愚行録のレビュー・感想・評価
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確かに訪れる3度の衝撃。人間の愚かさを詰め込んだミステリー。
【賛否両論チェック】
賛:様々な登場人物の様々な言動によって、人間の醜い部分が多角的にむき出しにされていくようで、思わず考えさせられる。ミステリーとしても秀逸で、次第に明らかになる真実にも驚かされる。
否:ミステリーだが雰囲気や展開はかなり静かなので、油断していると眠くなりそう。後味もかなり悪い。
「仕掛けられた3度の衝撃。あなたの日常が壊される。」
というのがキャッチコピーですが、それに違わないミステリー特有の驚愕の真相が明らかになり、静かな中にもハラハラさせられます。
1年前に起きた一家惨殺事件を追う記者。彼が接触する関係者達は、皆他人のあざとい一面を暴露し、結果として他人を貶めていきます。そんな証言の連鎖の果てに、人間の愚かさやおぞましさといった醜悪な部分が露になっていくようです。
またストーリーの本筋以外にも、バスの中でお年寄りに席を譲らないことを注意された主人公が、わざと足が不自由なフリをしたり、飲み屋で渡された相手の名刺の上に、無意識のうちにジョッキを置いたりと、日常にありふれた人間の浅はかさが随所に切り取られ、考えさせられる部分があります。
雰囲気はかなり淡々と進むので、やや退屈してしまうかも知れませんが、人間の本性をまざまざと見せつけられる、そんな作品です。
石川慶
モヤモヤのまま終わるがそれが最高
原作未読のまま鑑賞。
語りばかりが続くので途中眠くなりそうだったが、話の内容をきちんと聴くとモヤモヤしたり色んな感情が芽生えたりするため、眠ることなく楽しめた。
3度の衝撃というと、大きな物音が鳴るなどを予想していたがそうではなくて、ジワジワとくる感じで鑑賞後の補完が必要だった。
このまま終わるなよ、終わるなよ、というところでエンドロールに突入し、いや〜な気持ちの残ったまま終了。これが狙いだと思うのでいいと思います。
原作だとどういう風に展開するのか気になり帰りに原作本を買って帰った。
とにかく、あの演技派の役者陣が揃っていなければ絶対にこんなに面白くはできなかっただろうなという感想。
虚栄
両主演の演技に感服
胸糞悪い
衝撃は三度なのか?
個人的には
・実は満島が内部生にレイプされてた
・妻夫木が臼田を殺した(妻夫木は事情を知ってて口封じすべき相手を探すために捜査してた)
・田向家殺人の犯人は満島だった
・子供の父親は妻夫木だった
の4つの衝撃があったんだけど。。
多くを語らない抑えた演出、俳優陣の軽薄な役の演技、音楽、いずれも好みでした。
グレーな背景と拗らせた兄妹
登場人物は壊れているが楽しかった
胃もたれ
重い。胃もたれしそうなほど…
物語は主に週刊誌の記者が1年前に起きた一家殺人事件の関係者(夫婦の友人達や会社の同僚)を取材するという形で進んでいく。
愚行…ばかげた行い。愚かな行為。
話が進んでいくうちに衝撃というより、いや~な感じの事実が発覚していく。
ここに出てくる関係者たちと殺された一家は、ある意味全員愚かな人間。中にはコイツ最低やなと思う人物もいる。
映画の冒頭のバスのシーン、記者の妻夫木くんがとった行動でもそれはよく分かる。最低とまではいかなくても何か心に引っかかるような行為が、思いが積み重なっていくんだろうなと。
少しずつ少しずつ嫌な事実が発覚していくので、ずーーっと嫌な感覚が続く作品。
妻夫木聡と満島ひかりが出てるせいか作中どこか李相日の『悪人』を思い出してしまうようなシーンがありました。
北野作品かと
とにかく、主人公兄妹の設定がグロくて、惨殺された一家の夫婦の人間関係が腹黒くて(笑)
そんな中妻夫木聡と満島ひかりはキレイ過ぎて、このグロい兄妹にギャップというよりかは違和感しかなくて感情移入できませんでした。
二人とももっとグロい感じの演技もできるのにあえて抑えてた感じもしますが。
その代わり、小出恵介と松本若菜の人間関係はリアル過ぎてビビるほど。知り合いがモデルなんじゃないかと思うぐらい。((( ;゚Д゚)))怖すぎ。
ナニより、始めに「K」の文字(オフィス北野)がスクリーンに出たときにびっくりして北野映画の部分を探して観てたような気がします(笑)
あり得ない
みんなが持っている今どきの
引き込まれてあっという間に終わりました。
気になったのは時間の経過。
小学生くらいの子どもがいるように見えたので、大学卒業してから6年くらいは経ているのかと。
このあたりがわかり辛く、大学時代のキャンパスの学生が、今をときめくanelloのリュックをしょっていて、あの形は昨年ブレイクしたので、やはり気になってしまいました。
かなり壮絶な幼少期だったので、どうやってその一流大学に入ったのか、違和感の連続でした。
まずは原作から見て欲しい!
タイトル損だなー
原作未読ですが、小説としてもあまりセンスがあるとは思えないこのタイトルで映画も損してるな、と。「愚行録」といわれてしまえばどうしてもその先入観で人物たちを見るし、善人風に登場しても、どうせこいつも愚行するんでしょと先読みしてしまい意外性が損なわれるのは否めません。大人の事情で変えられなかったんでしょうか。
サスペンス、ミステリーファンとして言わして貰えれば、
血の描写(殺しの現場や返り血など)が下手。鈍器で殴り殺す芝居もリアリティが乏しい。衝撃的シーンなのはいいですが、単純に殺す方も殺される方もお芝居(動き)がチープに見えてしまう。殺戮描写をリアルに見せたいわけじゃないし、間(マ)の演出意図もよく解るのですが、もう少しエッジの効いたアイデアがあれば。こういうテーストの映画は本筋の感想とはまた別にこういうシーンで造り手のセンスを見てしまいますので。
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