手紙は憶えているのレビュー・感想・評価
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アウシュビッツ、70年後の後日譚
認知症が進行中で、短期記憶が定着せず、眠りに落ちて目覚めるたびに数日前の妻の死すら忘れてしまっている男が主人公。この設定は『メメント』に似ているが、本作の主人公は90歳近い高齢で、記憶だけでなく手もと足もと全てが覚束ない。動作も反応ものろく声も出ない老人をクリストファー・プラマーが演技とは思えないほどリアルに演じていて、まずそのことに感心した。
そんな老人があるミッションを遂行するべく一人旅に出かけるのだが、とにかく危なっかしくて見ていられない。迷子になるんじゃないか、忘れ物をするんじゃないか、行き倒れるんじゃないかとハラハラする。似たような年齢の父親と同居しているせいもあって、どうしても感情移入してしまう。
ミッションの内容と顛末は衝撃的で救いがない。非常に重たい歴史的事実を扱っているだけに仕方ないのかもしれないが、あまりにも残酷で陰惨だと感じてしまうのは、自分が当事者ではないからだろうか。
ナチスの戦争犯罪、とりわけ強制収容所におけるユダヤ人虐殺はこれまでにも様々な切り口で映画化されてきた。『サウルの息子』『ソハの地下水道』『ヒトラーの偽札』『ソフィーの選択』など印象深いが、本作も間然する所が無い脚本とクリストファー・プラマーの名演で忘れられない一本になりそう。
戦争の記憶と認知症
厄介な主題だ。戦争の記憶は忘れられること無く引き継がれなければいけない、二度と悲劇を繰り返さないために。
この作品は戦争被害者である二人の老人が加害者への復讐を行うもの。
厄介なのはそのうちの一人が認知症であること。
昨日の記憶も定かで無いような老人が手紙とわずかな記憶に頼って計画を実行していく。
非常に危うい。
危ういと思っていたら、案の定、事件が。
はじめのうちはその危うさがユーモアに包まれていくかと思っていたが、アウシュビッツは甘くはなかったということか。
最後は悲劇だ。戦争の罪深さ。
とても面白かった
おじいちゃんが痴呆と戦いながら暗殺に励むのが面白すぎる。ただ、彼を操っていた老人が主人公こそが仇であったというのはいくら痴呆が進んでいても無理があるのではないだろうか。真実だからこそ、ボケてていてもそこに向かえると思うので、真実を歪めていて、果たしてそんなに従うのだろうかと疑問だった。
恫喝されておしっこをもらしたり、買い物にいくのも一苦労であるなど老人ならではの困難が描かれていてとてもよかった。
上級なミステリー
明るいエンディングではないけれど、十分な驚きがあるし、最初から少しずつ積み上げていったものが最後に反転するっていうのはすごいと思う。
アルツハイマーなのにナチス残党を追うハンターという設定も斬新。
企画と演技に絶賛を送りたい。
ラストに鳥肌が立った。
「手紙は憶えている」字幕版 Amazonプライムで鑑賞。
*概要*
ある1通の手紙をきっかけに、家族を殺したナチスへの復讐の旅に出る男の姿を描いたサスペンス。
*主演*
クリストファー・プラマー
*感想*
気になっていた映画の一つ。他のレビューサイトではあまり評価が悪くてあまり期待していなかったのですが、退屈なシーンが多いけど、結構良かった。
認知症を患っている主人公・ゼヴは、同じ介護施設のマックスの頼みで家族を殺したユダヤ人のオットー・ヴァリッシュ(偽名=ルディ・コランダー)へ復讐の旅に出るロードムービー。
ゼヴは眠りから覚める度に亡き妻のルースを連呼したり、何度も忘れますが、手紙の存在に気付くとすぐに思い出します。伏線も張られてるけど、個人的にラストシーンで鳥肌が立った。
容疑者4人の家を一軒一軒探して、時々眠くなるし、途中から何となく結末は察してしまいますが、最後のアレは、、なんていうか、、後ろから頭でトンカチで殴られたような強い衝撃受けました。(^^;
認知症とナチスが絡んだ話で、まぁ~見方によれば賛否に分かれるかと思いますけど、個人的に最後はただただ驚いた。
スマホで観てましたが、驚きのあまり落としそうになりましたww
その他で良かった所は、ゼヴのピアノの演奏、病院にいた女の子が可愛かったな!
他のレビューサイトでは駄作だって書いてありましたが、駄作ではなかったです!\(^^)/
ストーリーも、テンポも、曲も良かった。 役者にスター性はなく、おじ...
ストーリーも、テンポも、曲も良かった。
役者にスター性はなく、おじいちゃんがほぼスクリーンを占めているが、それがいい。
どんでん返しがあるとは思わなかった。
戦争責任に終わりなんてない…。
ずっと観たかった映画の一つ。
最後の最後に待ち受ける衝撃的な結末に、涙が止まりませんでした。
認知症を患う90歳の老人は、第二次大戦中にユダヤ人捕虜だった悲しい過去を持つ男。
ナチに家族を殺された復讐を果たすために、認知症でありながらも容疑者を求めて長い長い旅出ます。
寝むるとすべての記憶を忘れてしまう彼にとって、常に肌身離さず持ち歩いている手紙が命綱。
手紙を頼りに目的の為に、不安定な体を必死に動かしながら犯人の元に歩んでゆきますが、最後でまさかの衝撃的結末…。
全てを忘れた男に待ち受ける、悲劇の幕引きとなりました。
ミステリーでもあり、歴史物でもある、両方の面から楽しめる作品。
この作品は、ずっと心に残るものとなる気がします…。
最後にびっくり。
予備知識なしで観ました。
90歳の認知症の老人のほっこりする映画だと思ってました( ゚д゚)。
アウシュビッツで家族全員殺されて、犯人がのうのうと生きてたら、そりゃ復習したいよな。もしかして実話だったりしてとか思ってました。
ああ、痴呆って恐ろしい。。。
共にプロック責任者だ
映画「手紙は憶えている」(アトム・エゴヤン監督)から。
偶然にも、映画「ヒットラーの忘れ物」を鑑賞した後なので、
ナチスへの復讐をテーマにした作品が重なり、驚いた。
ヨーロッパでは、第二次世界大戦に絡んだ作品は、
必ずと言っていいほど「ナチス」の非道さと、
それをいつまでも忘れず、復讐に燃える人々が描かれる。
それも、ドイツ国が合作として関わることが多いから不思議だ。
さて、今回の作品を思い出すためには、2つのフレーズを用意した。
作品最後のシーンに登場する、
「いつか君が訪ねてくると思った」と「共にプロック責任者だ」。
そして「君は自分を『狼』(ゼヴ)と名付けた」で真実が明かされる。
愛する人、大切な家族を殺された記憶が、今もなお残っているし、
ナチスへの復讐とは、こうも根強く残っているのか、
その為には、驚くほど綿密に計画されているものなのか、
トリックが分かってから観直すと、また新しい発見があるのも本作。
どの時点で、見破れるか、これまた映画の楽しみである。
サスペンス作品の醍醐味はここにある、と言っても過言では無い。
予想通りの結末だったが
ホームの友人の表情から、こういう結末になるだろうと予感しつつ観賞。それでも途中ずっとハラハラして釘付けでした。四人のルディーコランダーのストーリーもそれぞれ印象的で引き込まれました。最後は予想通りの結末でしたが、とても満足しました。
タイトルなし
クリストファー・プラマー、ブルーノ・ガンツ。
ベテラン俳優が素晴らしい
記憶を失った老人が、第二次世界大戦中に愛する家族を殺した元ナチス兵に復讐しようと旅に出る姿を描いたサスペンス
ホロコーストものはどれも重たい
永遠に忘れてはいけない
悪くはないけど…
衝撃のラストとか書いてあったわりには予測の範囲内かなぁ
要するにマックスの狙いはあの2人の同士討ちてことか
ゼヴの認知症を利用し、同じ捕虜と偽りもう1人の仇を仇に探させるとは…執念である
そこに行き着くまではほぼ淡々としており、若干の眠気も…
認知症も進行、体力的なハラハラもありつつもそこまで緊迫感はない。
この物語はどこに行き着くのかと思いきや、そう来たか!とはなるものの予想外とまではいかず、盛り上がりにかける(わざとあんな風にしたかもだけど)
面白くないわけではないし、オチが分かった上で見るのも面白いかもしれない。でもそこまででもない。そんな映画だ
他の人のレビューから
戦争の傷跡やそういった記憶や歴史を実際に知る人物が減っているなか、こういった物語は大事なのかもしれないですね
そこまでの考えにはいたらなかった…
まさかの展開!ヘッドショット描写がPG12
認知症を患う老人の犯人探しはコメディになるかと思ったらさながらメメントのように。
警官を銃撃したシーンはなかなかの迫力。シェパードが撃たれて死んでしまうのは悲しい。
銃の扱いに慣れている理由は後に明らかに。
最後のどんでん返しはやられた。
全てはマックスの目論見通りに。
ブルーノガンツの老けメイクが人工的過ぎ。
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