ストーンウォール

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ストーンウォール

解説

「インデペンデンス・デイ」シリーズで知られるローランド・エメリッヒ監督が、1969年にニューヨークでの事件を発端に巻き起こった、同性愛者たちの権利運動「ストーンウォールの反乱」を、実話をもとに描いた人間ドラマ。69年当時「精神病」扱いされ、忌み嫌われていた同性愛者たちの憩いの場「ストーンウォール・イン」。ゲイであることが発覚し、両親や恋人にも見放され、故郷のインディアナ州を追われるように、ニューヨーク・グリニッジ・ビレッジのクリストファーストリートへとやってきたダニー。この街に暮らすレイはゲイのギャングを率い、美しさを武器に体を売って暮らしていた。レイに迎え入れられたダニーは、陽気にたくましく生きるゲイやレズビアン、ドラァグクイーンたち、政治活動家のトレバーとの日常に溶け込んでいくが……。主人公ダニー役を「戦火の馬」のジェレミー・アーバインが演じる。

2015年製作/129分/PG12/アメリカ
原題または英題:Stonewall
配給:アットエンタテインメント
劇場公開日:2016年12月24日

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(C)2015 STONEWALL USA PRODUCTIONS, LLC

映画レビュー

3.0歴史的事件を知る”きっかけ”になりうる意欲作

2016年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

69年に起こったストーンウォールの反乱は、LGBTによる権利獲得運動の原点と言われる。その渦中に身を投じる青年の姿を描いた本作も、一見すると、時代の熱気を濃密に刻んだ作品・・・に思えた。しかしご当地アメリカではどうか。「フィクションが前面に出すぎ」「史実と違う」「白人化されている」「真の立役者たちが脇に追いやられている」などなど厳しい意見は多く、我々日本人としては、鑑賞後にこういったリアクションを含めて俯瞰することで、映画にとどまらず本質へと迫ることができるのだろう。その意味でも“きっかけ”としてお薦め。 一方、『インデペンデンス・デイ』の大御所エメリッヒがこのような情熱的な低予算作に身を投じた姿勢は賞賛したい。思えばこれまで地球を揺るがす大事件(大災害)の影で奔走する人々の姿を描いてきた彼。ストーンウォールにおいて一貫して“名もなき人々の闘争”にフォーカスした点も、エメリッヒらしいこだわりと言えるのかもしれない。

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牛津厚信

3.5ゲイ活動創生期を再現するカルチャームービー。

2016年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

セクシュアル・マイノリティ運動の原点と言われる"ストーンウォールの反乱"をクライマックスに設定し、ゲイの青年、ダニーが抑圧から爆発へと向かう革命のカオスに否応なく巻き込まれて行くプロセスを描く映画は、細部に挿入される幾つかの事象から時代の空気を巧みに掬い取る。各地から集まって来た同じ仲間たちがたむろするニューヨーク、クリストファー・ストリートの、どこかオープンでのどかな午後の街角、ジュディ・ガーランドからバーブラ・ストライサイドへとゲイアイコンがシフトする'60年代のカルチャーシーン、美少年が彼らを求める人々に供給されていく秘密のルートetc、ローランド・エメリッヒの演出からは、リアルタイマーならではの(1955年生まれ)目線で時代を再現したいという欲求と、何よりゲイ活動創生期への強い憧れと、純粋なノスタルジーを強く感じ取る。だから本作を、描き尽くされてきた'60sを新たな視点で切り取ったカルチャームービーとして、幅広い層に門戸を開放し、推薦したい。

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清藤秀人

2.5"ジュディ・ガーランド"

2021年2月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

本作を撮る意味がエメリッヒにはあった、が、伝記モノを撮る素質が備わっていない、トッド・ヘインズやガス・ヴァン・サント、思い切ってグザヴィエ・ドランなんかに任せるべき題材。 知る切っ掛けになる本作が、間違ったままの解釈で自分の知識になる危険性を秘めた単純明快でストレート過ぎる演出描写、フィクションである主人公に時間を割いた分が無駄に感じてしまう尺の長さ。 暴動の火蓋を切った理由が主人公の嫉妬による当て付けにしか思えない、大事なことは最後に文章で長々と綴られ、史実をもとに端折り過ぎで対人間を演出する能力も希薄なエメリッヒ、やはりディザスタームービーを撮るのが向いているとは言わないが、ソッチがオススメ??

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万年 東一

4.0二回目でも泣ける

2019年5月26日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

笑える

悲しい

マイノリティの虐げられた歴史の一幕を垣間見る事はできる入門編。にしても、かくも美少年を揃えまくり、こうもメランコリックかつロマンティックに描かれてしまうと、もはや作品自体が監督の、あの時代への郷愁としか思えず、全てが非現実的な幻想に終わる感があり、宙ぶらりんの欲求不満が残らなかったかと言えば嘘になる。でも、カメラも巧い、それぞれ役者も実に適役で、音楽もいいしで、映画としては大好きだ。ボーシャンのレイも、ジョナサンのトレバーも、リバーフェニックスそっくりのダニーも、絡みが美しすぎる。監督の、狙いはそこだったりして。

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Jini