幸せなひとりぼっちのレビュー・感想・評価
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妻に先立たれ悲しみの日々を過ごす頑固な老人が、隣に引っ越してきた家...
あったかい映画
世の中は捨てたものではない
不満ばかりの幸せ人生
素晴らし作品だった、笑いあり、感動あり、そしてちょっと優しくなれる映画です。
初めのうちは主人公が頑固で偏屈な爺さんだ、位にしか思えなかったが物語が進むにつれて人となりがわかってくると一気に愛らしく思えてしまう。
隣に越してきた一家の図々しさもムカつくが、段々心地よくなってくるし、もう全てが上手く撮られていた気がする。
こんな頑固者いるいると思い、こんな人にはならないようにしようと心がけるが、誰もが将来そうならないか心配だと思う。
この作品では、人それぞれにドラマがあって今が有るし、嫌な人でもちゃんと理解してあげる事の大切さを再確認させてくれる。
妻に先立たれた主人公は後を追う決意をするのだが、何度も厄介ごとを解決したり世話を焼く(焼かされる)などしていくうちに、生きる希望が見えてくる。
厄介ごとを解決する度にその人物を深く知れるし、信頼関係を生まれてくる。敵だらけのはずがいつの間にか仲間だらけになる展開は思わず笑みが零れてしまった。
個人的にはゲイの若者と近所のデブを引き連れて地区の見回りをする場面に一番ほっこりしてしまった。
偏見を持ち見下してばかりでは何もわからない。
深く関わらなければ見えてこないその人の性格や個性、否定ばかりしているといつしか自分も嫌な奴になってしまう怖さを思い知らされた。
不器用ながらも純粋に幸せな生活を送る主人公と妻はまさに理想的で、自分もこんな出会いと結婚相手がいればな、なんて思ってしまった。
主人公を演じた俳優さんの表情や仕草もすごく良かった。
頑固老人、不器用な青年、どちらの役者さんも感情をあまり出さない主人公の不機嫌さと上機嫌を上手に表せない感じを熱演していたと思う。
全体が温かい雰囲気で心地の良い作品なのでどんな人にもおススメできる映画、鑑賞後は幸せな気分になれた。
優しさと勇気をもらえた気がする。
近所の嫌な人、職場の苦手な人などの見方が変わるかも知れません。
劇中セリフより
「本当に死ぬのが下手ね」
その時がくるまでは精一杯生きるように努力したいと思った。
往年のドリフのようなドタバタに彩られたどこまでも愛らしいドラマ
妻に先立たれた独居老人オーヴェは40年以上務めた会社からリストラ通達され生きる望みを失い、自宅で自ら命を絶とうとするが、隣に騒がしい一家が引っ越してきてご近所騒動に巻き込まれる愛らしい感じのスウェーデン産コメディ。
様々な方法で自殺しようとするたびに思わぬジャマが入るというドリフのような展開と並行して描かれるオーヴェの過去。亡き妻ソーニャとの運命の出会い、二人に訪れる不幸な事故、そしてそこからなおも立ち上がる二人の凛々しい姿が鮮やかな色彩で描かれ、やがてオーヴェの周りでも何かが少しずつ変わり始める。どこまでも慎ましやかで慈愛に溢れた愛おしいドラマですが、ボルボかサーブかでいがみ合うご近所喧嘩等いかにもなギャグが満載で最高に楽しい作品です。何もかもが素晴らしいですが、特に印象的なのはソーニャを演じるイーダ・エングボル。全盛期のシェリリン・フェンのような透明感に満ちた美しさに参りました。
教師
そして見回るネッコ
ひとりぼっちじゃ無い人へ
小さな、素敵な話。
小さな話で、素敵な話。
頑固者のじいさんというシチュエーションに外れなしだね。
ほんとうに片田舎の外も知らない若者の一生を、人生の最後の方からこれだけ上手く観せてくれたのは、すごいと思う。
よく観ると、魅力的な2人の女の話でもあるようだが、その魅力的な2人が、歳は違えど好意を持った男というところがいい。
まっすぐだけれど、ほんとうに偏屈なのにね。観客にもそれを好ましく思わせるのは、監督冥利、脚本家冥利に尽きるのではないかな。
号泣シーンは一つもない所が、泣かせに入って手段を弄しているわけではないと感じて、作品のよさをかえって際立たせる。
好感。アカデミー外国映画賞あげます
2023/3/19 追記
アカデミー外国映画賞はもらわなかったけれど、ハリウッドリメイクとなりましたね。よきかなよきかな。
分かりやすくて素直に泣ける
社会福祉とか移民問題とかコミュニティーとか無理やり孤独死とか、いろんな要素がにじみ出ている作品なれど、特にそれらを告発しようとか問題化しようとしているものではなく、複雑に絡み合う中で孤独になった老人の姿を面白おかしく描いている作品だと思った。
タイトルと設定などから、だいたい話は予想つくし決してそれを裏切るものでもない。予定調和的な幸福感を感じる故に、あらゆる突っ込み所も優しく包みこんんで、終始涙を誘う。
こういったあらゆる世界の現代劇を見ていると、様々な出来事は全世界共通なのだと痛感させられる。
といっても、何度もいうけれど、そんな社会性など無視して楽しむことができる作品ではあるのだが─社会をネタにした娯楽作品だといえる。だから数多くの共感を得られるのだろう。
最後の音楽もアバの系譜を受け継いでいるかのような分かりやすいポップで、非常に満足感をえられる作品であった。
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