手紙は憶えているのレビュー・感想・評価
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様々な角度で考えると恐い
このお歳で拳銃、そして復讐がまずは衝撃的です!途中で、ラストが見えてしまうのでそこが残念ですが、でもやはりラストは衝撃的です。
認知症になるまで復讐を待っていたのかな…とか、この歳になっても復讐は終わらないなど様々な角度で考えると恐いです。
ホロコーストとサスペンス
物忘れがひどいゼブは友人マックスの手紙を頼りに、家族を殺したナチスへの復讐へと旅立つ。
おじいちゃんということでおぼつかない感じがハラハラ感を増している。
認知症が故に自分自身がナチスの一員だったという展開には驚いた。
旅の中で、ユダヤ人だけでなくドイツの同性愛者もホロコーストの対象であったこと。未だにナチスを崇拝する人もいたりと学ぶことがあった。
オトシマエ
おじいちゃんの魅力を堪能する
見事!
正直あまり期待は大きくありませんでしたが、かなり面白くて、お気に入りの一作になりました。
予告でラスト5分とある通り、本当に騙される衝撃的なラスト5分です。
完全に観る前とは世界が一転します。
家族をアウシュビッツで殺された2人のおじいさんの復讐劇。
観終わってからよくよく考えるとおじいさん相当頭いいなと。
また、認知症が鍵になっており、ある意味認知症エンターテインメントといった感じです。
手紙だけが憶えている。
だけど…
主演のクリストファー・プラマーさんの名演技が素晴らしかった。
全体的に緊迫感のある映画ですが、ゼブのおどおどした感じが危なっかしさを助長して、ドキドキさせられました。
2人目のルディ・コランダーとのシーンとゼブのピアノ、それから純粋で可愛い子供たちが唯一の救い。
やはり、戦争は絶対良くない。
未だにユダヤ人をあそこまで軽蔑する人がいるのか?
いるなら、意外。
まだまだ知らないことが多そうです。
さすが、エゴヤン監督作品。一筋縄ではいかない。
人の心の奥底に潜む、無意識に自分自身すらをだましてしまう、自己防衛・自己都合が、引きずり出され、醸し出される。
犯人探しサスペンスと、おじいちゃんが遂行できるのかとで、ハラハラしながら見る初見。
けれど、結末を知ったうえで再見すると、それぞれの映像・演技・音楽に仕掛けられたメッセージに唸り込んでしまう。
子どもにウィットに満ちた言葉がけができる人。あそこで泣ける人。人柄を表すというインテリア・エクステリア。あのような家族に囲まれる人。
そんな人たちの過去。もし、時代が違っていたら、共に生きる人が違っていたら…。
”ナチ””ドイツ人”と一言で説明しても、様々な立場・信条。
『アドルフに告ぐ』にも通じるテーマ。
自分が自分であるという”記憶”。そして周りが認定する”自分と言う人”と”記憶”。
事実と”記憶”。周りの人・状況の中での”記憶”。
いとも簡単にゆがめられるもの。『デビルズノット』でも、『スウィートヒアアフター』でも、このテーマを違う形で描いている。
それでいて、エピソード記憶や時が混乱しても、体が、耳が覚えている記憶。
たんに、”認知症”の症状というだけでは説明できない。解離・思い込み…。様々な記憶。
ナチの脅威が過去のものではないことも恐ろしい。
ナチグッズが、オークションで高額で落札≒たくさんのナチオタ・信奉者の存在。
銃社会USA。日本では高齢者ドライバーが問題になっているが、銃なんてその比ではないだろうに…。
ラスト。
自分が自分であることの崩壊。こうありたいと生きて来た自分と、過去。
それがあぶりだされた時、人はそこに何を見、何を行うのか。
極限のテーマ。
誰が良い人で、悪人なのか。そんな単純ではない。
人間の業というものを、またつきつけられてしまった。
名優ありきの…って、この繊細かつ奥深さ・味わい深さ、それでいてのおかしみ、ほっこりと緊張のバランスは、彼らでなくては出せない。
観る価値がある。
面白かった
名優あればこそ
90歳の復讐旅
タイトルなし(ネタバレ)
老人ホームで再会し共にアウシュビッツ
の生存者だったゼブとマックス。
身体の自由が効かないマックスは
司令塔として手紙や電話で指示を出す。
また実行役として認知症を患っている
ゼブが老人ホームを抜け出し
ユダヤ人の名を借り生きている
ルディコランダーという
4人まで絞った候補者に
復讐に行く。ある意味では
冒険物語でもあるのだが
この旅にはもう一つの
意味がありそれが最後に
分かる。衝撃的で
見た後は呆然としてしまった。
"彼"はこの復讐で少しは救われたのか
と考えてみたのだがきっと
この先も傷付いた心は
癒えることはなく失った
家族への悲しみを背負い続けて行くの
だろう、そして今までも辛い想いを
抱え復讐に人生を捧げ生きてきたのかと思うと
心苦しい。
よくまとまっていたとは思う
序盤から最後の5分前までの評価は2.5点くらい
しかし、最後の結末は予想できなかったうえに、今までの過程も十分回収し、1時間半でまとまっていてよかったと思う。
しかし、どうも主人公が間延びしていていて好きになることができなかった
悲劇か因果応報か
なんとなく、
主人公が何かあるんだろうとは思って観てたけど、
切なかった。
主人公をけしかけた車椅子の老人も何かあるんだうとは思ってたけど…
主人公がずっと言い続けていた、
「家族を殺された」「許さない」
苦しみながら訴えてた言葉が本当は自分が犯した罪への言葉だったとは…
アウシュビッツでの出来事は、ドイツ人、ユダヤ人にとって今も消える事はない悲劇なんだろう。
当時、鬼のような振る舞いをしていたナチス達も年老いて時代が変わり、自分の過去から逃げるように生活している。
でも、ユダヤ人は忘れない。
ストーリーの中で、主人公の息子やアウシュビッツで共に管理者として働いてた同僚の娘と孫をわざわざ登場させ、
最後、お互いの家族の前で自分の過ち、罪を告白させられ、
死んでしまうところが、
因果応報を思わせた。
罪のない家族(ユダヤ人)を目の前で殺された
罪を隠して生きていた老人(ナチス)は、結局、大切な家族に隠していた過去を知られ、殺害され、自殺
歴史をやり直す事はできない
悲劇の先には悲劇しか起きないのだから、
やっぱり世界は平和な方がいい。
ギリギリ間に合った
ゼンブうーそさ♪
目覚める度に「ルース!」と妻の名前を呼んでしまうゼヴ・グットマン(プラマー)。認知症の度合いが進んでいて、家族も気がかりだ。ホームで車椅子のマックス(マーティン・ランドー)がゼヴに対して手紙を渡し、決行するんだなと確認する。十分な金と手紙をもとにゼヴは一人で旅立つのだった。
アウシュヴィッツで家族を殺した男オットー・ヴァリッシュは名前“ルディ・コランダー”と変えてアメリカに潜伏。戦後70年も経っていて、仮に戦争犯罪人として裁かれることになったとしても、高齢のために死んでしまうかもしれない。そうなっては復讐できないのだ。マックスが調べ上げたルディという人物は4人いて、一人ずつ本人かどうか確かめ、射殺するのがゼヴの使命だった。
最初のルディ(ガンツ)は全く違っていた。カナダに渡り2番目の男も探し当てるが違っていた。3番目の男を訪ねたとき、ルディはすでに死亡していることが判明する。警察官である息子はルディの遺品を見せようとゼヴに丁寧に応対し、ナチの関連グッズを見せつける。ところが、ゼヴがユダヤ人であることがわかると、態度が急変する。彼もナチ信奉者であったため、ユダヤ人迫害は正しかったと主張する。恐ろしくなったゼヴは小便をちびるものの、買った拳銃で犬とルディの息子を射殺するのだった。
最後のルディ。彼こそがオットーに違いないと、確信をもって訪問するゼヴ。声にも聞き覚えがあったゼヴは「本名を言え!貴様がオットーだ」と強迫するが、ルディは「違う。本名はクニベルト・シュトルムだ」とゼヴを諭すように語り出す。ゼヴの左腕には囚人の番号がしっかり彫られていたのだが、ルディもまた続きの番号が彫られていたのだ。ゼヴこそがオットー・ヴァリッシュであり、ルディとともにドイツから逃げるためにユダヤ人のふりをしていたことが明かされる。しかし、つい発砲してルディを射殺。自分がオットーだと気づいて、こめかみに銃口を当てるゼヴ。そして自害した・・・
全てはマックスが仕組んだこと。ヴァリッシュとシュトルムに復讐を果たすために、すっかり過去を忘れているゼヴを利用して2人とも殺害しようと手紙を認めたのだ。最後のどんでん返しは凄くビックリさせられるが、いくら認知症といえども過去の自分のことは憶えているだろうに。ちょっと出来すぎ。
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