シークレット・オブ・モンスターのレビュー・感想・評価
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そういう仕掛けだったのか…
ラストシーンにどきり!
理由なき反抗の理由が顔を覗かせる。
独裁者とは飛躍しすぎだが
画的にはかなり面白い。
もう一度観返したくなった。
雰囲気は大変良かったのですが。
サルトルの小説に着想を得て作られたらしいが、読んだことのある人はどのような感想を抱いたのだろうか。未曾有の大戦を経験した世界の不安な情勢、愛し合っていない両親、そして、その両親から愛情を注がれることがない主人公。映像や音楽は、世界観がしっかり出ていたと思うが、癇癪の各エピソードが弱いというか、よくわからない。深読みを前提とした映画なのだろうか。監督のネタバレ解説がホームページに載っていたが、なんかこじつけっぽかった。主人公の幼年期、少年期、思春期の変遷が見たかった。これで映画賞取ってるって、嘘でしょ。
考えることをやめてはならない。
考えることをやめてはならない。
社会を形づくるのは個人である。
だが、個人は社会の造物主であると勘違いしてはならない。
社会は知らぬ間に、個人を蝕み始める。
そして社会は唐突に一匹のドラゴンを生み出す。
誰もそのドラゴンの手綱を握れはしない。
では社会を家庭と置き換えたらどうなるだろうか。
作中、プレスコットの父親は言う。
「たかが子供相手に手を焼くな」
マクロとミクロを縦横無尽に行き来するこの作品。
人間の集合体が、大小の差でその意味を変えることはない。
そう気付かされた。
また美しいカットと音楽は、見る人を決して飽きさせはしないだろう。
一つのシーンに寄せる心配りの一つ一つが、テーブルの光沢が、その光沢のなかに映り込む影が、この作品を彩る。
考えることをやめてはいけない。
私もあなたも、プレスコットの周りの人間も、たいして変らない。
これは、、、
すごく疲れる。ちゃんと観ないと分からないし、ちゃんと観ても答えを分かりやすく提示してくれるわけではないので、考えないといけない。
これは相当不親切な作品。でも、良かった。サルトル様の作品だし。
(@ ̄ρ ̄@)
わからなかった…
やたら音楽が耳につく出だしからなんか凄そうと思ったけど最後までよくわからなかった…。家庭崩壊で子供が歪んだていだけど子供時代の感情がよく理解出来なかったから致命傷。
音響はかなり効果的だったけど…。
良くもなく悪くもない
友達にチケットをもらったので、見に行きました。
予告の映像と、外国での評価をみて
結構期待してたんです。
いざみると、音楽にはすごく惹かれる。
けど、内容にはそこまで惹かれませんでした。
映画全体としては、何を描いているのかわかりません
けど、好き嫌いがはっきり別れる映画だと
思います。
何回もみたら良いところが見つかると思う。
他の方のレビューで、この映画一番のネタバレポイントを理解しました。...
他の方のレビューで、この映画一番のネタバレポイントを理解しました。
が、だからと言って映画に描かれる幼少期のエピソードが独裁者に繋がるとは思えず、唐突感が否めないし、エピソードがそもそも面白い話では無いです。
音楽に飲み込まれたい。が…。
予告編動画には心理・パズルミステリーとあるが、ミステリーにはほど遠く、それほど掘り下げられる事のない政治・家族ドラマといったところか。
とにもかくにも、映画のテーマを読み取るのが難しい作品に思えた。
短い期間の話ではあるが、その間でもプレスコット家にとっては大きな時が流れ、生活が変化している事が屋敷のインテリア、景観から見てとれるのが興味深かった。ヴェルサイユ調の家具、素敵です!
終始オーケストラBGMが素晴らしくて引きこまれるのだが、いかんせん音楽と映像がマッチしていない。
緊迫感のあるホラーシーンなの!?と思わせるのに、実際は全然違う、ただおじさんの歩いているシーンなだけでした。…という部分が多いのです。
実はこの映画、ノンフィクションだと思い込んで鑑賞したのですがまったくの作り物だったんですね。
フィクションだったのだと認識し架空の独裁者の幼少時代がこうだったのか、と考えるとどうにも嘘くさく思えて…。
主演子役の無垢な表情と、不満といきどおりにまみれた表情のコントラストが凄かった!あの年であの表現力、そして美しさ。彼をスクリーンで観れて良かったかな。
どうよ…⁈
それぞれの見方で,色んな捕らえ方を思い付く。 私なりの考え〜悪く言っちゃえば大した事の無い内容の中で、音?音響?の喧しさの凄さ?で、映画作品の評価も上がっちゃう❕〈当たり前の事?〉という事は,勿論だが、今更だが,映画作品に音楽も必要不可欠だぁ❕という事を感じさせた。
こんな子供はいくらでもいる…
でしょうから、「独裁者の子供時代」とは大袈裟だなぁ。最後の成人になった顔を見て、愛人の子だったと気づかないといけなかったみたいですが、そんなの無理!(他のレビューで教えてもらいました、愛人と二役)。それを知って考えると、最後にカメラがグルグル回る所は、「これが答だぞ」と示した後に「ほらいろいろ繋がるだろ~」と鑑賞者に子供時代を思い返させる時間だったのかも。そうだとしたら、全く失敗しているし嫌な感じ。鑑賞者の心をつかんでコントロールしているつもりですか? 当時の世間の動きと呼応することもなく、ちょっと頑固な子供が何不自由なく育てられ、唐突に独裁者になりましたって言われても、私には?しか浮かびません。この後20年以上いろいろと経験していくのに独裁者になる道しかないわけがないでしょう。これなら私だって独裁者になれますよ。
音楽は凄みがあり良かったです。が、この音楽がなければ全く成立しない映画とも言えます。
ラストシーンで全てを理解できる
ネタバレになるので、まだ観てない人は読まないで下さい。
観終わった率直な感想ですが、完全に裏切られました、いい意味で。
予告編で見る限り、悪の教典の様に元々残虐性を持ったサイコパスが独裁者になっていくようなストーリーなのかな?というイメージでしたが、全然違いました。
邦題はシークレットオブモンスターですが、原題はthe childhood of a redear(独裁者の幼少期)。
原題の通り、序盤から後半までは、少年が独裁者になるまでの幼少期を淡々と見せられるわけですが、なんとなく理解はできても、異常とも思える少年の行動に釈然としない思いでいました。
ラストを観るまでは。
公式サイトに「果たして、この心理パズルミステリーをあなたは解けるか?」とありますが、まさにこのラストシーンで最後のパズルのピースがバシッとハマるわけです。
この美少年は一体、何に不満を抱き、不可解な癇癪を繰り返したのか?
◯教会でキリストの劇を稽古した後、教会の人間(大人だけ)に石を投げつける。
◯空腹だと言っていたのに、メイドが作った食事がまずいと言ってわざとらしく残す。
◯父親が会議をしている最中に、わざわざ裸でうろついて見せる。それを父親が注意すると、完全に父親を見下したような態度を取る。
◯フランス語習得のためフランス語教師が来ていたが、あることをきっかけに拒絶。その後数日間、部屋に引きこもり、猛勉強を始める。絵本一冊分のフランス語をマスターし、独学で充分だということを証明して見せ、もう教師は必要ないと言って教師を解雇に追い込む。
◯大勢の客人の前で母親から祈りを頼まれると「神なんて信じてないから祈らない」的な発言(うろ覚えなので多少違うかもしれません)を大声で叫び続け、それを止めようとする母親をグラスで殴りつける。
この悪意の根源はなんなのか?
ーその謎が解明できないまま、唐突に独裁者(大人)になったプレスコットが登場するラストシーンへと突入していくわけですが、ここからが答え合わせと言わんばかりの、まさかのどんでん返しでした。
もうこの映画は理解できそうもないと完全に諦めて油断していた私は、呑気にも大人に成長したプレスコットは一体どんな俳優が演じるのだろうと思い巡らせていただけに、つるっぱげのパティンソンが出てきた時の衝撃は凄かったです。
そうです、プレスコットの本当の父親は、母親の愛人であるチャールズ(ロバート・パティンソン)だったってわけです。
そっくりそのままチャールズの生き写しなんですから、誰がどう見てもこれは紛れも無い事実ですよね。
ロバート・パティンソンがちょい役で映画に出演するわけないと思っていたし、公式サイトのイントロダクションに父親、プレスコット、母親、チャールズと4人で並んでる画がいかにも意味深で、重要な何かを握っている人物なんだろうなとは思ってましたけど、まさかこう来るかと…。
日本の公式サイトには、ネタバレになるからだと思うんですが、キャスト紹介でロバート・パティンソンはチャールズ役としか載せてないんですよね。
いくら検索しても載ってないので、海外のサイトを調べてみたら、一人二役で演じていることが公表されていました。
日本の公式サイトをよく読んで見ると、制作に至る背景という項目にヒントととも取れる文面が載ってます。
プレスコットのモデルとなったムッソリーニについて語られているのですが、彼は(恐怖政治を徹底したときに不倫に関して異常に厳しかった)とあります。
プレスコットにとって両親の不倫はトラウマになっているわけですから、当然そうなりますよね。
知能が高く、感の鋭いこの少年が、両親の不倫に気づいてないわけがないでしょう。
両親がいくら表面上で取り繕っていても、自分の父親が本当の父親でないってことはわかっていたんじゃないでしょうか。
髪を短くするのを嫌がっていた理由は、チャールズに似ていることを気にしていたからだと思います。
両親はチャールズを何度か家に招いていますが、意図的にプレスコットへ会わせることを避けているように感じられました。
自分が実は愛人の子だと知っていたら、精神が歪んでも仕方ないと思います。
しかも、それを両親は何食わぬ顔をして隠しているわけですから、誰も信じられなくなりますよ。
母親はチャールズと出来ていて父親を拒絶、行き場のない父親は手当たり次第に若いメイドや家庭教師に手を出している始末…。
頭のいい少年ですから、邪魔な人間(不倫相手のメイドや家庭教師)を排除しようとしていたこともうなづけます。
両親が嘘つきで微塵も信頼できる存在ではないのに、神なんて信じられるわけがないでしょう。
そうなれば、教会の人間は偽善者に見えるだろうし、石だって投げつけたくなりますよ。
チャールズも同席している食事会で、母から祈りを強要された時に彼がとった行動というのは、彼にとって1番の偽善者である母と実の父親であるチャールズに対しての制裁なのかもしれません。
食事前に座席を変えたのはチャールズの隣が嫌だったからだと思います。
これをきっかけに限界を越えた彼の心は崩壊してしまいます。
この美しくも哀しいプレスコットが独裁者へと変貌していくには、充分すぎる動機だと思いました。
そして、この物語がさらに悲劇的なのは、そんな風に人格の歪んでしまった人間が、独裁者としての権力を手にしてしまったことではないでしょうか?
歪んでいるからこそ独裁者になってしまったわけで、もし平凡な幼少期を過ごしていたら、もっと違った形で政治活動をしていたかもしれませんね。
<最後に>
結末と動機を知った上で、少年の心理をなぞるために改めてもう一度この映画を観てみたいと思いました。
また新たな発見があるかもしれないので、一度ならず二度楽しめる映画ではないでしょうか。
置いてけぼり
壮大にお金がかかった自主制作映画を見せられた気分だった。手持ちカメラっぽい視点も意味がわからず不快なだけだった。ここまで心が動かされない映画も珍しい。映画自体がサイコパスなんでしょうか。
飛躍し過ぎ
独裁者が育つ様!?冒頭から反抗期の子供が少しだけ反抗度合いを増す様子をみせただけで大したずれ具合でもないのに、いきなり数十年後になり…なんだこれ!?音と映像で煽っているだけでポカーンですわ。
父親がどうとか理由になんかならない。これがありならどんな人間になっているオチにしても何でもありじゃないか。
見方
少なくとも、見ているときは肩透かし感が半端なかった。
ミステリーとしてみると正直面白く無いです。
あ、こうくるだろうとかきっとこうだ!と思う箇所が全てそうならず、普通に過ぎていくからです。
広告の煽り文句もよろしくない。
見終わった後、いろんな人の感想や考察を見て、あぁなるほど、と思いました。
ミステリーというよりヒューマンドラマ。
その中で色々な要素や、示唆がある。
そこに気づければ面白いと思います。
ただ、派手さや盛り上がりはなく、独裁者はこうして出来上がった!というほどの内容でも無いです。
良かったのは、雰囲気と役者さんでしょうか。
どうなるか結構楽しみだったのですが…
でも、今もう一回見たら評価かわるかもw
狂気的な作品
初日に行ってまいりました。
凄く狂気的な作品でした。
作品に入り込むというよりは、飲み込まれた気分…圧倒されました。
そして、音楽がとてつもなく素晴らしい。
低音と弦楽器の高音が心の底から震えた。
家庭不和の話?
言葉に出来ない良さがあるのでしょうが、単純な感想として、ヨーロッパ映画らしい淡々とした雰囲気で、子供の癇癪を延々と観させられた。
と言った所でしょうか?
独裁者がどうこうより、親と子の向き合い方の話を終止描いている感じです。
親と子に溝があるのは、観ていてわかるのですが、子供の癇癪の方に強い印象があり(これが既に大人目線なのか?)
全く同情出来ない。
て言うかイラつく。
しかも、ずっと7、8歳くらいの子供で進んでいた物語が、青年期などすっ飛ばして、ラスト、いきなり独裁者になった大人で登場。
え、こんなんで独裁者になるの?よくある話じゃないですか?
後、第一次世界大戦後を背景に描いていた訳で、ラストが、明らかに某組織をイメージしているのですが、主人公の子、アメリカ人ですよね?問題にならないですか?
しかもなんでそこだけフィクションぽいの?
しかも何故か、謎のカメラ大回転でいきなり終わり(笑)
演出面でも意味があるのか無いのか、やたら長回しで見せたり、そのカット長く見せる意味あるの?と思う所もしばしば。
家庭教師の胸元(ブラウス透けて乳首見えてますよ。つーかノーブラかよ!あの時代ブラジャー無かった?)を見せるのは、まあ、子供の性への興味を描いているのか、(かなりのエロスでしたが(笑))
いいのですが、父親が二人目の子供欲しいと母親にせまるシーンで○○な部分のドアップなカットは、演出でも要らないでしょう?何故?
色々書きましたが、悪い意味で期待裏切られた作品です。
私が読み取れていないだけなのかな?
なんか怖い…
レビューも高かったため、公開初日に鑑賞。
思ってたのと違った。けれども良かった。
独裁者誕生のストーリーだから、何か大きな事件が起きたり、壮絶な家庭環境だったり、何かしらがあるのかと思ってた。
ただ、この映画には大きな事件も、壮絶な家庭環境もない。
よくいる仕事ばかりで厳格な父と、信仰熱心な母と、優しい家政婦と…
そんな中で少しずつ何かが狂っていく。
その何かは、ふとした親同士の会話だったり、子供の叱り方だったり、教育の仕方だったり…
どの家庭でもあり得そうなことが、少年をどんどん歪ませてく…
これって、すごく恐いことだと思った。
「何が少年を独裁者へと変貌させたのか」
この答えははっきりとは出てこなかった。あえて出してないのだと思った。
観た人の捉え方によっていかようにも解釈ができるように。
他の人の解釈を早く聞きたい。
圧倒的な音楽とデジャビュ感
いきなり、本当に不協な和音が襲いかかり、身構えた!この作品は….、私の中で…、な、なんだ…、何処かで….そ、そうだ、何故だか、「ブリキの太鼓」何が¿何かは判らぬが、「ブリキの太鼓」だ。
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