「何事も初めて起きるまで「前例」はない。」ハドソン川の奇跡 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
何事も初めて起きるまで「前例」はない。
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映画「ハドソン川の奇跡」(クリント・イーストウッド監督)から。
乗客乗員155人を乗せた航空機が、
マンハッタンの上空850メートルでコントロールを失い、
機長の咄嗟の判断で、ハドソン川に不時着水した事故をもとに、
映画化された作品である。
私が、航空機事故に際していつも関心があるのは、
なぜ起きたのか?ではなく、機長がどう判断して行動したか、であり、
その興味関心とピツタリだったのが、この作品だった。
特に事故の原因を調査する「国家運輸安全委員会」のメンバーが、
事故に際して「墜落」という単語を何度も使うと、
その度に「不時着水」と言い換える、機長の強い意思を感じた。
「冬のハドソン川に不時着するなんて、前例がない」と言えば、
機長は「何事も初めて起きるまで『前例』はない」と言い返す。
機長に素質として大切なのは、マニュアルどおり操縦することではなく、
前例がない故障の時に、どう対応するか、だと教えてもらった。
前例がないことに挑戦する時、それが成功であれ、失敗であれ、
その後の大切な「前例」としてのデータになることを胆に命じたい。
そう言えば、私は「前例がない」という言葉を耳にすると、
無性に挑戦してみたくなる性格なのかもしれないなぁ。
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