「相反する音楽の演出が素晴らしい」機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
相反する音楽の演出が素晴らしい
そもそも太田垣康男作品が好きだった為、「MOONLIGHT MILE」連載中止からの本作「サンダーボルト」開始は結構な衝撃でした。
Aでもないのにガンダムの連載です、しかも太田垣康男で。
思えば宇宙繋がりだし自分の中ではスムーズに入ってきたのですが、その泥臭さが実に太田垣康男って感じでした。
本編になかった追加要素等も見られ、デブリアームとか結構格好良いです。
そしてそこからまさかの映像化だったのですが、有料配信形式だった為食指が伸びず、ソフト化されるまのを待っていたんですね。 しかしここへ来て新作カットを加えた劇場版がリリース、胸が躍りました。
待望の本編映像、PVでさわりは観ていたのですがそのクオリティに本当驚かされました。
ハードボイルドな演出と見惚れるようなMSアクションの連続、それは予想以上に素晴らしい出来でした。
短い尺なのですが、目まぐるしい演出の連続もあってかそれを感じさせず、むしろ中だるみする要素が無く丁度良く感じました。
また大きな戦局ではなく二人のパイロットを中心にしたストーリー展開も良く、古くからのファンはもちろんガンダムを知らない人でも楽しめる内容だと思います。
何より二人の相反する音楽の演出が実に素晴らしい。 交錯する音楽が流れるだけでも、すごい高まるんですね。
作画も原作のタッチをうまく出していたし、実に素晴らしい作品でした。 何だか他に言う言葉が見当たりません。
そして今映像化されているのは原作の半分ほどなので、これからの展開も気になるところです。
こちらは2週間限定の公開。密度の高い映像や演出、そして音楽を是非とも確かめてみてください。
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