「まるで桃太郎みたいだけど」マグニフィセント・セブン Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで桃太郎みたいだけど
西部劇好きなんですよね。
「リオブラボー」に「真昼の決闘」
「アラモ」「ワイルドパンチ」
「ラスト・シューティスト」
「マーヴェリック」
「クイック&デッド」も良かったな。
復習や正義がテーマで、
わかりやすい物語。
罪を犯したり、
家族や友人を殺した
悪党には成敗を!を合言葉に、
爽快感を感じるものが多いけど、
むしろこれは、
フォーマットだと思ってるくらいで。
で、この映画は名作「七人の侍」を
リメイクした「荒野の七人」を、
さらにリメイクしたらしい(笑)
それはチンピラガンマンたちの、
精神性を語っていた名作。
けど西部劇にカタルシスが
踏み込んでくるのは、
僕はどうも苦手だな。
だから正直、期待してなかった。
とにかくD・ワシントンが
かっこいい!
この時代に黒人の執行官なんて
いるわけないけど、
そんなのどーでも良い。
馬さばきもやばい。
で他の6人が、
ちゃっちゃと集まっちゃうのかいっ。
動機もあやふやで、
ぜんぜん「荒野の七人」
じゃないじゃん(笑)
まるで桃太郎みたいだよ(笑)
そこが僕は、らくちんだったけどね。
イ・ビョンホンとイーサン・ホークも、
立ち位置がわかっててシブい。
ガール・オン・ザ・トレインで
好演してた目の魅力的な女性、
ヘイリー・ベネットに
再会できたのも嬉しい。
キャラの個性は、そこそこ楽しめる。
およそ100人を相手にする、
ガンファイトは、ど迫力。
画角もいちいちツボを得ていて、
監督はなかなかの
ウェスタンオタクなんだろう。
お約束な、
コルト45ピースメーカーの
ガンさばきも、
スタイリッシュでにやにやしちゃう。
この銃声と馬の叫びと爆発音は、
劇場で見るとやっぱり高ぶるなぁ。
いやぁ「荒野の七人」の
リメイクなんて謡っちゃうから、
みんな怒っちゃうわけで。
西部劇アベンジャーズと
割り切って観れば、
娯楽映画としては上出来ですよ。
そしてエンタメとして観た若い世代が、
「荒野の七人」や「七人の侍」にも
興味をもって、ビデオで見返す
なんてことになれば素敵だな。
それだけでも、
十分に意義はあったと
思うんですよね。