ショコラ 君がいて、僕がいるのレビュー・感想・評価
全24件中、21~24件目を表示
お宝映像!
とにかくオマール・シーの舞台シーンが圧巻でした!
やっぱり監督が俳優さんだからでしょうか?
ご出演の『チャップリンからの贈り物』も、とても素敵な映画でした(*´꒳`*)
チャップリンと言えば、フティット役のジェームス・ティエレは本当におじいちゃんそっくり。
映画を観る前に予備知識は入れないようにしているのですが、序盤のはにかんだ笑顔があまりにもソックリで。外人の区別のつかない私ですら、すぐに気づきました。(笑)
しかも、マイムの素晴らしいこと!
サーカスのイメージにもぴったりでした。
巡業サーカス団の持つ二面性に魅かれます。
演目で多くの人から喝采を浴びる、マイノリティーグループ。
アーティストとしての華やかさと、見世物としてのいかがわしさ。
本作では個性的豊かなメンバーが繊細に描かれていて、作り手のサーカスに対する愛情を感じます。
なかでも二人がパリへ出発するシーンは、見送る仲間達の複雑な思いが溢れていて大好き。
邦題のサブタイトルに “君がいて僕がいる” とありますが、
二人の友情物語というよりは、ショコラと呼ばれた“黒人”の男が、人としての尊厳を求めてもがく姿を描いた作品だと感じました。
絶大な人気を得ながらも、心無い言葉や扱いを受ける彼は、
自分は“毎晩白人にお尻を蹴られる黒人”だから人に笑われているのではない!
自分は“黒人という動物”ではない!
との思いで、現実に戦いを挑み。。。
とは言え、そこはフランス映画ですから、単純なサクセスストーリーとはいきません。(^◇^;)
ショコラの持つ軽薄さや弱さ、愚かさも容赦無く描いていきます。
でも逆にそこまで描くことで、差別と戦うヒーローではない人間味を感じ、
まさに“黒人”も特別な存在ではなく同じ人間なのだと、映画が語りかけているのではないでしょうか?
ラストに、当時リュミエール兄弟が実際に撮影した映像が流れます。
リュミエール兄弟が「10年先の人達にも見せたい。」と撮影したフティットとショコラの芸を、時を越え…海を越え…今、私が大画面で見ているという奇跡。
その感動もさることながら、
この映像を見れば、ショコラが人に笑われていたのか、人を笑わせていたのかは一目瞭然。
このお宝映像だけでも観る価値アリです!!
100年前のフランスの風景を楽しめました。
前半は黒人道化師ショコラのサクセスストーリーがテンポ良く進行していく。ここまでは楽しく鑑賞出来ました。しかし後半は一転して、フランスに根強く残る黒人差別に苦しめられ転落していく重い話になってしまった。
主人公ショコラの女性に対する酷い振る舞い、差別に反発しつつも易々と酒・ギャンブルにのめり込んでいく弱さ、映画の主人公としては共感できませんでした。相棒フィティットもイマイチ素顔や心情が見えないまま。
痛快に楽しめる映画ではなく、100年前の社会の不条理を描いたちょっと悲しいノンフィクション映画でした。
描写が弱い
黒人パフォーマーの、人種差別に負けずがんばって花開く
物語だと思っていたのですが、
まあ確かに獣を見るような目で見られ、難癖つけられて
牢獄へぶちこまれ、など、酷い仕打ちはされはしましたが、
案外とんとん拍子でスター街道を駆け上がったあたりで、
ギャンブルや酒や女にどっぷり浸かり、自信過剰気味に
ステップアップを目指しますが大衆には受けず、
惨めな最期を遂げる…て、
結構、自業自得じゃね?という印象…
結局自分は黒んぼだ、という不条理な思いもこの
堕落へのきっかけなんでしょうが、そこら辺の描写が
どうも浅いのか、入り込めませんでした。
オマール・シーは相変わらず良かったのでなんとも
残念ではありますが、2.5!
全24件中、21~24件目を表示