「ありがとう、ヒーロー」アベンジャーズ エンドゲーム ホタルイカ炙りさんの映画レビュー(感想・評価)
ありがとう、ヒーロー
インフィニティウォーから1年、待ちに待った最終章、個人的には製作陣の愛に溢れた最高の締め方だと思った。
以下、思い出せるままにつらつらと書きます。
今日までで4回観た。4回ともバラバラのシーンで泣いた。
冒頭にホークアイ一家が出てきた瞬間の絶望感がやばい…一瞬でエンドゲームのラストに気持ちが引き戻された。
アレはホークアイ闇落ちするわーって納得の展開だったけど、それにしても何でローニンに日本語しゃべらせらのか笑 3回目でやっと何言ってるのかわかったけど、せめて英語字幕だけでもつけてほしかった笑
トレーラーの時点で、タイタンに残されたトニーとネビュラは一緒に船に乗ってるんだろうか?いやあの2人絶対合わないよね無いわ〜って予想してたらまさかの展開でびっくり。ネビュラは思っていた以上に人間らしい性格なんだなと思った。
衰弱したトニーの前にマーベルが現れた瞬間の圧倒的な安心感。確かキャプテンマーベルより先に撮影したんだっけ?タイミングが逆だったら、もっと可愛い部分も見られたのかなと思ったけど…5年後に何気に髪型がローソン博士に寄せてきてたのにテンションが上がった。
5年後のナターシャの髪型を見た瞬間に号泣。その後、通信を切った後の表情に更に泣かされた。ナターシャって感情豊かなキャラクターではないからこそ、あのシーンのスカヨハの演技がとても良かったと思うし、だからこそその後の喪失感が半端なかった…ルッソ兄弟によるキャップとナターシャの関係の描き方がとても好きだったから、ナターシャの最期を見たのがホークアイだけだった事に驚いたけど、そうか、これはキャプテン・アメリカじゃなくてアベンジャーズだったな…と。
ハルクは何故こうなった感がハンパなかったけど、きっとサノスに一度負けた後のハルクとバナーの関係がもう少し深く見られたら良かったんだろうなと思った。
ソーはストームブレイカーを手にした時点でチートすぎたんだろうね。挫折を知らない彼が落ちるところまで落ちたらこうなるのかって興味深さと、後はお母さんとのやりとりがとても良かったから…後は次回作(あれば)でどう持ち返してくれるのかに期待かな。
タイムスリップは確かにベタだしご都合主義かもしれないけど、その使い方がすごく良かった。まさか過去作に飛んでくれるとは思いもしなかったし、個人的にエンシェントワンがあのニューヨークでひとり戦っていた事実にものすごくテンションが上がった。(あとクイルね笑 2の時はスピーカーだったけどそういやイヤホンだったなってめちゃくちゃ笑った)
それから「ヒドラ万歳」!アレはルッソ兄弟だからこそ描けたシーンなんだろうなぁと。
多くの人が大切な人を失った中でモーガンという愛娘を得たトニーが父親と再会するシーンと、恋人が自分のことを想い続けてることを知ったキャップのシーンが同時に進行していたのが、それぞれの結末に繋がっているのが良い描き方だった。あとジャーヴィスね、モーガンもいつか自分の作ったものとかにハッピーって名前をつけたりしないかな。
ヴォーミアにホークアイとナターシャが向かった事に気付いた時の絶望感たるや…もう既に大切な人沢山亡くしてるやん…それじゃあかんのか…ってもう…前作からヴォーミアは地雷です。
前作で癒しだったガーディアンズがほぼほぼ消えてしまってたからどうしても笑いのポイントがアントマンに集中しがちだったけど、ポールラッドのほっこりする演技がとても良かった。スーツ着てないとただの一般市民だもんね。サノスに爆撃された時よく生きてたなって…欲を言えばルイスも出てきてほしかったけど確実に横道にそれちゃうもんな。
最終決戦はもう何からいえばいいのか…許されるならあと1時間くらい戦闘シーン盛ってくれてもぜんぜんいけるくらい盛りだくさんで一瞬だった。
ナターシャを失って得たガントレットを抱えて走りながら戦うホークアイも、ムジョルニアとストームブレイカー二刀流のソーもめちゃくちゃ熱かったし。
キャップが、ムジョルニアで戦うシーンはもう…初見の時は涙で半分くらい見えてなかった。そこからのアッセンブルは何度見返しても泣いてしまう。熱すぎて。
でも、展開が熱くなればなるほど、ここにナターシャがいない喪失感も大きくなるんだよね…お姉様達がスパイディを守りながら戦うシーンとかもうめちゃくちゃ滾るのに、そこにナターシャはいないの。あの時の心境は描かれなかったけど、キャップやハルク…ナターシャが家族だと思っていた人達はどんな気持ちでいたんだろう。(もちろんそれどころじゃないのはわかった上で)
盛り上がれば盛り上がるほどにナターシャがいない事が寂しくて悲しくて、でも熱すぎる展開が最高でいろんな気持ちがごちゃ混ぜになって泣きながら観てます。ホント最高なの。でも寂しい。
ワンダのサノスへの恨みもね。あのシーンもすごく好きです。ワンダ何気にめちゃくちゃ強いんだよね。喪失感から生まれる強さは2014年のサノスはまだ持ってなかったんだよなぁ…としみじみしてた。
キャプテンマーベルの使い方は勿体無いなー!!と思ったけど、チートすぎるから仕方ないんだよね多分。あとストレンジも…彼はアイアンマンの最期まで見えていたんだろうか…その辺はストレンジの続編が出たら何か描かれるのかなぁ。
あのアイコンタクトのシーンは2回目以降で見るとまた色々考えさせられるシーンだった。
ストレンジ以外が誰も想定していない状況で、とっさの判断で石をまとって指を鳴らすことができたのは、あの場ではアイアンマンしか居なかっただろうな…戦いの場でなければね、マーベルとかに頼めたんだろうけど。
お葬式の後のハッピーとモーガンのやりとりがとても切なかったけど、トニーはペッパーを1人にせずに済んだのが救いだった。
あと、クイルがガモーラを探してる描写がちゃんとあったのが、次回作への期待に繋がってとても安心した。ガーディアンズを家族と呼んでクイルを愛したガモーラはもういないけど、ネビュラを受け入れたガモーラならまた新しく関係を築くこともできるんだろうな。この続きをガン監督がどう描いてくれるのか楽しみにしています。
タイムパラドックスについては、作中で他作品の解釈を否定してるのに納得できないって言ってるレビューをちらほら見たけど、そもそも正解のない事象に対して、通説しか受け入れられない人は楽しめなくてかわいそうだなと思った。
ネビュラは現代に来た過去の自分を殺してもちゃんと生きてるし、キャップは過去に飛んで自分と戦った。ならキャプテンアメリカが居る世界で、タイムスリップしてきたキャップが、スティーブ・ロジャースとして生きることに何か問題があるんだろうか?
エンドゲームを見る前は最後に死ぬのはキャップだろうなと思っていたから、あの結末は製作陣の愛を感じてとても良かったと思ってます。
あと、盾を引き継ぐのはバッキーでしょってコメントもちらほら見たけど、アベンジャーズとして共に戦ってきたのはサムだからこれで間違い無いのでは…?
このシーンの全てを悟ったようなバッキーの表情がとても良かった。
ムジョルニアもちゃんと元の時代に返してきたのかな。そういやソウルストーンはどうやって返したんだろう。レッドスカルは居たんだろうか…
ちなみに自分の好きなキャラクターは、ナターシャとロキとヴィジョンとガモーラだった。完全に察してくれ案件だし本当に寂しくて仕方ないんだけど、それでも最高の終わりだと思えるくらい、それぞれのヒーローとファンに対する製作陣の愛を感じられる映画だったと思います。
何よりも、ヒーローは永遠に…みたいなぼんやりとした結末ではなく、アイアンマンとキャプテン・アメリカという二大ヒーローのちゃんとした終わりを見せてくれたことがとても嬉しかった。
本当に書き始めるとキリがないし全然書き足りないんだけど、これからのMCUの展開も楽しみです!