「遠回しすぎ」たかが世界の終わり(2016) Toiさんの映画レビュー(感想・評価)
遠回しすぎ
一見、才能がある次男とそうではない家族とが理解し合えない話のようだが、実は全く違うのだと思う。
これはゲイが世の中で生きていくのがどれだけ大変で、どれだけ家族からも理解してもらえないかを描いているのだと思う。
最後の小鳥が落ちるシーンは主人公の状態を表しているのだろう。何度も壁にぶち当たり、結果的に息をするのもやっとの状態になるのは、まさにこの映画での主人公である。
何を伝えたいのかは何となくわかるのだが、表現が遠回しすぎるし、世界観があまりにも自分とはかけ離れすぎていて、全くと言っていいほど感情移入ができなかった。
ヴァンサン・カセルの最後の家族にぶちまける魂の叫びはかなりのインパクトだった。
色んな意味で、一生自分の中から消えることないくらい物凄く印象的だった。
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