バーニング・オーシャンのレビュー・感想・評価
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まさに人災、常に希望的観測
本当にあった石油採掘のプラント事故をモチーフにした作品。事故のリアルさと恐怖はもちろん、事故後の苦悩も短いながらも上手く表現されていたと思います。家族再会の場面は涙しました。
事故を起こす元凶となる安全を蔑ろにし費用と工期を優先して仕事を進めるプラントの親会社。担当者は事故が起こってから一切話さない。そして過去のことを誰も咎めようとしなかったところが勝ちだなと、素晴らしくかっこよかった。
そして救助に向かう方々の描き方が素敵。めちゃくちゃかっこいい。
反面教師
『ローン・サバイバー』そして6月公開の『パトリオット・デイ』と、緊張感のある史実モノが得意なピーター・バーグ監督と、今や相棒みたいなマーク・ウォールバーグのこれまた史実をもとにした映画ですね。
『ハンコック』や『バトルシップ』みたいなおバカエンタメ路線から、リアルエンタメ路線への転向で大成功。
『ローン・サバイバー』の緊張感と痛さが伝わってくる描写にハマってしまったので、本作も観ないわけにはいかんぜよと楽しみにしておりましたー💕
オープニングから雰囲気良くて、M・ウォールバーグ演じるマイクの家庭の描写がなんかいいんですよね。
ちょっとした描写がこれから起こる事故を予感させるうえに、(生きてこの家に帰らないとだよね!)という気にもなるステキなファミリー。
娘が学校で発表する「お父さんの仕事」についてをマイクに聞かせるのとか(娘トーク達者!)、コーラの缶で石油採掘の仕組みを説明するのとか、めっちゃ好みです🎵
そして吹き出すコーラからのシーン変わりが、ほほ笑ましい一幕からこのあと起こる悲劇への予兆を思わせて、ありがちだけどいいなぁと思いましたね。
マイクの家族といえば、ベッドでの奥さん(ケイト・ハドソン)はすっごい美人に見えたのに、マイクの仕事場でPCモニター越しに見たら(だいぶ老けたな…)とか思ってちょっと気になってしまいまして…。
いやほんと、ベッドではすごい若々しくキレイだったんですよ!寝起きだからかなぁ?💦
閑話休題。
事故が起こるまでの緊張感がすごくて、観客だけは(そろそろ来るぞ…!)とわかってるだけに、登場人物が気づき始めるころにドキドキが最高潮に達して、一気にドカンと放出される!🔥
そこからしばらくは観てるこっちが震えてくるほどに凄惨な場面が続いて、人間にどうこうできるレベルじゃない…と絶望すら感じてしまいますね。
専門的なところはチンプンカンプンでしたが、事故の起こった経緯はなんとなーくわかるような作りになってますし、その原因は人間サイドにあることが明らかです。
みんな「ちくしょう!」って感じで「ファック!」とか「シット!」とかまぁ言いますよね。
心の中でいっしょに(ファァァッック!!!)って叫んでましたね。(あの時あいつが…バッカヤローッ!)って💢
じぶんの仕事を振り返って、勝手な判断でチェックを怠ったり、コストのために省略すると良くない結果が待っている、というのはホントだよなぁと思います。
それでいて本作は説教臭さがないので、映画としては緊張感を味わうという点で抜群でしたね。
その後の環境被害や影響の大きさを考えると別の描き方もあるとは思いますが、もうディザスター映画と割り切っているのでいいんじゃないでしょうかね💨
ほどよい出来
命と引き換え。
この爆発事故のニュースは何となく覚えている程度だったが
油まみれの真っ黒なペリカンの映像は、ハッキリ覚えている。
あぁあれがそうだったんだ…と思うと同時に現場作業員には
常にこの工期の遅れと確認や点検作業の板挟みがあることを
友人から聞いている。利益優先の親会社が出す指示に反発し
訴えても結局は工事に突入。危険な現場では命と引き換えに
働いているようなもんだと分かる。監督・俳優の名コンビが
放つ第二弾もなかなかの緊張感だったが、冒頭から既に海底
で湧き出している不吉な映像に煽られた。この困難な救出中
でも上からの指示を待つ奇特なルールにイライラさせられる。
安定のバーグコンビ
まるでニュース映像のようにリアルな事故現場をまざまざと見せられる。逃げ場のない海上油田での爆発・火災…これ実話なんだよね…?あまりにも映画的な事実に恐怖を感じざるを得ません。大企業が利益追求のあまり起こしてしまった史上最悪の人為的事故。その教訓を提示する映画ではあるものの、決して頭でっかちにはならず、ちゃんとエンターテイメントとして面白い。冒頭から不穏な空気を漂わせながら、事故が起きるまでの企業と採掘作業員達の攻防を分かりやすく描き、事故が発生してからは手に汗握る作業員達の復旧&脱出劇。油田からの逆流と大爆発はもの凄い臨場感で本当に怖かった…。主人公と女性作業員が、燃え盛る海に飛び込むシーンは、うわぁぁぁ…自分だったら絶対無理ーーー!!!さすがは「バトルシップ」の監督ピーター・バーグと、主演のマーク・ウォールバーグのバーグコンビでした。パトリオット・デイも絶対に観たいと思います。
安全第一。
2010年に実際に起こった海底油田の事故を綿密に描いた作品。
ピーター・バーグはどんどん腕を上げてきている。彼の監督作品は「キングダム 見えざる敵」以来ずっと観ていて、ハズレがないなぁと思っている。「バトルシップ」もOKである。
今回は事故の再現に心を砕いているのがよくわかる。この事故で実際に亡くなったひとがいるのだから、生半可な気持ちで映画は作れない。
親会社の慎重さを欠いた強引な進行が、この事故を招いたと映画ははっきり描いている。ジョン・マルコビッチは損な役回りだ。
でかい施設の中を泥水が噴きあがっていくシーン、施設全体が炎に包まれる瞬間、作り物とわかっていてもすごいことが起こっているというのが実感できる。
安全確認、危機管理。とてもとても重要である。肝に銘じておこう。
工場管理や保全業務に関わる人間なら観とくべき
災害ものだけど決してスペクタクル的な要素を狙っているのでは無い感じです。
実話に基づいているから勝手に派手な展開を付け加える訳にはいかないというよりは、あくまで男達(だけじゃ無いのは重々承知ですが、なんかこう書いた方が伝わりやすい気がするのは何故?)の働く現場と、そこで起きたトラブルを描くというのスタンスで作られていると思うので。そのトラブルがとんでもない大惨事ではあるのですが。
だから、災害シーンが物語的にいまいち盛り上がりに欠けるとかいった批判は、ちょっと違う気がします。
特に工場管理や保全業務に関わる人間なら、その感じ分かる!と思える描写が沢山あるのではないでしょうか。
自分は直接そういう部署に居た訳では無いのですが、軽口を言い合いながら緊張をやり過ごす作業員たちとか、色々な不具合を抱え、様々な部署が入れてくる横槍を調整しながらも仕事を進めていく様子とか、いちいち共感して観てました。
直接的に災害を引き起こす指示を出してしまうあの人も、単に無知な素人が金の事だけ考えて強引に事を進めたというのではなく、エンジニアとして周りの人間を説得しているというのをちゃんと描いているのも誠実だと思います。結果的に誤った判断ではあるのですが。
冒頭の娘とのやり取りとか、映画的な描写も丁寧ですし、派手な展開に期待し過ぎ無ければいい映画なんじゃないでしょうか。その意味で宣伝はミスリードでしょう。
ともかく、自分はこの映画を観ながら何度となく泣いてしまいました。
衝撃。興味深い。
TOHOシネマズ府中にて観賞
事故に至る過程にある専門用語の言葉合戦に作り手の本気を見る。
いざ事が起こると凄まじい音響と視覚効果に包まれて我を忘れてしまう。
これは傑作実録事故映画か?
その気持ちは終映後5分で醒めた。
この作品は、世界の環境に多大なる被害を与えた事故を扱っているにも拘わらず、米国の現場賛歌(哀歌)で満足して終わっている。
最後の字幕で作り手の意識が見える。「この事故は米国史上…」 米国だけの話じゃないだろ。
また、更なる試練「石油を止める」こそが語るべきところではないか。
と、やっぱりピーター・バーグの演出は相変わらず色々引っ掛かる。主人公のかみさんの描写も不要だし、今どき古い。
久しぶりのディザスタームービー
予算カットが導いた惨劇
引きちぎられたナットが弾丸のように人を襲う
大火災CGほとんど使ってません!って、そこじゃない感ハンパない。
※絶賛してません。
面白かった!と思った方、閲覧注意です。
『バーニング・オーシャン(2016)』
原題 Deepwater Horizon
(あらすじ)
2010年メキシコ湾で起こった海底油田爆発事故「メキシコ湾原油流出事故」の映画化です。
石油掘削船(半潜水海洋石油採掘施設)「ディープウォーター・ホライゾン」は、十分な確認作業を怠り、ムリクリ始めた掘削作業中に発生した機材の不具合で事故発生→海底から逆流したガスに引火→原油が海に流れ出す→大規模災害に発展する。
船内に取り残されたマイク(マーク・ウォールバーグ)をはじめとする作業員達は、被害の拡大を阻止するべく奔走し、また脱出を試みる。
どこかで「アトラクション的な映画」と評されてる方がいて、全くその通りだと思いました。
だらんだらんと物語が進んで、急にやべwってなって、どかーん、どかーん、と爆発!火災!ってなって、多くの現場作業員が犠牲になっていく。
実際この事故で、11人の方達が亡くなっているんですよね。
でもー、登場人物達のバックグランドって、主人公のマイクくらいしか描いてないから。
亡くなった、この方って、どなた?ってなる。
残念ながら人間は、良く知りもしない人の死を悲しめないし、怒れない。
いやいや、実際にあった事故なので、ドラマティックな展開とかそんなないんですよ。
事故発生まで、何気ない日常を生きてたんですから。そこ、主人公以外はしょって良いでしょ?
なるほど!分かりました。
じゃぁ、しっかりしたテーマを、問題点を、掲げてくれよ!!
角田光代先生が、仰ってました。
1)テーマを決めて。
2)構成(ストーリー)を考えて。
3)そして(シーンなどの)アイデアを考えて。
この順番で考えないと、物語がおかしくなるって。
本作のテーマってなんだろ?
縦割り企業の、危機感のない対応だろうか?
その割には、その点について触り程度にしか言及していません。
冒頭は音声、ラストは実際の映像で裁判風景をちらっと流す手抜きっぷりですよ。
しかも亡くなった方達に関しては、実際のお写真がエンドクレジットで出ます。
触り程度過ぎるにも、ほどがある!
もっと、そこをがっつり描くべきでは?
ジョン・マルコビッチの悪い感じ=この会社も悪いんすよ!って軽く流さないで!
ここの会社、事故後も色々やってるじゃん。
政府の対応はどうだったんすか?
原油が流れた海、いまー、どうなってるんすか?
環境汚染とか、色々あるじゃん?
で!
もろもろの理由から、本作がどっかん、どっかん、シーン先行映画ってのがよく分かる。
製作者側が「実際にセット作って、ほとんどCG使ってない!」って言ってたけど、本作に限っては、全力で「そこじゃねぇ!」と言いたい。
これって、過剰な演出をして泣かせようとするより、もっともっと亡くなった方達に失礼じゃないですかね。
邦題も、ひどいよ。
燃え盛る炎はすごい!!
2017-13
実話と知らずに観賞。
完璧に人災。
でもなんだろう、なぜかのめり込めなかった。
他のレビューがいいので本当に理由わからない。
ずっと、テレ東の午後のロードショーで何年か前の見てなかった映画を観てる感じが拭えなかった。
自分が変なんだと思う。
毎度ですけど笑
この映画は実話に基づいていて、実際に死者も出た惨劇です。
感動の押し売りはせず、リアリティを追求したドキュメンタリーだと思って見るのが正解。
爆発のシーンはすごい迫力。
見ているこっちも煙たくて、肌はぬるぬるして、逃げ出したくなる気にさせられました。
ウォールバーグさんは、ファスベンダーさんと並び、今年よく映画館でお会いしますね。
カート・ラッセルは、この時期、ミスター・ノーバディのノリノリなボスから、エゴお父さんから、人情あるボスまで色々と演じてますね。
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