劇場公開日 2017年1月21日

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「高機能自閉症で数学に深く携わった私から見て」ザ・コンサルタント 天コロさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0高機能自閉症で数学に深く携わった私から見て

2017年2月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

かなり正確に主人公の高機能自閉症を描いていました。

ただし、以下の2点は高機能自閉症と関係ないので、
誤解しないでいただきたいです。

・高機能自閉症の人の仕事は速くも遅くもない

 映画の中では予告編にあるように
 一晩で監査を終えてしまいます。

 しかし、映画と違って現実の世界では
 一般的に健常者は高機能自閉症の人の仕事を遅いと評価するかもしれません。
 しかしその評価は間違いかと思います。

 なぜなら高機能自閉症の人は
 健常者が出せないような大きな結果を出すために
 健常者よりも多くの時間をかけているからです。

・高機能自閉症の人が躊躇なく殺人を犯すのは難しい

 現実には高機能自閉症の人は繊細で興味が偏っているので
 一般的に健常者よりも殺人を犯すのは難しいのではないでしょうか。

 実際、健常者に比べて精神病患者の犯罪率は低いですし、
 この映画をフィクションとして楽しんだ私ですが
 殺人シーンのおかげでショックを受けたらしく
 しばらく不整脈など体調を崩してしまいました。

ただし、以上の2点は主人公の父の英才教育の賜物と解釈できるので
主人公のキャラ設定と矛盾はないかと思います。

高機能自閉症の人は本人や周りの人も気づかない事も多いのですが
かなりの数、みなさんの周りに存在し生活しています。

この映画を通して高機能自閉症の理解が少しでもいいので深まってほしいです。

天コロ