榎田貿易堂のレビュー・感想・評価
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地方のゆる〜い映画
あまり詳しくは語れないケッサクな話
大らかに性を語り過ぎだよ珍宝館。マイナー上等な潔さが最高。意識していなかったけど、飯塚作品、結構見てた。開けっぴろげな性描写へのスタンスのルーツが珍宝館だったとは!冗談です。
伊藤沙莉の「アクはあるのに何をやってもハマる演技」だけで乗り切れる前半。いや、伊藤沙莉良いです。でもタバコは吸えないんでしょうね。全然吸い込んでないところが、逆に微笑ましかった。珍宝館での顛末もフフフフフでね。
物語は「このままではいけない」と思いつつも何をすれば良いのか分からず、榎田貿易堂でヌルい生活を送っていた人達が、少しずつ前に向かって歩き出す話。
なんて事無い話なんですが妙にハマる。メインキャスト5人の魅力。オトナのコメディ。脱力して楽しめる小さい設定。小気味よいセリフの応酬。ナイスな佳作でした。
人生にリハーサルはないんだよ
軽妙なセリフのやりとりが続き、飄々とした榎田(渋川清彦)が巻き起こすコメディものかと思いきや、なんともソフトタッチな人情話だった。いい歳した大人が何人も集まってぐうたらに日銭を稼いでいるように見えて、あんがいと核心をつく金言をぽろっぽろっとこぼす。もしかしたら言ってる本人はその言葉の深さに気付かずにつぶやいているだけなのかも知れないような軽さで。考えようによっては、この店「榎田貿易堂」は、ちょっと人生につまずいている大人にとってのリハビリ施設の役割も担っているんだろうな。もちろん、榎田も集まってくる仲間もそんなことなんて考えてもいやしないが。
役者は、みんないい。渋川や滝藤はいつもの味を出しているし、森岡も伊藤も若いくせに安定感抜群の渋み。大作とはいえないけど、このクオリティの映画は邦画市場に欠かせないもの。いい仕事をした映画だと感じた。
「脚本誰だ?」が気になりながら観る
喫煙所
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