「続く緊張」ダンケルク ヒポリタさんの映画レビュー(感想・評価)
続く緊張
・ダンケルクから脱出、帰還しようとする兵士
・救出に向かう民間船の親子
・スピットファイヤー乗り
の三つの視点が切り替わり展開される。
何度も迫り来る敵の襲来を淡々と描いているが、ハンス・ジマーの音楽と効果音が緊張感と恐怖を煽る。
インターステラーの、津波の星のシーンが延々と続く様なものだ。
毛布に包まり安心して眠れること、
ビールや温かいお茶をいつでも飲めること、
自分達が今現在地獄の戦地にいないこと。
どれもが有り難く手離してはならない今だと、鑑賞後しみじみ思えた。
・我先にとどんな手を使ってでも生き延びようとする兵士。乗り込んだ船は悉く哀れな末路に…
・民間船でわざわざ地獄へ救助に赴く、紳士淑女達の姿にはただただ頭が下がり、尊敬の念が湧く。
劇中の民間船の御老人は、チャールズ・ライトラーという退役軍人がモデルとなっているようです。実際に息子と若者の三人でダンケルク沖に救助へ向かい、百三十人を助けたそうです。
・美しく浜辺に降り立ったスピットファイヤー。燃料はもう残っておらず、敵の手に渡らぬよう?火をつけなくてはならない。
当然故意ではないにしろ、自分が撃ち落とした戦闘機が海面を火の海にしてしまった、その因果を感じた。
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