしている。わかったつもりになっているだけだ。まさに、全てを回収しようとするこの作品は、「イノウエさま」そのものなのだ。

critique_0102