ハルチカのレビュー・感想・評価
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採点制では測れないリミット越えの魅力
完全にノーマークでした、心からごめんなさい。『箱入り息子の恋』の市井昌秀監督とは知らなかったんです、なんてのは言い訳にもならない。ざっくりよくあるアイドル青春映画でしょうとスルーしてしまっていたのだ。
『ゴッドファーザー』ばりにヒロインの顔を影で覆う撮影や、中盤のハラハラに満ちた長回し、説明セリフに頼らない終盤など随所で攻めている。完璧ではまったくないが、最初から100点を狙っていない。むしろ届く人には1000点にも2000点にもなり得る映画だ。
とりわけ感じ入ったのが「もう一度失敗するチャンス」を描いていること。がんばれば夢が叶う、ではない。全国大会優勝とか、アーティスティックな才能が開花とかでもない。誰もが味わう理想と現実のギャップ、そして挫折の先に見える光を描いた名作。原作とはジャンルが変わってしまっているらしいのでファンの方は複雑でしょうが、この映画に出逢えて良かったです。
きれい事だけじゃない、悩める青春音楽映画
主演の俳優と女優がどちらもアイドルグループ所属ということで、音楽的な素養は申し分ない(はず)のキャスティング。そして「箱入り息子の恋」の市井昌秀監督とくれば、当然期待は高まる。
だが、序盤の吹奏楽部の部員集めにチカ役の橋本環奈が奮闘するドタバタに、どうにも乗り切れない。出来事に対する人物たちのリアクションや、感情の動きにリアリティーがなく、筋をなぞって演技をしているように見えてしまう。
そもそも、初心者の新入部員たちが3~4カ月の間に本格的な曲を演奏できるまで管楽器が上達してしまうところからして、現実感がない。やはり初心者のチカに難しいソロを吹かせるのは、顧問の先生のパワハラかイジメに見えてしまう。
予定調和じゃない、きれい事だけじゃないストーリー展開は悪くない。でも、音楽青春映画にしては編集テンポが悪く、ダラダラと間延びした感じを受けた。
【オーケストラや、バンドを題材にした映画って何で感動すんだろう。今作は、今や若手俳優の代表となった方々多数出演作である。そして、今作出演の、或る俳優さんについて記す。】
■幼馴染みだった気の優しい成績優秀なハルタ(佐藤勝利)と、真っすぐな性格で負けん気の強いチカ(橋本環奈)は高校入学式で運命的な再会を果たす。
憧れていた吹奏楽部に入ろうと心に決めていたチカだったが、吹奏楽部は廃部寸前の状態だった。そこで、チカはハルタを巻き込んで部員集めに走る。
◆感想
・オーケストラをテーマにした映画には、秀作が多い。それは、今作でも描かれているように最初はバラバラだった楽団員が、夫々困難を克服して、チームワークが出来、最後に見事な演奏を披露するという、王道のストーリー展開が用意されているからである。
・今作では、今を時めく橋本環奈さん、恒松祐里さん、前田航基さん、上白石萌歌さんがチカに勧誘された吹奏楽部員として、出演している。
僅か、8年前の作品だが、夫々の若き俳優さん達の現在は、随分違っている。
・今作で、吹奏楽部員を演じた若き俳優さんが、先日、薬物使用で逮捕された。初出演作から、独特のオーラを纏った人で、注目していたのだが、近年出演作が少なくなっていたのと、元々そういう雰囲気の人だったが、最新作では荒れた雰囲気が気になっていた人である。
<映画の感想とは少しズレるかもしれないが、キチンと罪を償って、何年後か分からないが、再びスクリーンで観れる事を祈念します。
マダマダ、若いし、明けない夜はないのだから。>
橋本環奈さんかわいい
厳しいレビューが多い印象だったから(どうかな)と思いながら見たけど良かったです。
高校生って良いなあと思いながら見ました。コンクールの結果はどうだったんだろう。チカが落ち込んでたから金賞は取れなかったのかな。まあ世の中はそんなに甘くないですから!
麗しい学園物
吹奏楽部に在籍していた人なら共感できるかも
自分は中高と6年間吹奏楽部に在籍していました。
誰か一人ができないと空気がピリついてみんなが一斉に凍りつくあの感じ、凄く分かります。
そして自分はホルンを担当して6年間やり抜きましたが、ほとんど下手なまま、最初はあったソロも短くされ、自分でも納得できないまま終えてしまったんです。
できない側の人間だったからこそ共感できる作品でした。
そして物語のラストにあるように、こんな風に上達に苦しむメンバーに寄り添える部、メンバーだったら良かったな、と羨ましくなりました。
キャスティングもチャレンジした作品でしたが、それが逆に良かったのか...
いったい何を描きたかったのか
すいきゅん
天真爛漫なヒロインの情熱と、真っ直ぐすぎる青春。
【賛否両論チェック】
賛:吹奏楽部に情熱を注いで突っ走る天真爛漫なヒロインと、そんな彼女に感化されて変わっていく部員達の姿が眩しい。
否:どうしても予定調和感は否めない。展開もかなりのご都合主義。
自由奔放でも行動力のあるヒロイン・千夏が、その熱意だけでぶち上げた「吹奏楽部復活」の計画。前半は幼馴染みの春太を始め、そんな千夏の熱意に突き動かされた元部員達や同級生達が、次第に1つにまとまっていく様が、爽やかに描かれていきます。
そして後半は、それまで部を引っ張ってきた千夏を襲ったスランプが引き金となり、吹奏楽部全員が苦悩しながらも一回りも二回りも成長していく姿が、情熱的で感動させられます。千夏が席を外した場面で起こるケンカのシーンなんかは、まさに青春ドラマといった感じで、見どころの1つです。
あまり恋愛モノという印象ではなく、吹奏楽部に打ち込む高校生達の青春モノなので、大人から子供まで楽しめる、そんな作品といえそうです。
最後まで予想外、失敗を見事に使った作品。
原作未読。前情報なしで高校青春ものというだけで鑑賞。吹奏楽部に入学希望の橋本環奈演じるチカとそれに巻き込まれていく佐藤勝利演じるハルタ。前半は部員集め、後半は部活ならではのできる人できない人問題を経て演奏を作り上げる様子が描かれます。
部員集めだけでも色々エピソードあって散らかりそうでしたが、後半の怒涛の盛り上がりまでいい具合の絞り込みでちょうど良かった。
後半のこれでもかという程、チカが失敗し続けて追い込まれる姿を見せられつらくなる。一回出来たのに、これぞ王道クライマックスシーンで失敗する。チカきっかけに演奏がうまくいかず部員が割れていく様が非常にリアル。音楽室での長回しの一本撮り俳優さん方が素晴らしい。
最後の最後、伏線を回収する形での展開で、こういうことかと納得。でもそこでも失敗。しかも失敗は1回で終わらない。だからこそ生まれる最後はグッときます。成功シーンは鳥肌ものでした。
からの悪ふざけのようなミュージッカル、これがもう逆にいい、やり過ぎ感ハンパないが、すごく心地好くなる。現実ではないような演出ですね。キスや志賀さんのぶっ飛びダンスで収まった。
部員集めに成功して練習してコンクールで成功、そして恋愛とかそういうイメージでしたが全く違った。後半こそまさに吹奏楽部のリアルなんだろう。部員の葛藤や失敗の連続など見る側も途中から展開が分からなくり手に汗握る。長回しやミュージカル風なシーンなどチャレンジシーンがたくさんあって見応えあり。
チカが弱り始めて逆にだんだん逞しくなるハルタを佐藤勝利くん見事に演じられてたと思います。橋本環奈さんもチカの元気で真っすぐだけど時に心の弱さを見せる姿をしっかり演じられてました。他の方もしっかりキャラが立ってて、というかそういう撮り方をされてましたね。
いや、予想外におもしろかったです。
易しくないけど、優しさがあふれている
始めは、胸キュン的な映画かと思っていたが、全くそうではない。
他者への思いやりや気遣いで、物語が動いていく。自己主張ではなく、傾聴の姿勢。
直接的に表現していない部分もあるし、セリフ数も少ない印象。だが、それで充分だし、むしろ、そこがよいと思う。
作品のメッセージって何なのだろうか?観客の数だけあってよいと思うが、自分がきちんと受け取れているかはいつも不安だ。
橋本環奈デブりました?
ごく普通の眩しい高校生たち
コンクールで金賞を取るために厳しい練習に耐え抜くわけでもなく、プロのような演奏を魅せるわけでも無い。どこにでもいそうな高校生たちが吹奏楽部員として奮闘する姿を描いています。
わたしは小中と金管と吹奏楽部として活動してきましたが、苦い思い出が蘇りました。
自分のせいで演奏中断。
合奏で先生からの「別室で練習してこい」。
練習しているのに、分かってるのに出来ない。
苦しくて恥ずかしくて切なくて悲しくて辛くて
辞めたいって脱走したいって、涙が止まらなく
なるような経験。
コンクール前には取り敢えず仲間割れし始める。
部長が怒り出す。
やる気ないでしょ?とか言い始める。
木管だから、金管だから、パーカスだからと
区切り対決し始める。
ソロを吹くチカちゃんに心の中で
がんばれ!がんばれ!と祈ってしまいます。
完璧にあっているか定かではありませんが、某ドラマの中のわたしの好きなセリフで、
バカで頑固で夢想家。
世界を変えてきたのはいつもそういう人。
と言うものがありますが、チカちゃんだなあと思いました(褒めてます)
現実にいたら引きそうに思いますが、あれくらい真っ直ぐで明るくて強引だからこそ人の考えや人生を変えられる魅力や、人から愛される人物になれないんだろうなあと思いながら見ていました。
まあ、チカちゃん、美少女過ぎますがね。
キャストたち、本当にたくさん楽器の練習をしたのでしょうね。初心者の頃の音というか、こんな感じだったなあというものがリアルに描かれていて、なんだか感動しました。上手い人が吹いている演奏に心が惹かれるのは当たり前ですが、練習風景を見ながら「がんばれ!」と思えたのは本当の音を奏でてくれていたからこその産物だと思いました。
とにかくみんながキラキラしていました。
みんなと一緒にいること、
大好きな楽器を演奏できること、
全部含めて楽しい!っていう空気感が伝わってきました。出来なかったことに対して、励ますためにもう一度チャンスを与えた仲間たちはとても素敵だなあと思いました。練習を共にしてきた仲間だからこそ出来た励まし方なんだろうな〜。
若いっていいなあ!!!!!!!!!!!!!!
高校生眩しいよ!!!!!!!!!!!!!!!
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