バースデーカードのレビュー・感想・評価
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公開当時あまり話題にならなかったのが残念でならない、隠れた良作
橋本愛と宮崎あおいが母娘役で初共演を果たした、吉田康弘監督・脚本作。公開当時あまり話題にならなかったのが残念でならないが、隠れた良作と言い切れる作品。
設定として目新しいものがあるわけではない。亡き母から毎年届く誕生日カードに励まされながら人生を歩んでいく少女の成長を描いている。
20歳を迎えた誕生日に届いた最後の手紙には、娘が10年前に母へ投げかけた質問への答えが記されているわけだが、鼻がつんとすること必至。どちらかというと忙しない日中ではなく、夕食後の“これ見たらお風呂入ろう”という状況で見てもらうのがベストタイミングかもしれない。
こころがいっぱい
ピクニックでのカレーのシーンを見て、私が小さい頃毎年誕生日は母が作ってくれたカレーだったことを思い出しました。
愛に溢れた作品で、終始涙が止まりませんでした。
自分に心があってよかった、心がない人間がいるかどうかは分からないけど。
両親が与えてくれて、育ててくれた心。
両親がつけてくれた名前。歩みは遅いけれど、名前の通り必ずたどり着きます。
友達はあまりいないけれど、映画を観ていると友達を知ることができる。
あまりいい恋愛をしてこなかったけれど、映画を通して経験することができる。
いろんな視点で物事を見たり、感じたりできる。
映画って本当にいいな。
役者って本当にすごい仕事だな。
演技を通して、人と繋がることができる。
作品を通して観ている人の心を動かすことができる。
絶対、俳優でお金を稼いで生きていくんだ。
大きな波はなく、紆余曲折もなく、ハラハラドキドキもしない。
終始ほのぼのとしていて、気が付けばほっこりしている。ストーリーに入り込むというよりは、その雰囲気に浸るのがこの作品の楽しみ方なのかもしれない。
ジンワリ感動
20歳までの誕生日ごとに亡くなった母から贈られるバースデーカードを通して描かれる娘の成長物語。(息子のバースデーカードはどうなってたんだろう?)
物語は実に淡々と進み、娘もごく普通の成長を遂げる。
「アタック25」も優勝しないし。
(東宝だったら、何か無理矢理に山場のシーンを作ったと思うけど…)
でも、なんだかジワーという感動を覚えた。
その辺は、宮﨑あおいさんの存在感なのかなぁ。
父と息子のコミカルなシーンや、母の故郷・小豆島のエピソードも、良いアクセントになったと思う。(でも、木村多江さんの使い方はちょっと勿体なかったかも)
出来れば、最後のベールを被せるシーンでは、母親が実際に結婚式場に現れたようなファンタジーにして欲しかった。
死んでも子供たちの成長を見守っていたという意味で…。
アタック25
2019年8月31日
バースデーカード 鑑賞
10歳のときに亡くなった母から毎年届くバースデーカードを通して、少女が大人になっていくまでを描く。
宮崎あおい がとても良かった。
#橋本愛#宮崎あおい#ユースケ・サンタマリア#須賀健太#中村蒼#木村多江
一粒の涙が延々続く
亡き人は、たとえ形が無くなっても、誰かの心に生き続けるんだなと。それがたとえ誰かを縛ってしまうことになってしまっても、そのあと必ず誰かを助けてくれる。そんな大人になりたくなった。
ストーリー自体に大きな変化はなく、淡々と紀子(橋本愛他)が成長していく過程に芳恵(宮崎あおい)からの手紙が送られてくる訳で、手紙を書くことを躊躇うこともあったが、パパ(ユースケサンタマリア)の願いもあり、10歳から20歳までの10通が届くが、どの手紙もその成長過程に合わせられていたりと、1通1通心がこもっていた。
そして最後の結婚式での手紙。どんな思い出書いたのか。
最後の最後、会えるはずのない大人になった紀子と生前の芳恵が「おめでとう、ありがとう」と言葉を交わしたときには、もう一粒の涙では済まなかった。
カエラさんの『向日葵』が心に沁みていく
TV的な演出がお好きなら、きっとドツボにハマる映画です。
エンディング後におまけがあります。席を立たないで。
モデルルームのような家。
豪華な病室。
美しい風景。
そこに展開される、ちょっとぶっ飛んでいるところもあるけど、それすらも、”こうありたい”と思いたくなるような父、母、娘、息子の物語。
母が若くして亡くなってしまうこと以外は。
コメディ的な要素も含みつつ、娘(ちょっと息子も)の成長譚が綴られます。
鑑賞者が観たいと思うような予測を、ちょっとはずしながらも納得してしまうシーンが次々と積み重ねられます。
正直言って、私の嗜好としては、もっとじっくり一つ一つのエピソードを腰を据えて見せてほしいと思いつつ、
いつの間にか、滝のように涙を流してしまいました。
TVでも良かったんじゃないかと思いつつ、TVだと集中して観られないから、映画館で観た方がいいと思います。CMを挟みこめるようなシーンとシーンの区切りもありますので見やすいです。
役者では、
宮崎さんは神がかり。光に溶けて行ってしまうのではないかと思うほど。
でも、子役との絡みは課題ですね。親ってね、躾けなければいけないから、いつも体当たり、あんなお人形のように接していられんのよ(私だけか?)。
母と子の結びつきが強そうに描かれているんだけど、小学校での出来事は母に話していないんだよね。どこの家庭でもあることだけど、”一般的”として、あえてどうして話さないのかと脚本・演出・役者もつきつめていない。だから表面的な関係に見えてしまう。
そう、CMで描くような非現実的な上っ面の理想の母子としては最高なんだけど、リアルさに欠ける。
その点、木村多江さんはすごかった。
思春期の娘とどう付き合っていけばいいのかわからないながらも体当たりしていた。
あれだけの出番っていうのは勿体ないかなあ。もっと紀子の成長に絡んでくるのかと思った。
まあ、二人の母子像が違うのも、”バースデーカード”を活かすための演出かな。
小豆島の母が娘に手紙を残したら、芳恵と紀子とは違う展開になっただろうから。小豆島の方がもっと地に足付けて生々しく、芳恵と紀子みたいなファンタジーにはならないだろう。
橋本さんは、どこにでもいそうな高校生~大学生を演じている。でも、キャンパスなんかだと、やっぱりオ―ラが周りと違う。ちょっと浮いちゃうのが難しいところですね。
紀子の小学生時代・中学生時代を演じた子役も良かったけど、
正男の小学生~高校生?大学生時代の役者がとても良かった。
そんな物語を木村カエラさんの主題歌が全て包んでくれます。いつまでも聞いていたくなります。
素敵な歌をありがとう。
試写会で鑑賞。ありがとうございました。
宮崎あおいの趣味が活きている
以前日本アカデミー賞受賞式時、この映画内にて刺繍・編み物している姿に、私生活でも趣味・得意だという宮崎あおいのインタビューを思い出しながら鑑賞。
やはり、上手かったw
これが後々、この物語の重要ポイントになるとは知る余地も無い訳で、、、。
さて内容ですが、主人公紀子(成人役 橋本愛)が10歳の時、母親芳恵(宮崎あおい)が病気にて亡くなる。
亡くなる前、子供宛に毎年バースデー用の手紙を用意する訳ですが。
理想的なマイホームで理想的な家族、グレる事ない子供達で少々嫉妬・共感薄い面があるが、母親の手紙は心に届くものがあるし、それに従い育つ子供達には心温まるものがあった。
しかし中盤での母親地元の際、ピンクレディの話があったが、どう考えても母親芳恵の世代では無いと思ってしまった。ここが寒かったw
後半は少しダレて来たきた感はありました。
しかし、ラストシーンは凄く良かったです。
もう「母親の得意技かよ!」って。
羨ましいと思う事でしょう。
手紙っていいですよね。
最近は活用減りましたけど、直接話すや電話、LINEよりかは本音を書けるというか、心に残るというか。
良かったですよ。
宮崎あおい無しでは観られないので評価少し厳しいですが、家族の暖かい御話を観たい方はどうぞ。
愛
私も母を中学生の時病気で亡くしました。
母に聞きたかったこと。
母と過ごしたかった今までの日々。
教えてくれるはずだった母の得意料理。
足りないものが多すぎて
それでも誰が悪い訳でもなく
誰を責められるわけでもなく
ずっとずっと心の隙間は大きくなる。
周りの人のほんの少しの当たり前が羨ましい、
周りの人の嫌がる当たり前が羨ましい。
そしてその当たり前を目にして、悲しい。
19歳の紀子に届く手紙
『ママは19歳の紀子がどんな紀子でも、大好きです。』
私は今年19歳になりました。
慣れない一人暮らし、たまに日々を投げ出したくなって苦しくなる。
でも、それぞれに頑張る大好きな家族を心配させたくなくて、そんな気持ちの行き場はどこにもなくて。
毎日を適当に過ごす、寂しさは埋まらない。
ドンピシャでこの言葉が心に刺さりました。
分かっている。
この歳になって、何を言われても大抵の事は
そんなことわかっている、と思う。
わかってはいるけど上手く出来ないから、悩む苦しい。
だからこそ、どんな自分にも無償で愛をくれる母の存在は大きい。
あー、会いたい、会いたい。
私とママが空で会えた時
私は自分の人生、満足したって言えるように
目の前にある毎日を私らしく過ごしたい。
たまにまた挫けると思う。
悲しくて、やりきれない日もあると思う。
それでもまた、深呼吸して1日を噛み締めて生きていきます。
たくさん泣きました。
家族構成や、家族の人柄
私の家族とそっくりで、重なりました。
ずっと見たかった映画、観れて良かったです。
思いがけない、良作。
「亡くなった母から、誕生日に毎年バースデーカードが届く」。この設定、1980年のマーガレット系で出版された、大谷博子さんの「由似へ」シリーズと同じ。手紙がカードに変わっただけです。漫画が号泣ものだったのでどうかなあと思ってみてました。
これよくある作品だったら、1時間半で終わってます、きっと。
その20歳になった最後の手紙から、ノンちゃんが今度は自分で動く姿が、めちゃくちゃいい。そうきたかー。
ほろり来ました。親が子にできることは、せいぜい20歳までだよな。
姉弟の成長を、よく似た子役さんでうまくつないでました。
最後の弟役の須賀君、グッジョブ。
ジンワリ心に響く、泣ける映画でした
これはまた思いっ切りド直球の泣かせ系映画でしたね。
ただ号泣タイプと言うよりは、どちらかと言えばジンワリタイプの泣かせ系映画だったでしょうか、湿っぽいお涙頂戴的ストーリーではなく、爽やかに、程好く笑えるシーンを交えつつ、それでいてジンワリ心に響くタイプのストーリー構成でしたので。
派手な演出は少なく、割と淡々と話が進むタイプの映画でしたので、そこで好みは分かれそうですが、私はこう言うジワッとくるタイプの映画は好きなので、とてもいい映画だなと思いながら楽しませてもらいました、そして最後はやっぱり感動させられましたね、お母さんの思いが伝わってくる素晴らしい隠し玉でした。
お母さん目線、娘目線、勿論お父さん目線も含めて、どの目線で見ても感情移入できて感動できる、とても温かくて優しい映画だったなと思いましたよ。
どこにでもいる極々平凡な家族の物語だったのも、物凄く身近に感じられて心に届きやすかったですね、多少ご都合主義な部分もありはしましたが、そこはご愛嬌と言うことで・・・。
基本母と娘の話に絞ったのも私的には好ポイントでしたね、それでいて邪魔しない程度に弟と父もストーリーに関わってくる構成が、何気に上手いなと思いました。
人はいつ病気や事故で命を落とすかなんて予想がつきません、でも、もしそうなった時どうするか、逝ってしまう側、残される側、どちらになるかは分かりませんが、まあ何かと考えさせられましたね・・・何気ない日常の中にも幸せはそこかしこに散りばめられている、そんなことを気付かせてくれる、ホント素敵な映画だったと思いました。
しかし母親・芳恵役の宮崎あおいが最高すぎてまいった、天使のようなお母さんだったなぁ、娘への愛情の深さもグッと伝わってきました、お母さんとのんちゃんの何気ない日々、その描写の一つ一つがまるで宝物のように感じられて、見ていて本当に温かい気持ちにさせられました。
だからこそ、お母さんの無念たるや・・・そんなお母さんの思いが詰まったバースデーカードが20歳まで毎年届く、それだけでもう泣けてきます、最後の方に見せた迷いも物凄く印象深かったです。
それと手紙の中身が意外とファンキーな内容だったりしたのも、過去を紐解けば物凄く納得でした、少女時代を過ごした小豆島のシーンが何気にいいスパイスとなっていた作品でしたね、親友役の木村多江の好演も光りました。
一方の娘・紀子役の橋本愛も、引っ込み思案であまり前に出てこない感じが役にピタリ嵌っていて、本当に素晴らしい演技・存在感でした、紀子の成長物語をクイズで表現する手法もなかなか味のある演出で面白みがあったと思いました、アタック25を宣伝し過ぎなところは若干マイナスでしたけど。
宮崎あおい、橋本愛、素敵すぎる2人を見れただけでも、個人的には見て全然損は無い映画でしたね。
地味にユースケ・サンタマリアお父さんに須賀健太、それから中村蒼に子役達も皆いい味出していて、ホント素晴らしい家族愛を堪能させてもらいました、まあいい話過ぎてちょっとむず痒かったところもありはしましたけどね。
橋本愛のキャラがいい
早くして亡くなった宮崎あおい演じる母親から毎年誕生日に届くバースデーカード。そこに書かれた母親からのアドバイスに従う橋本愛演じる娘。その娘の挑戦を描く。
最初の面接のシーン。人生をかけた就職活動とかのものかと思ったら、何とアタック25への出場をかけた面接とは。これは意外で面白い。また、この頃の橋本愛演じる主人公のキャラが明るく親しみやすいものになったのもグッド。
最後の予想外の弟を経由した母親からの手紙は当然ながら、終始目が潤むシーンが続く、なかなか感動的な作品だった。
ユースケ・サンタマリアも、娘を叱るシーン等、いい味を出していた。
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