BFG ビッグ・フレンドリー・ジャイアントのレビュー・感想・評価
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散りばめられた夢の光
とにかく映像、音楽が美しいです。
カメラワークも見事で、是非大画面の映画館で観て頂きたい作品です。
子供の頃によく空想したお伽話の世界‥。
ソフィーちゃんの強気な言動、それと対にBFGを想う優しい心。
悪い巨人達に狙われても持ち前の度胸で何とか乗り切ります。
ソフィーちゃんがとにかく可愛いですね。
演技も自然体で愛らしく、演じた子の今後が楽しみです。
終わり方には賛否両論あるでしょう。
実際私も後半は少し眠くなってしまいました。
ソフィーちゃんが夢を捕まえるシーンが私的に一番盛り上がったかな。
後はそこまで内容的に盛り上がらず終わります(スピルバーグ監督のがんばって盛り上げようとしてる感は伝わってきました)。
いつまでも子供心を忘れたくない方、もう一度子供心を思い出したい方、そんな方におすすめです。
ちなみに一緒に行った彼氏は爆睡‥。
私はとても楽しめました。
BFGがトランペットを片手にどこかで夢を吹いているかもと思うと、真っ暗な夜も寂しくなくなるかもしれません。
やさしいやさしい物語。
少女の孤独とは何だろうか
孤児院の院長が閉め忘れた玄関の鍵を、ソフィーがきちんと閉める。
ここだけでソフィーが「しっかり者」である事を示している。
ちなみに、ソフィーがしっかり者である為、BFGはかなりドジな性格として描かれている。
ソフィーをさらう理由など、ドジの極みである。
部屋に戻るソフィー。彼女以外の子ども達は寝ている。本編を通してその姿は一切描かれない。
こっそり本を読もうとするソフィーが、誰かが部屋に入ってくるのを察して、寝たふりをする。
部屋のドアを開けた人物はおそらく院長だろうが、院長にカメラが切り変わらず、ドアが開く音と床に投影されたシルエットだけで、見回りに来た事を示している。
しっかりと、光と影の使い方を理解している。
正直僕は、この冒頭だけで感心した。
やっぱりこの監督はレベルが違う。
子どもの視点で映画を撮ると決めたら、それを徹底して描いている。
ソフィーはこの孤児院での暮らしを「最低なもの」と語っている。
だが、孤児院での暮らしは一切描かれない。
ソフィーが行き来するのは、せいぜいベランダと寝室だけだ。
なぜ最低なのか、詳しい描写は無い。
ソフィーの過去もよくわからない。
一見描写不足とも取れるが、スピルバーグがそんなミスをするだろうか。
僕が思うに、監督にとって孤児院の環境そのものはどうでもいいのではないだろうか。
おそらく彼には興味が無いのだろう。
スピルバーグにとっての「最低」とは「両親が居ないこと」ではないだろうか。
彼は幼少の頃、家庭環境が悪かった事もあり「私の映画は、両親が離婚した子ども達に向けて撮ったものだ」と発言した事もあったというし、おそらく間違いではないと思う。
だからソフィーの「孤独」をそうやって描いたのだろう。
あくまでも描きたかったのは家族の不在であって、人間関係の不和ではないはずだ。
そのためソフィーは、家族が存在せず人間を食べない優しさ故に孤独なBFGと、すぐに仲良くなったのではないだろうか。
確証は無いが、ソフィーが最後に王室に仕える「夫婦らしき」二人と暮らしているのも、それがソフィーの望み、というかずっと夢見ていたものだったからだろう。
個人的には、ああいう終わり方以外あり得ないと思う。
話は変わるが、王室での「プップクプー」のくだりはおじさんには少しキツかった。
ただの個人的嗜好であって、映画の完成度とは関係無いのだけれども、久々になかなかの苦笑いが出た。
ただ、王室に限った話ではないのだけれども、BFGを画面に収めないといけない結果とはいえ、ロングショットが多用されているのは好感が持てた。
BFG役のマーク・ライランスがとても良い。
それまで何とも思っていなかったのに、ラストシーンで頬を緩ませるBFGを見た瞬間、自分でも信じられなかったが、涙が溢れそうになった。
いったいどうしたというのだろう。
CGのキャラクターの表情で泣きそうになるなんて。
最後の最後でなぜか、暖かな気持ちになれた。
僕はとても良い作品だと思う。
おとぎ話
凄くファンタジーに溢れてた。
子供へ向けたメッセージが、作品中に溢れてる。
現代風にもアレンジしてあって、そのギャップが楽しくもある。
物語の導入部分が、凄く好みで、静かな立ち上がりから照明による繊細な演出などがとても好きだ。
子供に楽しい夢を見せてくる優しい巨人「BFG」
怖い夢をみて泣き出す子供に、BFGにお願いして寝ようねとあやす母親が目に浮かぶようだ。
甘過ぎたお子様ランチ
その昔、スピルバーグはお子様ランチしか作れないと比喩された頃があった。
それ故大人向けの作品を作ろうも、まるでピーターパンが大人になろうと必死になってもがき、かえって裏目に出、スランプに陥った時期があったが、今や円熟の域に達した巨匠にもそんな苦労があった事を窺い知れるエピソード。
巨匠久々の本格ファンタジーと話題の本作。
製作はディズニー、原作はロアルド・ダールと最高のファンタジーを作れる材料が揃っている。
…が、かつてのお子様ランチは大人も味わえるものだったが、今回のそれは…。
悪くはない作品だとは思う。
スピルバーグの童心と良心に溢れた好編。
VFXは素晴らしいし、映像も美術も音楽もファンタジックな世界を見事に創り上げている。
ソフィー役の新人ルビー・バーンヒルの可愛らしさと、巨人=BFGを演じたマーク・ライランスの好演が本作を支えている。(ライランスへのスピルバーグのぞっこんも分かる気がする)
ほっこりしたシーンもあるし、女王陛下への謁見シーンはユーモアあっていい。
夢の大切さ、立ち向かう勇気、立場も種族も超えた友情…などなど普遍的なメッセージもそつなく込められている。
…でも、何て言うか、それだけ。
スピルバーグも可哀想なもんで、我々はそれ以上の何かを見せてくれる高いハードルを勝手に期待してしまう。
それが期待外れだと、やっぱスピルバーグは昔が良かったといつだって比較される。(宮崎駿然り)
スピルバーグだって人間なのだから時には不振に終わる作品だって勿論あるが、改めて振り返ると、そのほとんどが平均水準以上のやっぱり凄いヒットメーカー。
もう一度言うが、作品は好編。
それは分かっているが、それ以上の何かを見せてくれる作品だったかと言うと、返答に困る。
全体的に単調。
特にハラハラやメリハリも無く穏やかに続く。
最後に何かこう一捻りあるのかと思ったらそれも特に無く、まるで夢心地のまま終了。
個人的に、序盤がどうもタルかった。
巨人は人間たちに存在を知られてない設定の筈なのに、あっさりソフィーに姿を見られてしまう不手際!(まあ、そうでもしないと話が始まらないんだけど…)
頭隠して尻隠さずみたいなBFGの身の隠し方が幾ら何でも雑…。
BFGがソフィーをさらった理由も一応説明されるが、えっ、それだけの理由…?
…などなど、のっけからズッコケてしまった。
後足りなかったのは、他のロアルド・ダール作品に垣間見られる毒気が薄かった事。
BFGが他の巨人から受ける嫌がらせ。これは、孤立や孤独。
そんな悪い巨人の退治方法。これは、武力で押し通す人間の侵略戦争。
毒気もちらほら含まれているが、これが例えばティム・バートンとかだったらもっと巧みに散りばめていたんじゃないかと。
スピルバーグはさながら映画界のお優しの巨人だ。
そんな巨人が久し振りに腕によりをかけたお子様ランチ。
しかし、その味は…
適温に満たされず、原料のスパイス(毒気)が薄れ、客を喜ばせようと甘味が多すぎたようだ。
こういう作品を素直に楽しめない自分を恥じるしかない。
だってつい、巨人が人間をガブリ!…ってシーンを想像してしまったのだから(>_<)
ささやきが聞こえるような。
何が言いたいの?
予告編に惹かれたのと、ディズニーとスピルバーグという豪華コラボに惹かれて鑑賞。
感想…期待し過ぎました。
展開も無理やりすぎる、BFGは優しい巨人とか言うけど、子供を誘拐しといて何が優しい巨人なんだろうか。自己満で子供達に素晴らしい夢を見させてるだけなんでは?展開があまりにも無理やり過ぎるし、この映画で何を伝えたいのか全く理解出来ないし退屈過ぎる。心底ガッカリでした。
小説と違う。
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