92歳のパリジェンヌ
劇場公開日 2016年10月29日
解説
リオネル・ジョスパン元フランス首相の母の人生を、娘で作家のノエル・シャトレが綴った小説「最期の教え」を原案に、自分の美学を貫き、人生を終える決意をした1人の女性とその家族の姿を描く。かつては助産婦として働き、子どもや孫にも恵まれて、現在は穏やかな老後を過ごしているマドレーヌ。まだまだ元気な彼女だったが、数年前から書き記している「一人でできなくなったことリスト」の項目が増えていることが気がかりだった。そして迎えた92歳の誕生日、マドレーヌは「2カ月後の10月17日に私は逝きます」と宣言し、祝いに集まった家族たちは耳を疑うが、それは周囲に迷惑をかける前に人生に幕を下ろしたいという、マドレーヌの揺らぐことのない強い意志だった。娘役を「仕立て屋の恋」のサンドリーヌ・ボネール、マドレーヌ役をマルト・ビラロンガがそれぞれ演じる。
2015年製作/106分/G/フランス
原題:La derniere lecon
配給:ギャガ
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2021年2月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
「最強のふたり」を思い出しました。共にフランス映画です。
本作は女性編ですが、2つの映画とも移民のヘルパーにどれだけか、ユニークに心身共に、支えられたかというストーリー。
自立した女はフランス映画の鑑。
ヘルパーのヴィクトリアが、信頼できてごっつ魅力的!とかく煮詰まってしまう家族の中にいつも彼女が新風を吹き込んでくれる。
まさに「救いは外からくる」ですね。
「終活」のイメージトレーニングに、この映画はとてもいい教材じゃないかな?
家族のリアルな慌てぶりは、我がこととして勉強=予行演習になるので。
母親の“決意”にうろたえる息子と、娘と、孫とお婿さんと。彼ら家族全員のショックと成長が、その年代別に、そしてその立場ごとに、丁寧に描かれていてとてもいい。
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みんないつかは、自分も家族も100%死にますよね。
そうだと知っているのに、看取りも、自身の死も、みんな嘘のように覚悟なし。
こんなに大きな課題なのに、僕ら無責任だったなぁと改めて教えられました。
ほら、
来週の計画を手帳に書き込むように、ちゃんとスケジュールを立てなくちゃね。
(あと、部屋のお掃除とかも、笑)。
むかし特別養護老人ホームに勤めていた僕なのですが、失禁の始まったお年寄りへのフォローは、とても大事な役割でした。
「気にしない気にしない、大丈夫大丈夫、何度でも何度でも、笑顔と、ハグ、
・・安心して僕を呼んでね」。
そんなホームでの生活を久しぶりに思い出しました。
母親の“決意”に苦しむディアーヌを、その気持ちを察して訪ねてきてくれる看護助手の青年。
一緒に走るスタジアム。
寄り添うって、これだよね。素晴らしいシーンです。
そしてもうひとつ、
母子の珠玉の会話です
私が手を離さないかと怖がっていた
今でも怖いわ
落ちそう
大丈夫よ
離さないでね
離さないわ
怖い
怖くないわ
お母さんがむかし娘に約束した言葉を、今は娘が母に語ります。
本当に宝石のような会話です。
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安楽死やら、もうすぐ訪れる僕の両親の終わりの日々についても、新しい情報や心準備のために、いろいろと知識の“上書き”もしてもらえたとても良い作品でした。
家族みんなで、リビングで観るとか◎だと思います。
2020年4月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
尊厳死というのは言葉だけでイメージが今までなかったが、こういうことか。
息子というのは案外あんなものなのかもしれない。
自分のおばあちゃんと重ねてしまった。
何度も涙腺が…
私もこう生きたい!と思えた。
2018年2月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
年老いて死ぬ。その逝き方。見送り方。
母娘の関係は理解できたような気がするけど息子の気持ちは…
そんな終わり方でよいのだろうか
息子の苦しみを取り除いてあげてからと思わなかったのだろうか
病で苦しむ姿を見ていられなくなるのなら理解ができる
母が老いる姿を見ていないから理解出来ないのだろうか
私が其々の立場だったら…
わからないだけに考えてしまいました
年老いた母の頑固にそして素直に生きてきた姿。受け入れてからの娘。
どちらもとても素敵✨
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