「観なきゃよかった。気分悪い。」ザ・コンサルタント 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
観なきゃよかった。気分悪い。
予告編で表の顔は会計士、裏の顔は腕利きの殺し屋。
なんだ?その変な主人公設定は?と思いつつ鑑賞。
だが、主人公の設定には続きがあった。。。
主人公はアスペルガー症候群なのである。だから、ある一部門には特化した才能を見出す。
それが数学得意で会計士に。
プラス父が軍人で小さい頃から「おまえは力(暴力)が無いと生きて行けない」と鍛えられ、腕利きの殺し屋に。
(映画観ると実は殺し屋ではない。日本だけなのか分からないが「殺し屋」という宣伝広告例えも違う)
無茶苦茶な設定である。
容赦なく見境なくバンバン敵を殺す。悪いラスボスが実は弟だったと分かったとたん殺さず兄弟慰めモード突入。きちんと話さなきゃならない黒幕はアッサリ射殺。
その奇妙な行動をアスペルガー症候群の性にしている様な脚本って面白いか?
である。
アスペルガー症候群を勘違いさせられる様な設定である。
偏見にも繋がりかねない主人公。
アホな国の指導者であれば、「アスペルガー症候群の人間を集めて強力で非情な軍隊を作ろう!」と思ってしまう程だ。
脚本はアスペルガー症候群の人を裏で応援しているのではなく、表に出して貶しているとしか感じませんでした。(ラストで印象良くしようとしても、そうは問屋が卸しませんよ。)
主人公設定ばかり記載してしまったが、他も書こう。
前半のストーリーは、主人公の正体がわかるまでダラダラ感がある。
主人公のターンとそれを追う捜査官のターンが交互に続き後半への伏線を作ってゆくが、大して面白くない展開。
また、主人公が敵に向かうシーンなんて、どうやって場所を特定したかわからない様な有様。
ヒロイン役のアナ・ケンドリックなんて美人でもなく、女優に見えない。
見どころなんて主人公ベンアフレックのゴルゴ13を彷彿とさせるスナイパーシーンのみ。
久しぶりに嫌いな主人公設定に出会ってしまった。
「日本ではアスペルガー症候群の人達をひっそり優しく、偏見なく支援をして頂きたい。」そう願わせる映画であった。
こんな描き方は大嫌い。