LEGACY TIME
劇場公開日:2016年12月3日
解説
東京国際映画祭に出品された「アワ・ブリーフ・エタニティ OUR BRIEF ETERNITY」などインディペンデントシーンで活躍する福島拓哉監督の短編作品で、人が突然消えてしまう世界を背景に描く異色のタイムトラベルムービー。突然人が消えるという現象が頻発し、地球上の99%以上の人口が消滅してしまう。その現象の原因は不明なままだったが、消える人は不自然に首が曲がり、そこから10秒後に消えるということがわかる。そんな世界で、婚約者が消えてしまった男と幼い娘が消えてしまった女が出会い、2人は終末へ向かう時間を、ひたすらに身体を重ね合って過ごす。やがて男は、自分が未来から来たことを思い出すが……。
2016年製作/37分/日本
スタッフ・キャスト
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2016年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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当サイトで映画チェックしていて、この作品をみつけた。SFだということと、時間が短いということ。そして、多分後にDVDに出ないだろうということで、鑑賞を決めた。時間とお金を掛けて映画観に行っても結局レンタルDVDが出るのならばほんとに自分の行為に意味が無くなる。そんな歯痒さからのカウンターだ。
しかし。。。 アイデアはよかった。掴みは申し分ない。ただ、そこからの広がりがいかんせん足りなさ過ぎ。ストーリーの原作はあるのか、それともオリジナル脚本なのかは分からないが、そこからの冗長は苦しく、結局、フリの回収もあやふや。繋がるような繋がらないような曖昧さに陥れられる。
何故人が消える原因が解明できているのに対策が講じられていないのか、人がいなくなっているのに、インフラ供給が保たれているのか、スーパーの豊富な品揃えとそのエクスキューズの貧困さ、アナザーワールド的オチは構わないがそれを裏付ける綿密な伏線の皆無、主人公の唐突な未来人というアイデンティティの目覚め、その意味が何も作品に影響を及ぼさないこと、etc。。。
決してナンパなどしたことがない臆病な自分が、生まれて初めて近くにいた観客の女性に、作品の辻褄を訊いてしまった程の破壊力のあるグダグダ感な作品であった。結局、その女性も巧く説明できず、ハテナの記号が頭上でコサックダンスを踊っているようで、そのまま吞みに行きたかったが、仕事があったのでそのまま別れる羽目に。。。ザンネンw
ドラマとしては、深夜枠のフジテレビで放映したほうがしっくりくるような、上映時間的にもピッタリの作品なのだろう。
セックス描写が多いのは好感が持てる。確かにいつこの世からいなくなるか、その生存への固執の中での恐怖をセックスにより中和したいという願望は、信憑性を訴えていた。もっと激しく、血が出るほどの愛撫を望むのは自分だけ?w
女優の受け口顔といい、リアリティはこういうアングラ作品の醍醐味だろう。
『首をかしげるように傾けると、十秒後に消えて無くなる』 まるでビートたけしの癖が人類の破滅に直結しているなんていうアイデアは秀逸だったのだが・・・
ちなみに、上映前の待合場所で自分の横にいかにも業界人ぽい、バブル時代の髪型をした若作りのおじさんが座っていて、その後上映前に監督の挨拶のアナウンスの後に、あのおじさんが・・・
監督と知っていれば、話したかったのになぁ・・・