劇場公開日 2017年8月26日

  • 予告編を見る

「真っ直ぐすぎたその生き様。淡々と語られる歴史絵巻。」関ヶ原 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5真っ直ぐすぎたその生き様。淡々と語られる歴史絵巻。

2017年9月5日
PCから投稿

悲しい

単純

寝られる

【賛否両論チェック】
賛:乱世にあって己の正義を貫くために、あまりにも真っ直ぐに生きた石田三成の不器用な生き様を、その人間臭さも交えながら、重厚な雰囲気の中で描かれていくのが味わい深い。
否:かなり早口で、何を言っているか聞き取れないセリフが多い。登場人物も多く、勢力関係も予備知識が必要不可欠で、淡々と進むストーリーも教科書のようで退屈か。

 原作が司馬遼太郎さんというだけあって、かなり重厚でダイナミックな時代絵巻に仕上がっています。劇中でも、
「将の上の将になるには、純粋すぎるやも知れぬ。」
と言われていた通り、戦国時代を生き抜くにはあまりにも愚直で、何事にも義をもって貫こうと戦い続けた石田三成の姿が、雄々しくもどこか切なく描かれていく様子が、観ていてグッときます。
 しかし逆に言うと、まるで歴史の教科書を読んでいるかのように、関ケ原の戦いまでの過程が淡々と描かれている印象なので、興味がないとかなりの高確率で眠くなってしまいそうです(笑)。セリフもかなり早口で難解なのも難点です。
 良くも悪くも歴史の好きな方向けの作品と言って、間違いなさそうです。

映画コーディネーター・門倉カド