関ヶ原のレビュー・感想・評価
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料金以上の価値はあった。
今の時代の映画で、あの合戦シーンの迫力や舞台装置は良かった。
役者も良かった。
早口は意図したもので、時間に収めるためではないと思う。
不明瞭はBGとの関係や収録方法などの問題。
ただ、ドラマにマイナスなのは否めない。
そして、倍の時間を使って、それこそ前後編に分けてもっとドラマを見せて欲しかった。
「ちはやふる」とか「3月のライオン」とかやるんなら。
あ~「ソロモンの偽証」なんかを思い出したら、腹が立ってきた!
残念だったのは、大阪城築城の際、秀吉が座っていた石垣がいかにも古い石垣だったのが興ざめだったこと。
それから大阪・伏見・佐和山・大垣の位置関係を地図(アニメ・CG等)で出してほしかった。特に三成が大阪・佐和山を隣の部屋を行き来するほどにしか思えなかったり、大軍の移動や対峙が数字を口にするだけより実感しやすかったと思う。
突っ込みどころがたくさん思いつくのは、いい所もたくさんあったから。
やっぱり前後編に分けて作ってほしかった。「バーフバリ」のように。
「進撃の巨人」の前後編も酷かった!腹立つ!金返せ!
追伸:さらし首や、死に化粧、処刑シーンもあったのにG指定は甘すぎる。だいたい劇場に子供はみあたらなかったし、G指定に映画会社もこだわることは無い。
壮大な歴史ダイジェスト+媚韓?
司馬遼太郎の同名小説を映画化した作品である。
筆者は司馬遼太郎の幕末三部作『竜馬がゆく』『翔ぶが如く』『坂の上の雲』は読んでいるが、これは読んでいない。
現在まで続く坂本竜馬人気は『竜馬がゆく』を著したことで司馬遼太郎が作ったと言っても過言ではない。
見方によっては竜馬はヨーロッパ資本の世界戦略の一環における手先に過ぎなかったとも思えるし、筆者には竜馬よりも勝海舟や山岡鉄舟の方がよほど大きな人物だったように思える。
またロシアバルチック艦隊を大日本帝国海軍が破った日本海海戦の戦術面において実は秋山真之は決定的な役割を担っていないというのもよく言われることである。
しかしいずれにしろ司馬が取り上げることでそれらの人物は至高の存在に化ける。
司馬史観が現在の日本人に与えた影響は大きい。
だからと言ってそれが映画の成功を約束するわけではない。
監督は『ラストサムライ』に出演した経歴を持つ原田眞人だが、誰を主役にするかで二転三転したらしい。
まずは小早川秀秋を主役にしようと考え、次は島津義弘、結局石田三成に落ち着いたようだ。
近年性格の純粋さが見直されて光成の株は若い女子の間でも上昇中とのこと、そこへ主役に岡田准一を配しているので狙いとしては間違っていない。
筆者個人としてはNHKの大河ドラマで戦国武将はよく取り上げられるものの、九州の大大名が取り上げられることはほとんどないので、島津義弘ならより新鮮さを感じたかもしれない。
まず全体を通しての指摘が数点ある。
秀吉存命中から関ヶ原開戦に至った経緯を追い、関ヶ原を経て、最後は光成が処刑されるまでを2時間半にまとめたせいか歴史のダイジェスト映画になってしまっている。
1つ1つのエピソードがあまり深く掘り下げられないままただただ矢継ぎ早に流れていく。
筆者はある程度は戦国時代の歴史を理解しているが、あまり歴史を知らない人には厳しかったろうと思う。
2時間半にまとめたことが影響しているのか1人1人の会話が早口に感じ、間をほとんど感じない。
会話も当時のものにこだわっているのか難しい単語や言い回しがしきりに出てくる。
さらに島津は薩摩弁、秀吉子飼いの加藤清正や福島正則は名古屋弁のきついイントネーションで話される。そこへ音響が加わるなどがあってはっきり言って登場人物たちが何を話しているのかわからないシーンがいくつもあった。
筆者の斜め前の坐席にカップルが座っていたが、映画の間中しきりに顔を寄せ合って何か話していた。
男性の方は中盤からだれているように見受けられた。
筆者は会話がわからないせいか一生懸命聞き取ろうと集中するので2時間半という長丁場も眠くなることはなかったが、もしそれが飽きさせないための監督の意図であるならあまりにも変化球すぎる。
CGに頼らずエキストラを延べ3000人動員した合戦シーンはさすがに迫力があるだけにどうにももったいない。
どうせ聞き取れない会話ばかりならばいっそ関ヶ原前のシーンは大幅に削り、より関ヶ原の合戦シーンに時間を割けば良かったのではないだろうか。
2度目に主役にしようとした島津義弘には、関ヶ原で勝敗の大勢が決まったのを見届けるや退却するために東軍に自ら突っ込んで血路を開いて薩摩に落ち延び、その変わり自軍も九割以上の戦死者を出すという壮絶なエピソードがある。
このために島津を恐れた家康が薩摩の所領をそのままにしたとも言われ、関ヶ原の戦いにおけるハイライトの一つなのだが、本作では一切描かれなかった。
光成が主役の映画なので確かに描く必要はないが、その他の東軍と西軍の個別の戦闘でここまでの派手さはないので3000人集めただけに大画面でその迫力を味わいたかった。
今までも大河ドラマなどで関ヶ原の戦いは何度も出てくるが、この島津の撤退戦はほぼ観たことがない。
また細かいことになるかもしれないが、いずれも朝鮮半島がらみの見過ごせない問題がある。
実際の戦闘描写はなく会話だけのシーンになるが、朝鮮征伐の経緯が秀吉を中心として五大老五奉行を交えた会議で話し合われる。
確かに朝鮮征伐の際に光成と加藤清正・福島正則の確執が大きくなり、結果的に関ヶ原の戦いで加藤・福島が徳川家康の東軍に加わった原因にもなった。
この前振りは重要である。しかしあれほど他の日本人同士の会話では聞き取れないくらいの言い回しや薩摩弁などにこだわったのに、「蔚山」を「ウルサン」、「釜山」を「プサン」と韓国語で発音してしまう。
当時であれば「蔚山」は「いさん」であり「釜山」は「ふざん」であるべきだ。
また、銃器の扱いに慣れた朝鮮兵(捕虜)が唐突に登場するのだが、当時日本の銃器の数は50万丁を誇り世界一である。
ヨーロッパの強国と戦争しても勝利できるくらい圧倒的な数の銃器を持っていたと言われている。
現に朝鮮征伐では日本軍は寡兵であってもその銃器で明・朝鮮の連合軍を凌駕する。
朝鮮征伐で明・朝鮮軍は戦うごとに副将級や将官クラスが多数戦死しているが、全戦役を通じて日本軍で大大名は全く戦死していない。
むしろ加藤清正や島津義弘は数万の敵に囲まれても銃器を効果的に使用して逆に明・朝鮮両軍に万単位で戦死者を出させている。
明から派遣された名将と誉れの高かった李如松ですらあまりの日本軍の強さに戦意を喪失したり、日本軍は圧倒的な銃器を使用して味方に倍する敵をほとんど撃退している。
正史『明史』では「豊臣秀吉による朝鮮出兵が開始されて以来七年、(明では)十万の将兵を喪失し、百万の兵糧を労費するも、中朝(明)と属国(朝鮮)に勝算は無く、ただ関白(豊臣秀吉)が死去するに至り乱禍は終息した。」と総評されている。
朝鮮にも旧式の大砲はあったらしいが、銃器においては日本から相当遅れていたようだ。
そんな朝鮮からわざわざ技術者を連れ帰って来るだろうか。
また彼が戦死する際には「わが同胞よ!」と朝鮮語を叫ぶ。あまりにも不自然だ。
まさか韓国に媚を売っているのだろうか?
このような状況では、NHK大河ドラマをはじめとして、島津義弘や加藤清正を主役にした映画やドラマは当分制作されないだろう。
おそらく史実を辿っていくと、彼らの朝鮮征伐の際のとんでもない活躍を描かざるを得なくなってしまうからだ。
韓国ではあまり史実には依拠していないらしいが『鳴梁海戦』などの日本軍を倒すフィクション映画が制作されている。
もし日本と韓国が真に対等であるなら日本も韓国(朝鮮)を戦争で打ち負かす映画があってもいいはずである。
映画とは関係のないところでそんな感慨も抱いてしまった。
何か物足りない
岡田くんの歴史物。それも石田三成というので期待していました。ただどうして評価があまり高くないのかが不思議でしたが、実際に観て納得しました。
まずストーリーが薄っぺらい。三成がどうして豊臣を守りたい、義を貫くのかがいまひとつ肉付けが足りなく、歴史をあまり知らない人にはわかりづらい。
三成と大谷吉継の厚い友情もほとんど描かれていない。そもそも大谷吉継は家康に付こうとしたのを、その途上佐和山城に立ち寄ったところを三成に説得され、負け戦を承知で友情を選んだという名シーンがあるはずなのに、そこが全く抜けている。有村架純演じる初音を入れるのであれぱ、そちらに時間をかけてほしかった。またキャストも岡田くんが名優なのは言うまでもないが、クールで切れ者であった三成からすると何かが足りない。やはり真田丸の山本耕史の方が合っている。そして東出昌大の小早川秀秋。気位だけが高くて気が弱い秀秋のイメージに全く合わず太すぎる。ただ平岳大の島左近は良かった。知恵者で重厚感がある島左近にはまさに適役。
わざわざお金払って時間潰すのに有意義な映画でした。わずか五百年前の...
わざわざお金払って時間潰すのに有意義な映画でした。わずか五百年前のことなのに数少ない書物では想像のつかなかった、日本や故郷に思いを馳せることができた二時間でした。でも無知な私にはとても早口でうっかり眠くなるところもありました。歴史についてまだよくわかりませんが武将の中にははゆったりした公家言葉を使う人もいたのか知りたいと思いました。
三成かっこよすぎ!!
岡田准一が好きで観に行きました
歴史もよくわからず
なので登場人物もわからず
台詞も早い
しかし
映画の世界に引き込まれ
とても面白かった
監督の力量でしょうか
映像が素晴らしく
美しく 退屈せず
観ていてぐいぐい引き込まれました
歴史に詳しい人はこの作品にさらに
堪能できたことでしょう
羨ましい
一途でまっすぐな男 石田三成
それゆえに 敵も多かったらしいが
負けと知った時の潔さ
現在の政治家にも見習ってもらいたい
赤耳役で先日舞台の公演中に亡くなられた
中嶋しゅうさんが演じていて
思わず うるっとしてしまいました
石田三成と初芽のロマンス感あるシーンは
思わずキュンとしました
今回も映画「新感染」と同じラストは
泣けてしまいました
しかし 役所広司は凄い
今人気の 福山雅治といい 今回の岡田准一といい
見事に振り回してくれてます
あっぱれです
しかし 何でこう人は 妬んで恨んで
いつまでもねちねちと・・・
昔も今も変わらないですね
ザ☆岡田君
映画「石田三成」
真田丸見てから字幕鑑賞したらいい感じ。
原田眞人監督作品なので最初っから字幕鑑賞狙いで見ました。字幕オススメします。
字幕なしで歴史もそんなに知らないとなるときついです。歴史の知識は、そうですね、戦国物の大河ドラマを2、3は見ていたならば十分かと。
とりわけ真田丸を見ていたらいいと思います。
私が正にそんな感じです。
原作は読んでませんが、語り手が関係ないことを語り出すのが司馬遼太郎の特徴ってことは知ってます。そんな程度で無問題です。
原田眞人作品は、わが母の記、日本のいちばん長い日、駆け込み女と駆け出し男を見てます。〜長い日以外は字幕なくて所々聞き取れなくても大体でいけますが、〜長い日は人名や単語の意味が分からなくって初見はあんまり分からなかったんですよ。でも、何回か見るとしっかり理解できますし、何回見ても面白いんです。硬派っつうか、甘ったるい演出がなくて、テンポが良くて、どれも好きなんです。ほんと、どれもいいですが、ちょっと難しいので字幕で見てください。
北村有起哉がやった井伊直政は2017年の大河ドラマで寺田心が子供役やって大人役を菅田将暉が演じる人の事です。柴咲コウ演じる直虎の養子です。
まだ菅田将暉は大河ドラマに登場してないと思いますが、潰されそうな井伊を徳川家臣になってながらえて、関ヶ原後には佐和山(三成の領地)を拝領し、彦根藩を作って、後は井伊直弼(安政の大獄をやった人:幕末大河でよく出る)へと繋がります。
和田正人演じた黒田長政は岡田准一が主演した黒田官兵衛の息子です。官兵衛は関ヶ原にはこず、九州で策を練っています。
このように映画関ヶ原を見ながら、軍師官兵衛、天地人、江、真田丸でのエピソードやら演者に思いを馳せつつ楽しみました。
北政所のキャラ設定とか、直江兼続とか。
当然、石田三成をどう描くかという点も。
江と官兵衛ではヒールとして感じ悪く描かれていたのでそっちに引っ張られていたのですが、真田丸での山本耕史の石田三成の正義に共感してしまってね、そして真田丸にどハマりしたもので、源次郎の仲間はみんな好きってゆう感じですよ。
まあそれは置いといて、歴史上の人物を物語で味わう良さは、誰かのフィルターで語っているから同一人物なのに人間性がぜんぜんちがう風に描かれることの面白さなんですよ。描きたいもの(見たいもの)に合わせて人物が誇張される。これって現実に自分が人にやってることじゃないですか。
人ひとりがね、誰かを分かったつもりになるってのはとんでもない奢りなんだってことが実感できるので、
いい教材だと思って見ています。
あとは、真田丸で大活躍した阿茶さまが関ヶ原では伊賀の忍びとしてご活躍だったり、つか伊賀者大活躍で、21世紀の伊賀者としてはちょっと嬉しかったりしました。
初音♡三成は私はいいと思いましたよ。
三成は人として美しいと思いますが、人の世は美しさだけで渡れないんですね。悲しいなあと思いました。優しくて真面目で、ちゃんと秀吉が暴君になっちゃったことも知ってるけど、忠義は曲げられないし、家康は嫌いだし。
不完全で美しいと思いました。
もちろんそれが三成の全てとは思いませんが。
役所広司は家康をやるためにあの太鼓腹をくっつけたんでしょうね…あんなに太れませんもんね。
福島正則がすっごくアホに描かれてて笑えましたし、そして真田丸ではすごいアホの子扱いだった金吾がなんか可愛かったです。
追記
Wikiで天地人を見てたら初音のリンク先が真田昌幸の娘で小田山茂誠の室ってなってる。てことは天地人の長澤まさみ=真田丸の木村佳乃=関ヶ原の有村架純=初音=松???わーお。おもしろーい。そして伊賀者じゃないじゃーん。まあ創作加わってるでしょうが面白い!
中身が濃い!
顔は浮かぶが 余韻ゼロ
主役は岡田くんじゃないのか。
良作では有るが名作と呼べない。
主演、島左近みたいな印象
司馬遼太郎氏の原作は未読ですが、沢山書かれている題材、
ドラマでも散々描かれた場面なので大体の流れは解って観てました。
で、原田監督の特徴、
早セリフで情報詰め込み型なため仕方ないですが
やっぱり、ここぞ!という所では
セリフに間をもたせて余韻を味わいたいな〜
三成の「とくとご覧あれ!」なんて
三成の意地が爆発する良い場面なのに
何言ってるのか大抵の人は聞き取れなかったかも〜
もったいない〜〜
それから、これは原作がそうなのかもしれないけど
北政所派の私としては(笑)北政所派の武将が
みんなお馬鹿扱いされてたのはちょっと心外〜
もうちょっと、純粋なゆえの行動というように描いて欲しかった。
そんな中、流石と言うか、お父様譲りと言うか
平岳大(ひらたけひろ)さん演じる島左近が
みんなイイとこ持って行った!!
カッコ良かったです。主演 島左近!って感じ〜
有村架純もイイ感じで頑張ってました。
顔つきは朝ドラのヒロインとあまり変化はなかったのですが、
動きや佇まいはかなり頑張ってたと思います。
この手の超大作の映画化、難しいなあ〜〜
尺が足りなからと言って上下の作品にするのは、
ここのところの「ロクヨン」とか「寄生獣」とかが
みんな後編が、コケてるので出来なかったんだろうな〜と思うと
ちょっと気の毒でもあるとは思います。
アメリカの大作映画がみんなネット配信のドラマの方に
シフトしていく理由がわかる様な気がします。
とにかく全く何も知らないで観にいくのは厳しい。
原作を読まなくてもイイから
大体の予備知識は入れて行ってください。
せめて三成派、家康派の武将の名前くらいはね〜
戦場の臨場感がすごい
戦場に生まれる様々な距離感、また連続的な描写、それら一つ一つが発する熱量がすごい!
戦に対して持っているイメージを更新してくれるような作品!
広大な関ヶ原の各所に散在し、展開される局所戦闘の粗密感、各陣からの風景で補完される決して見通せない戦場の全貌、また安全なエリアが刻々変化していく様…これらをはじめ、関ヶ原の合戦について知識を持つ人は多くいることだろう。しかしそれを連続的な描写で目撃する新鮮さ、説得力は価値ある体験になること請け合いである。
特に印象に残ったのは合戦前夜の軍議で、家康が物見に報告を迫る場面。筆者中学の頃、小説を読んで子供ながらに「これが戦か」と衝撃を受けた記憶が蘇る。本作ではより直球のメッセージになっていて、その痛快さは変わらずよい。
戦国末期の大一番、あまりに登場人物が多く思い入れも人それぞれだろう。本作で新たなキャラクターを得た者がいれば、作品の流れの中でどうしても今回スポットが当たらなかった大物もいる。ただ、彼らが総体として生み出した関ヶ原の合戦模様に肉迫できるチャンスである。この時代にときめいたことがある人ならば劇場で体験する価値ある作品だと思う。
盛り上がりにかける
戦国版『アウトレイジ』?
天下分け目の関ヶ原の合戦。
それを敗軍の将・石田三成(岡田准一)側から描いた映画。
天下統一を果たした豊臣秀吉(滝藤賢一)が没したとき、世継ぎの秀頼はまだ幼い。
幼い時分に秀吉に取り立てられ、五奉行のひとりとなった三成は、秀頼が成人するまで、この体制を維持しようとするが、筆頭大老の徳川家康(役所広司)は、これを機に天下を掌中に収めようとする・・・
そんなところから始まった関ヶ原の戦い。
簡単にいえば、義を通そうとする三成に対して、利を通そうとする家康の構図である。
三成は秀吉に恩義を感じ、義理を通そうとするが、しかし、秀頼成人までには相当時間がある、そんなことではいかんだろう、そもそも秀吉は身勝手な暴君ではなかったか、ここをまとめるのは筆頭大老の儂が・・・というのが家康。
立場的にも、筆頭大老の家康と五奉行のひとりにしかすぎない三成とでは格が違う。
その上、四角四面な三成と比べると、清濁併せ飲むタイプの家康。
義よりも利、ひとの多くはそこんところで動く。
まぁ、ほとんど勝敗は見えていたようなもの。
しかし、三成の義心に心を動かされる者もいる。
島左近(平岳大)と大谷刑部(大場泰正)。
義理が勝つのか利理が勝つのか・・・
そんな、ほとんど「アウトレイジ」のような世界を、原田監督はお得意の物量とスピーディな演出で魅せていきます。
まぁ、スピーディな上、台詞も被りまくりなので、あまり細部はわからないのだけれど、それでも落っこちることはありませんでした。
映画の中で最も関心を惹くのは、東出昌大演じる小早川秀秋。
秀吉の正室の甥という身で、かつ家康にも取り立てられ恩義を感じているという微妙な役どころ。
特に、合戦で小早川軍が西軍から東軍に寝返るところ、ここが見どころ。
現場の血なまぐさい混乱が引き起こした悲劇ともいえる。
個人的には、もう少し尺を割いて、合戦に挑むまでの小早川秀秋を観てみたかった。
最後に、忍びの初芽を演じた有村架純、結構やるじゃない。
おっさんばっかりだったら、ほんとに戦国版『アウトレイジ』になるところだった。
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