ネオン・デーモンのレビュー・感想・評価
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うーむ…理解不能…。
ネオンに浮かぶ闇
ファッションモデルを目指してLAに出てきた16歳のジェシーは、生来の美しさを認められ猛スピードでスターへの階段を駆け始めるが…。
あらゆる場面に鏡が登場する。自己への欲望を歪んで映す鏡。
先輩モデルの嫉妬。彼女達の鏡の中の自分と、他者であるジェシーに投影された自己の理想像とが主体の座を巡って激しく闘争する。だが、その空虚な場所を埋められるものなど何もない。
ぴんと張りつめた、とことん商業的な“美”の追求とそこに入り込む狂気。"Beauty isn't everything, it's the only thing."
ナルシシズム、倒錯、パラノイア、手に入らないものへの欲望が凄まじい暴力を産む。繰り返し語られてきたテーマだけれど、この幻想的な、鮮やかな光で闇を映し出す映像と音楽の表現は、エロティックで刺激的だ。
でも、良かったですよ。
深い洞察力や審美眼に溢れた皆様のレビューに触れたあとなので、ものすごく恥ずかしいのですが、正直に言いますね。
ずーっと、ダコタ・ファニングは今どうしているのだろう、持って生まれた非の打ち所のない美しさ、という意味では、彼女の方が適役だったかも(もう大人になってるから、実際には無理ですけど)、という思いが頭を離れませんでした。
で、メイクさんとの絡みやラストのあのシーンのあたりではマルホランド・ドライブとブルーベルベットがダブってしまい、頭のなかでは、リンチ的な色んな場面が錯綜していました。あ、そういえば、シャイニングの一部も飛び入り参加してたかも(REDRUMとかいう口紅の話してましたっけ⁉︎我ながらなんと短絡的(^^;;)。
そんなこんなで、おぞましさみたいな感覚は全くなく、昔行ったことのある美術館で感じるような懐かしさと温もりに近い既視感を覚えました。
不完全な美
他人から認められたければ自分以外の誰かの欲求に合わせなければいけない。真の主体ではなく、ニセの主体に翻弄され続ける。
鏡が実に象徴的だった。
男目線に影響された女の美ではなく、あくまで女の中の熾烈な美への執着心。そして理想像と自分の乖離を埋めるべく、理想の他者と一体化しようとする狂気。
あの屋敷の主人はきっと彼女たちに殺されたのだろう。理想の他者と同一化したいという欲求を共感し合った者たちに、罪悪感は生まれない。
しかし理想の他者を体内に取り込んでも、自分の主体にはなり得ない。やがて、悲惨な形で中から崩壊する。
静止した映像と音楽。絵画や写真の構図と違い、映像全体がどことなく常に不完全で、「次」を見たい欲求にかられる。
完結された美よりも、不完全な美に人は魅了されるようだ。
映像言語の真骨頂を感じた。
最近の邦画と違い、ちょっとしたセンスの良さみたいな小手先で勝負しない、監督の骨太さがハンパない。
美的感覚は十人十色。
女性の美をテーマにした映画の場合、作り手と意見が一致しなければ、悲惨のことになる。
この人とこの人どっちがきれい? とか
どっちが好き? とか、そういう質問の答えは相当主観的であって、どっちと答えてもその人にとっては正解になる。
ジェシーはトップモデルになるべく、ロサンゼルスにやってくる。彼女の類いまれな美貌に一流カメラマンやデザイナーが彼女を登用するようになる。
さて、このジェシーがエル・ファニングなのだが、類いまれな美貌の持ち主だろうか。僕のなかでは「SUPER8」(J.J.エイブラムズ監督)の彼女のイメージがだいぶ強い。大人の男がひかれるタイプではない気がする。これも僕の主観なので、むろん反対意見もあることだろう。
もっというと、ジェナ・マローンのほうが魅力的であった。
このルビー(ジェナ・マローン)が妄想しながら死体とキスするシーンでは、妄想なのだからそこはジェシーのヌードではなかったのか。
ニコラス・ウィンディング・レフン、あと一歩のところで演出が遠慮がちだったか。
共感しにくい映画であった。
ブレないNWR印の映画
満月の夜には
映像美や音楽の使い方などに関しては、もう言わずもがなのN.W.R監督最新作。賛否両論が常に付きまとうし、決して万人受けはしないであろう強い作家性の監督。
今回も決して全てが上手くいっているとは思えない作品である。
確かに先述のような良い点は勿論、瞬きのタイミングや唾を飲み込むタイミングすら計算しているかのような役者陣の演技(演出)、さらにエル・ファニングの「少女と女性の間」である「今」でしか成し得ない存在感。それは本編のファーストショットでの「ゴシックながらもゴージャスで邪悪な美しさ」からも垣間見える。
しかし、テンポが良い訳でもなく、話に整合性がある訳でもなく、中だるみすら感じてしまった作品なのに嫌いになれない所が悔しい。何度も言います。決して万人受けはしません。ただ僕は嫌いになれません。
今!俺ラ世代の監督
映像美がんばってるで賞
「モデルはレズビアン」はやはり世界の常識だった!!
ドライブから入って前作のオンリー・ゴッドが意味不明すぎていい具合にハードル下がってて本当に最高だった
見終わって思い出す度に良くなってって
ジェシー処女だったんだよなー…とか思ってて
つまり、シンデレラと不思議の国のアリスと吸血鬼なんだなと思ったり
あと映画だと特にモデルが綺麗だとエロさ薄れる傾向あるけどちゃんとエロいべきシーンでエロくて本当に良かった
ナイフのとこも最高でその後の顛末も最悪だった
あと女が下着姿で楽屋みたいなとこで何人も座っててその中でドラマが起こるのまたやっててくれて俺もあれ本当好き
関係ないけど監督するとか言ってたエレベーターの防犯カメラの女の企画ってポシャったのかそれっぽい描写が散見した
もっと関係ないけど映画の途中で入ってくる客がいたんだけど、映画も結構進んでて(メイクがセックス拒まれるシーン)席を探してるというよりは、空いてる席に座っちまおうみたいな挙動で周りを見渡してたんだけど、俺の近くによってきて外人の背の高い女で、座ったと思ったら5分しないうちに出てってあれ何だったんですか?
なんか凄い…?
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