メン・イン・キャットのレビュー・感想・評価
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猫社長
原題はNine Lives、「猫に九生あり」あるいは「猫には9つの命がある」ということわざです。出所は古代エジプトの言い伝えでしょうか、シェークスピアの戯曲や昔のイギリスのウィリアム・ボールドウィンの本にも出てくるらしい。邦題のメン・イン・キャットは監督のバリー・ソネンフェルドが「メン・イン・ブラック」シリーズの監督ということからの便乗でしょう。主役のモフモフパンツちゃんは血統書付のシベリアン、ロシア原産の猫でお伽噺にも登場する人気の猫種だそうです。ほとんどCGだと思いますが実は6匹も使われたそうです。
変身ものはギリシャ神話の時代からグリム童話など数あるのでSF仕立てにしなくても子供たちには通用するのでしょう、大の大人がビルの高さで競ったり、元妻や腹違いの娘同士の性格の違いなどくすぐりネタは大人も笑えます。猫ショップのクリストファー・ウォーケンは怪しい役どころがぴったりでいい味出していましたがケビンスペーシーさんはこの程度の役には贅沢な気もします。オーナー社長とは言えやりたい放題、娘の誕生日プレゼントまで社内会議に掛けるのでは有能な部下は育ちませんね、悪役の肩を持つ気はありませんが謀られるのも自業自得の気もします。
個人的には「猫のミヌース」の猫がキュートな女性に変身する方が好みです、いっそのこと助っ人にミヌースばりの元猫美女を登場させてバディものにする手もあったかと妄想しています。
まぁ、お察しの通り猫ちゃん好きのファミリー向けライトコメディ映画ですのでそこそこ楽しめます。
猫の動きが可愛い
ワンマン社長の物語かと思いきや不思議なペットショップに行ってからが本番でした。
猫の動きがコミカルで可愛らしいくクスッと笑えるところが多かったです。
物語としては猫になったワンマン社長が自分を見つめ直すというありがちなストーリーではありましたが、その中での息子や娘との絆がちょっと目頭熱くなるものもあり、観てよかったなと思いました。
猫好きなちびっ子向けの作品かなと思います。
親子で安心、猫が可愛い
ケビン・スペイシー、ジェニファー・ガーナー、クリストファー・ウォーケンとそこそこの面子が適当に演じてる。
メン・イン・ブラックの監督が手掛けたという触れ込みの割には、何となくCGが安っぽい。画面全体が80年代っぽいというか、色彩補正をかけて彩度を上げたのか、目に飛び込む妙な明るさ。
もしかしてわざとコミックっぽい演出をしているのかもしれないけど。それが中国クオリティ?
お話は家庭を省みないワンマン社長トムが自社ビルで部下に殺されかけて、娘のプレゼント用に買った猫と魂が入れ替わっちゃうというお話。元の体は瀕死の重症を追い、昏睡状態。
怪しい猫のペットSHOPの店主にクリストファー・ウォーケン。
店の猫たちは罰当たりな人間たちの成れの果て。
さて、トムは元の体に戻れるのか?ってところなんだけど、猫になってもあまり反省もしてないし、人の邪魔ばかりするし、ようやっと最後の最後に息子のために体を張るというダメ親父ぶりが、むしろ気に入った。
猫に9つの魂があるという設定が生かされて、猫のトムが死んだあとトムの魂は人間に戻り、猫自体も生き返って、元通りペットとして飼われるという大団円。
この作品はホラーではないのだが、【グレムリン】とか【リトル・ショップ・オブ・ホラーズ】などを思い出させる。そういうテイストが少し懐かしい人にどうぞ。
ちなみにトムの息子演じるロビー・アメルは【Xファイル2016】でミラー捜査官を演じてました。正当派二枚目。
楽しかった
猫を殊更にかわいく扱っていないというかむしろふてぶてしく、汚くすらあるように扱っているところが良かった。
女の子が異常に可愛らしくて、この後どれほどの女優さんになっていくのか楽しみだ。前妻の娘も主人公の娘だと思って見ていたので、あまりの扱いの悪さにひどいじゃないかと思ったのだが、どうやら血縁はないようであった。
主人公は生き返ったが猫が死んでいたらどうしようかと思ったら、ちゃっかりいきていてよかった。
ただ可笑しいだけでない現代の寓話
最近の日本では猫がブーム。当然ながら誰もが猫好きとは限りません。そして、この映画の主人公も(^^ゞ
本作は、トランプを彷彿させる不動産王の社長が、突然ネコとすり替わってしまうという、ドラマ『民王』もビックリの骨董無形なお話し。すり替わり場面は、かなり強引で説明無し!それでもストーリーに引き込まれるのは、本当に人間に見えてしまう主演のネコちゃんの名演技。そして、思わずホロリとさせられる主人公の愛情の深さ。何しろ人間に戻れるチャンスを犠牲にしてでも、息子を守ろうと決断するところはグッとくるでしょう。
そういう点で、本作は現代の寓話なんだと思いました。仕事一筋で傲慢な社長としての主人公のトムが、なんでネコとすり替わってしまうのニャンというところに、主人公が気がつかなくてはいけない人生の問題集を提示しているのですね。ネコになって初めて、部下の自分に対する不満、裏切りや家族が抱えている葛藤に気がつくようになっていくのです。
そうはいっても現実世界で人間が猫になることはありません。しかしある日突然、自分が望まない環境に置かれることはあります。その時あなたさまならどうされるでしょうか?トムの場合、人間に戻るには家族にふさわしい夫、そして父にならなければと悟り、猫の姿のまま奮闘します。猫の姿だからこそできることもあるのです。置かれた環境のせいにせず現実に立ち向かう姿に、家族を顧みず働いていた彼の面影はありません。寒い季節、心をほっと温めてくれる映画でした。
それにしても、当初ネコになってしまったトムが、家族に自分がトムであることを伝えようともがく姿は、可笑しくて同情する気にもなれませんでした。しかもそんなネコになってしまったトムの努力も甲斐もなく、家族はトムをただの飼い猫としてか扱ってくれニャイのです。悲惨なのは、食事のとき。腹を空かせたトムが、妻におねだりして出てきたのは、当然キャットフード。味覚は人間のままのトムには、反吐が出そうな食感でした。それでも食べないと腹は空いたままです。
なんとか口に合うモノをと、キッチンを駆け巡るトムの悲しいくらいの奮闘ぶりがまた可笑しかったです。
動物が擬人化する作品では、表情に合成臭さが漂うものが多かったのですが、本作にはデジタル合成技術の進歩を感じました。家族にトムである証明の決めてとなる、家族との思い出のダンスシーンでは、ネコになったトムが、まるで人間が踊っているかのようなキレキレのダンスを披露して家族を驚かせます。それ以外も人間臭い仕草を見せて笑いを誘ってくれました。
ネコ好きには必見でしょうニャ!
物語は、仕事一筋、傲慢社長のトムが、娘から誕生日プレゼントにとせがまれて、苦手なネコを買います。しかしペットショップの帰り道。会社乗っ取りをたくらむ社員の罠にかかり、ネコと共にビルから転落。気付いた時には彼の意識はネコの中に。そして彼の肉体は、意識不明の重体のままという状態になってしまいます。
ネコになったトムは、どうやって会社や家族を守るのか!ネコ嫌いがネコになるそのショックはいかばかりか!
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