「【窮屈な生活環境、学校生活を素晴らしきロック&ポップで乗り越えよう! 80年代ブリティッシュポップ&ロックに乗せて未来への一歩を踏み出す若者達の姿を描き出した作品。】」シング・ストリート 未来へのうた NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【窮屈な生活環境、学校生活を素晴らしきロック&ポップで乗り越えよう! 80年代ブリティッシュポップ&ロックに乗せて未来への一歩を踏み出す若者達の姿を描き出した作品。】
ー 舞台は1980年代半ばのダブリンの田舎町。ー
・コナーの両親はカトリック教徒だが不仲。その関係で不本意な転校(シングストリート高校)を余儀なくされる。
ー その高校の校風及び乱れた風紀が物語の後半を盛り上げる要素になってくる。ー
・コナー家の両親の諍い、馴染めない学校の校風、苛めっ子(彼の両親は酒乱)の存在。
が、コナー達が結成するバンド、”シングストリート”の音楽がどんどん良くなっていくのに合わせ、コナーの姿勢もどんどん前向きになり、好きな年上の女性ラフィーナ(ルーシー・ボイントン)との関係も深くなっていく。
・前半は当時のMVを彷彿とさせる映像が続く。(個人的に"Duran Duran"の”Rio"のMVが流れる場面で盛り上がる。)
・後半は、更に”The Cure”の”In Between Days”が大音量で流れ、更に更に個人的に盛り上がる。
コナーの化粧も、
”君、絶対に”David Bowie”だけでなく、”Japan”の”David Sylvian"や"Visage"の"Steve Strange"の影響を受けてるよね!”という位、ブルーのアイシャドウが濃くなっていく・・。
(懐かしき、ニュー・ロマンティックス・ムーヴメント・・。)
・コナーの兄ブレンダン(ジャック・レイナー)が実に良い奴で、
”フィル・コリンズを聴く奴は女にもてない!”という台詞に大いに共感し、(リリー・コリンズさん、すまない・・。)
コナーに対し、”お前が生まれる前、俺は両親の諍いのジャングルの中に道を切り開いてきたんだ!”という場面ではつい、”ぐっと”きてしまう。
・コナー達は、苛めっ子に対しても、バンドのローディにならないかと声を掛けたり、音楽を拠り所にして成長していく姿がとてもとても良い。
・ダンスパーティのシーンで、コナーがラフィーナを想って作ったバラード”君を探して”を歌う場面や(そして、彼の曲を別の場所で聴くラフィーナの涙する姿)、一転して校長の態度を糾弾したロック”茶色い靴”が響き渡るシーンも心に残る。
・そして、コナーとラフィーナは夢であったロンドンでの新しい生活に一歩を踏み出す。二人を暖かい眼差しで見送る兄、ブレンダンのガッツポーズ。
<自らの将来を自らの能力で切り開こうとする若者達の姿が眩しく、観終わった後の多幸感の余韻が素晴らしい作品。
是非、又”爆音”で見たい素晴らしき青春音楽映画である。>
<2016年8月12日 劇場にて鑑賞 地域的にセカンド上映だった。>
コメントありがとうございました。返信は不要とおっしゃられていましたが、コメントしたくなって書いています。
自分は、中学時代、文化放送の小林克也のポップタウンエクスプレスのリスナーで洋楽を聴くようになり、高校時代はベストヒットUSAが始まって、毎週楽しみにしていた世代です。
残念ながら、映画の中でコケにされていた、ジェネシスを聴く奴だったので、思わず苦笑いしてしまいました。
ラジオスターの悲劇のあのボーカルって、掃除機のホースで出せるんだとか、小ネタも面白かったですね。
自分はモッズが好きで、フーとか、ジャムとか、今でもSpotifyで時折り聴いたりしています。
ニューロマンティックは、積極的には聴いてこなかったので、ウルトラヴォックスとか改めて聴いてみます。(爆音で)(^^)
ではまた。