「人によって感じ方が違う映画かもしれない」映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
人によって感じ方が違う映画かもしれない
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タイトルが印象的で、池松君が主演だったので、多少期待をしていたのですが、今ひとつ、心に残らず、それほど主人公に感情移入もできなかったです。2017年のキネ旬ベスト1位で高く評価されているとは…。
台詞やナレーションの言葉が意味ありげなものが多く、いろいろ考えていたら、これは「詩」が原作だったようで、後でなるほどなと思いました。
都会を好きになった瞬間
自殺したようなものだよ
塗った爪の色
キミの身体の内側に探したって
見つかりやしない
爪の色が身体に見つからない、
これは、爪の色が人工的な色だから??
後のほうで、
それにしても暗いなあ
東京には黒がないからね
という台詞もありました。
タイトルそのものが「最高密度に青色だ」だし、
原作者の詩人は「色」で何かを表現しているのかも
主人公の女の人(石橋静河)は上手かったです。不安と悩みを抱え、都会で絶望して生きているんだけど、ちょっと面倒くさい感じ(理屈っぽい、特に愛されることに関して)を、それほどオーバーにならずに自然体で演じていたような。(この人、朝ドラの『半分、青い』に出てました。ちょっとふてぶてしい感じであまりニコニコせず、年齢のわりには腰が据わった感じだなと思ってました) ただ、タバコの吸い方は板に付いていなかった。おっさんの吸い方みたいなわりには。
映画全体、暗いムードで抑揚のない感じだったけれど、最後は少し、生きる姿も見えてきて救われたかもしれません。
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