ザ・コンサルタントのレビュー・感想・評価
全284件中、221~240件目を表示
会計士だけど殺し屋じゃない!嘘つき広告。でも面白かった。
うーん、どうなんだろう?
ベン・アフレックは好きな俳優で楽しみにしていました。
「表向きは会計士、裏では殺し屋」って言うこの手の作品は好きなんですが、見てみるとなぜか自閉症という設定。
自閉症は色々な程度の人がいるでしょうし、否定はしませんが障害を持つ人と関わる仕事をしている自分からは見ていて「??」な場面がいくつもありました。
たぶん数字に強い=発達障害みたいな安直な発想なのかもしれませんが、それが超人みたいな表現をされていたのはどうか?と感じます。
毎日の日課や動きの中で儀式的な動きがあり、それを表現していましたが、聴覚やその他の感覚が非常に過敏な人もいる中で、ビックリするぐらいでかい音が出るスナイパーライフルやアサルトライフル、ガトリングまで使うのは「おいおい、ちょっとまてよw」と思いました。
生きづらさが人との会話ややりとりだけが描かれているのは不自然だし、いくら数字に強いからと言って会計士及びその他の事業をやりくりし、車とスマホ等を不自由なく使いこなすってのは無理があるんじゃないのかな~?と思う。
とまあ色々書きましたが、そういうのをあまり気にせず、超人会計士として見る分にはそれなりにおもしろい作品だと思いました。
人物設定がなかなか秀逸
サヴァン?
こういう作品は好きだ
年はじめの1本目にピッタリの作品なんだよ
自閉症を持つが有能な会計士であり、
裏社会の金の帳簿を取り仕切り、かつ狙った獲物は必ず仕留める殺し屋であるアンチヒーローをベン・アフレックが熱演するサスペンス・アクション。
128分間という時間の長さを一切感じさせないテンポの良い作品。
口数の非常に少ない主人公ウルフが要所要所で頑張って対話をするシーンに非常にキュンキュンさせられる!
特にヒロインのデイナ(アナ・ケンドリック)とのホテルでの会話には悶えました。
ウルフが無表情のまま繰り出すちょっとした天然ボケが可愛い。
ベン・アフレックはあまりコロコロと感情表現を表に出すタイプじゃない俳優と思っていたけど、そこがこの映画にはぴったりハマっていると思う。
映画の中にちりばめられた伏線もラストに可愛らしく収束されて、観た後にすっきりします。
映画の冒頭とラストに自閉症の子供を育てる事/社会が受け入れる事について2度に渡って医者が語るシーンがあり、とてもこの映画のメッセージ性を感じた。
結構メンタリティな部分に訴えかけてくる。
68人に1人自閉症がいるって凄いよなぁ…。
ウルフには全然悪人な面や金に対する欲も見えず、なぜ裏社会で生きてるのか謎だったけれど
回想シーンで彼の子供時代を追っていくと、厳格な軍人である父親の教育がそれを形成させた事が分かります。
無抵抗で相手に従えば他人から好かれるか?やられてやり返さない事が正義なのか?
自閉症を患っていても『優しくない世界』を強く生き抜く術を身につけさせたからこそ彼の武術や殺しの腕がプロであった事のみでなく、極悪人達との関係においても(そこは作中ではほぼ触れられないが)彼は殺されず生きていた理由なのかな、と。
1つ思ったのが、J.K.シモンズ演じるキング局長が部下に「何故彼が殺されないかが知りたいんだ」と念押しするのですが
この映画の目的はココだと思っていたのに明確に解明?されません。
『例の会計士』が誰なのか分かってしまった時点で局長は心のモヤが晴れて気が変わったんだろうか。
そもそもウルフが直接マフィアと接するようなシーンもなかったし。しかし気になった!w
今年1番目に劇場に行った作品がこれで良かった。
サスペンスもアクションも充分に楽しめる1本なので、お勧めしたい!
まぁまぁ
スカッとしたい時に
人はみんな異質。
ここのところ絶好調のベン・アフレック主演。会計士の表の顔と一流の殺し屋という裏の顔をもつ、という触れ込みだったが、殺し屋ではなかった。
ギャビン・オコナーの質かもしれないが、ある大企業の不正財務を発見したとたん命を狙われる、というサスペンスフルな展開にもかかわらず、ゆったりした調子なのだ。
ここというところの決断やアクションは、素早さとか迅速さとかがあって、緩みはないのだが。
ラストのシークエンスも含めて、ただのアクションとは違う、不思議な味わいのある作品であった。
アナ・ケンドリックの起用はどうだったのだろうか。お気に入り女優のひとりなので、ある種のジャンル映画に出演するのはやぶさかではないが、今回はややミスキャストだったか。「私が見つけたんだから私も行く」と言わなかっただけでよしとしよう。
見事な映画だ
字幕版を鑑賞。まず,予告に嘘が書いてあったのは何故なのだろう?と訝しく思った。原題は “The Accountant” で,「会計士」であって,会計コンサルタントではないし,「本業が殺し屋」というのも事実と異なる。自分や自分の関係者に危険が及んだ時に覚悟を決めて敵を排除しているに過ぎず,その能力や装備が常識外れであるというだけなのであって,人を殺して報酬を得ているわけではないのである。予告に刺激的な言葉を散りばめて集客を図るのはフェアではないと思う。
この映画の主人公には,ある特殊な人物設定が付けてあるのであるが,この設定は実によく機能していたと思う。ベン・アフレックは元々それほど表情豊かな役者ではないし,むしろ無表情を極めるような演技ができたので,きっとやり甲斐があったのではないかと思う。数字や数学者への執着や,きっちりとした仕事の進め方や,一人になった時に Bach のチェロ組曲を聴きたがるところなど,Classic 音楽を聴きながら屋根の雪を四角く切り取って下さなければ気が済まない私には,実に共感できるものがあった。
こうした特殊な我が子に対して,レンジャー並みの戦闘力を授けるべくスパルタ教育を施した軍人の父親というのは,果たして正しかったのだろうかというのが最後まで気になった。例え障害を持っていても,結局は自分で自分を守るしかないという厳しい教えなのだろう。この物語を成立させるために不可欠な要素ではあるが,基本的に他人を信用するなというのは,教育方針としてどうかと思った。ただ,その教育の賜物か,敵は一人残らず容赦なくトドメを刺すという戦いっぷりには痺れた。
脚本は,主人公の特殊な生い立ちや成長過程をフラッシュバックしながら物凄い推進力で進んでいっていた。上映時間は2時間ちょっとなのだが,2時間半を超えているのではと錯覚するほど密度が濃かった。実によくできていたとは思うが,結構あちこちに説明不足もあったような気がする。例えば,主人公は社長の家をどうやって特定したのだろう?ガトリングガンをあんなところに設置したら,撃つ時は自分が完全に無防備になってしまうのだから使い道がないのではないか,など,数え上げれば 10 くらいは挙げられそうである。資金を一旦他社に回してから戻せば株価が上がるという仕組みも良く分からなかった。
役者は主役のアフレック以外にはあまり魅力のある人物がいなかったように思った。軍人の父親と,捜査官のおっさんの印象が被り過ぎていて,ちょっと区別がつきにくかったのは難点だと思った。もっと完全に風貌の違う人を当てて欲しかった。家電メーカーの社長が「クリフハンガー」のテロリストのボスだったので,出てきた瞬間怪し過ぎると思った。
音楽はマーク・アイシャムであった。この人の名前を見たのは「リバー・ランズ・スルー・イット」以来であったが,今や映画音楽の巨匠の一人になっている。流石に見事な音楽を付けていた。監督はあまり名前を聞いたことのない人だったが,実に確かな演出ぶりであったと思う。主人公が一人だけ信用している人間として,電話で的確なアドバイスをくれる女性が出てくるのだが,その正体には心底から感動してしまった。非常に殺伐としたシーンが続く中で,実に爽やかな気持ちで映画館を出てこれたのはひとえにあの女性のお陰であった。
(映像5+脚本5+役者4+音楽4+演出5)×4= 92 点。
前半はゆったりだが…
ゴルゴ13+伊達直人?
モハメド・アリさんも発達障害(学習障害)と言われていたので、本作では象徴的な使われ方をしたのですね(アメリカ人の中ではアリさんのことは常識ということでしょうか⁉︎ 恥ずかしながら、私は全く知りませんでした)。真偽のほどは確かめようがないのですが、エジソンやジョブズさんなどもそのような症状を持っていたそうです。
そういった症状を持つ方へのリスペクトの意味合いを含んだ作品だとして観ると、景色が違って見えます。暴力にはより強い暴力で立ち向かうことを教えた父親の心情にも、生き延びる為の防衛手段だけでなく、無限の可能性への期待もあったのではないか、と思えてきました。
一方、(一般人よりも優れた)異能が正義とは反対の側で発揮されることへの恐れのことも併せて考えると、もしかしたら、クリストファー・ノーランの描くダークナイトと通じるテーマがあるのではないでしょうか(トランプ大統領を選んだことは、まるでジョーカー‥‥人間の恐怖心や妬みなど負の側面を操る天才‥‥の術中にハマってしまったかのようだ、などと思ったりもしちゃいました)。
ゲイリー・オールドマンの立ち位置のJKシモンズもいるし、有能な執事役も施設にいるし、その辺りを深掘りしていくと、深みのある続編ができるのではないか、と期待しちゃうのですが、見当違いかな⁉︎
全284件中、221~240件目を表示