雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのレビュー・感想・評価
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ギレンホールの演技にまた吸い込まれた 内容は意図を理解するのは難し...
ギレンホールの演技にまた吸い込まれた
内容は意図を理解するのは難しかったが、
とても深い
自分の在り処は何処に
一度、全てを壊してから残る物を探してたのか。
自分の心の在り処がわからなくなって彷徨い、ひたすら壊す。壊してたのは自分の心。粉々になった心の破片の中に、本当に自分が大切に思っていたものを見つけた。
ボロボロになって、心の鎧が壊れ、内側にあった言葉や思いが見つかる。でも、みんな、その勇気がない。壊さずに、更に鎧を重ねてしまう。それが義父の基金だった。
主人公は壊して見つけた本当の心がメリーゴーランドだった。思いは心の中の奥底の殻の中に眠っている。
悲しいのかよくわからない
冒頭の事故から始まる物語は、些細なことから何度か大きく方向が変わっていって、最後はどうなるのかと思ったら…。賛否はあろうがきちんと収まっている。非常に難しい役だったと思うが、説得力のある人物像を作り上げたジェイク・ギレンホールはやっぱりいい俳優だ。
痛みが再生につながる。
この物語が喪失と再生の物語であるならば、あらゆる機械を分解するシーンは、明らかに彼自身の心の喪失(破壊)のメタファーなのでしょう。
不調の原因を探ろうと思うなら、まず分解し、もう一度組み立てること。
彼は心の異常にとらわれ、分解と破壊という行為に昇華している。しかしそれらを組み立て直すことができない。というか組み立てることを放棄している。
デイヴィスの人生の中で、カレンとクリスの存在はどのように見ることができるだろう。カレンは恋人との関係に不満はないものの、その生活に幸せを見つけられないでいることをデイヴィスに告白している。だからこそ、カレンは夜中の2時にデイヴィスに最初のコンタクトを取るという暴挙に出たりしています。デイヴィスとカレンの関係はかなり曖昧。互いが強く求める存在でもなく、しかしいつの間にかお互いが自分のテリトリーの中に招き入れてしまう。カレンにとってデイヴィスは、恋人が与えてくれない何をあたえてくれる存在であったのか、また彼にとっては。
デイヴィスの視点で見るならば、カレンを追えば追うほど、破壊衝動は強まっているようです。それがそのまま冷蔵庫の雨漏りが増えたことのように、心の状態が悪くなっていくことの比喩であるならば、表面では安らぎを得られる場所であったとしてもそこに完全な癒しを見つけることができないのは、カレンが女性であり、妻の存在と相いれないものだからではないでしょうか。つまり、デイヴィスが確かに妻を愛していた。
クリスは学校になじめない子供。そして自分のセクシャリティに悩む子供です。その描写は突如として描かれていますが、最後のパーティで暴行されたのも、デイヴィスに送った手紙の内容から察するにそれが原因のようです。クリスは学校の決まりごとや他人と同調することに興味が持てない少年ですが、興味のあることについては驚くほどの表現力を見せます。偏った興味を持つクリスは、デイヴィスが自身で認める無関心という性質において、共通点があるのでしょう。
奨学金設立のパーティの夜が、決定的な破壊と喪失を3人に与えます。
デイヴィスにとっては、妻の妊娠と不貞の発覚。カレンはクリスの怪我と恋人との生活の崩壊、クリスは暴行を受けたことによる、自身への強い否定。
しかしデイヴィスはその後にメリーゴーラウンドを立て直すアイデアを義父に告げています。彼は妻の不貞の事実によって、初めて生の実感を得たのではないでしょうか。映画の中では少なくともその不貞を咎めることばは出てこない。確かにそれまで感情に上がってこなかった妻の死が、その事実を知ったことによって涙になるのです。のらりくらりと生きて来た彼の人生の中で、憎しみという感情によって初めて妻と向き合うことになる。
カレンはそれまでの恋人への不義と、息子クリスの存在と向き合います。
薬物中毒であることも息子に知られていたカレンはやはり後ろめたい気持ちがあった。彼氏への不義も息子に知られているし、決して健全な家庭ではない。そのすべての事実が彼女に突きつけられます。
クリスは自身の体を持って、喪失を経験します。セクシャリティの否定はほとんどが自己の存在の否定につながるものでしょう。
つまり、彼らは事実を突きつけられて痛みを知り、傷つく存在です。
彼が唯一、組み立て直したものが、メリーゴーラウンドです。傷ついた彼ですが、しかしその傷こそが再生への端緒となることを象徴的に表しているのだと思います。最後のシーンでは、対岸のビルが次々に爆破解体されるシーンが登場します。爆破に完成を上げる物見遊山の人々。そこにはこの物語で綴られる破壊という行為のポジティブな明るさが表されているのではないでしょうか。
この中で、カレンとクリスが担う役割とはなんなのでしょう。破壊と再生というテーマを強めること以上に、デイヴィスとの関わりの中に意義を問いたいですが、思いつかないのでこれは他の人の意見を見てみたいと思います。
不思議で癖になる
久しぶりに、三度目の鑑賞。
他人に説明しにくいこの沸き起こる情感…何度観てもいいです。
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愛してたとか愛してなかったとか、実は奥さんも浮気をしてたとか大麻とか銃とか、そういうゴタゴタが不思議と汚くも生々しくも見えない。
それでいて、わざとらしく感傷的な浮遊感もない。
狂気や、虚無や、その他色々な名前すらつかないような複雑な感情の動きと、思いがけない人間との交わりが、静かに騒々しく物語を進める。
無機質に狂っていたデイビスが、ある瞬間突然魂(心臓)を取り戻し、彼の人生が再始動する。この大きな心の変化をジェイクは完璧に演じきっている。
時折挟まれる海のシーンが、本当にいい!メリーゴーランドやクリスとの戯れも。
この感覚をまた味わいたくて、二晩連続で観てしまった。
何度でも観られそう。
ナルシスオーラと小物臭が滲み出る!!
ジェイクのファンですが、投資会社の男性が終始自分語りをして、自分に酔っている感じがキモく、正直どうでも良い映画でした。競争相手をヤるとかはなく、底辺労働者や他人の物に絡みに行くのも不快な感じです。「ダラス・バイヤーズクラブ」の監督ですが、今回はこれ以上失うものは何も無いし、とても狭い世界を描き、何も得るものが無い映画です。これで殺人犯なら動機にはなると思いますが、物に八つ当たりするだけです。お金に対する呪縛を解く為に、壱万円札を破ってみようというものがありますが、他人の物に当たり散らして損壊するのはあまりにも小物過ぎてショボいので、投資会社の人という設定ならジョーカーのように札束の山に火を点けて欲しかったです。多くの人を散々不幸にして儲けた反動というものがストーリー的に、因果応報としてはあまりにも足りません。
本当の気持ちに気づく
良い人であった奥さんが突然死んでしまう。
そこから、彼女のこと、自分の事、2人の事、家族の事、いろいろなことに気づいていく物語なのかなぁ?
時々挿入される奥さんの映像は心象風景みたいでした。
カレンさんと息子さんとの出会いが、かれをいろんなところに連れて行ってくれる。
例えば、メリーゴーランドとか。
破壊しないと新しいものができないのかもしれない。
音楽が良かった。自然に映像と馴染んでいた。
邦題勝ち
妻を急に亡くした主人公デイヴィスに、義父(妻の父)フィルがかけた言葉。
「心の修理は車の修理と同じ。分解して組み立てていけばいい」。
妻が亡くなる直前に「冷蔵庫の水漏れを治してほしい。父から2年前に工具を王れ然とされたでしょ」と言っていたからか。
冷蔵庫、職場のパソコン等次々分解し。エスカレートしてしまいには、ピカピカの自宅まで破壊するって、どうよ?!。
一軒平凡なのにこんなクレイジーな役。ジェイクにぴったり!「ナイトクローラー」を思い出しました。
「妻が死んだのに悲しくない」と言いつつも、過去の回想シーンで度々妻が出てくるところでは、「美しい思い出」からの悲しさの表情が出ていたような。
現在と過去の往復の内容の中で、デイヴィスがくらげのように漂い、自分の居場所を探している。ただその探し方が「物を破壊する」という刺激的な行動なだけで。
自販機の苦情受付係、カレンとその息子との交流が、荒っぽいけどデイヴィスがちょっと前を向いた感じかな。ひとりぼっちだったらどうなっていたことか。
壊しまくっていたデイヴィスが、壊さなかったもの。この終わり方が明るい締まり方でした。よかったね。
邦題の意味が、wowowのW座での解説でわかりました。妻のメモから来てるのね。なるほど、わかりにくい!
これわかる?わからんよ
感情がぶっとんで破壊衝動にかられる主人公、それがショックによるものなのか、もともとそういう人間なのか、わからないまま話は進んでいく。苦情が発端で知り合う子持ち女と親しくなるが、その恋愛を描くわけでもない。問題ありの息子と共鳴し、破壊行為をいっしょに行なう。亡き妻のおやじとは険悪な仲となる。
喪失感をはじめて感じたのは、亡き妻が残したメモ「雨の日は~」を見て。想い出の浜辺にメリーゴーランド設置。男の子からビル爆破のプレゼント。
と以上のような流れかとは思うが、これわかる?わからんよ。
ただわからないからつまらないのではない。いろんなものが詰め込まれてこっちが整理できないだけ。整理できないこともある。
期せずして伴侶を失った時にみる映画
色々難しいが最後の感じは良かった。
雨の日は〜の意味は解説を聞いて初めてわかったし。サンバイザーに貼ってあるとこが肝なのね。
マイマイガの幼虫が人体に入り込み食い荒らす症例があるのか!?と思わずググってしまった。
防弾チョッキはヒヤヒヤ
釘を踏み抜いた事がある人にはあの痛みが分かるはず
愛していたけど疎かにしていた、にはドキッとした。
いつも分からんナオミワッツ、今回はわかりやすかった。裏MVP!
妻を失って気付くこと
主人公(ジェイク・ギレンホール)は銀行の社長令嬢と結婚、昇進が約束されていたが、交通事故で妻が亡くなり、自分自身のポジションが分からなくなる。
分からないので何でも壊し始めて顰蹙を買うが、妻との思い出までもが壊され・・・。
分からなくなったらマンボウのようにプカプカ浮いていればいいのに。
誰でも亡くせば壊れる
邦題に惹かれたけど、結局妻の言い分は何だったんだろうとそこばかりに気を集中させてしまったな…原題の解体もいいけど日本語だと微妙…でもこの邦題は好き。
ジェイクの演技力は底知れない。トイレで泣くシーンなんて本当に心が痛んだ。
余韻がじんわりとほんのり後から来る。こういう飾らない、気取ってない作品もっと増えたらいいな。
誰かに会えなければ壊れてしまう
互いが特別に大切である筈の夫婦、恋人、親子、兄弟姉妹、親友でさえ、互いに傷つけあい、互いを壊し合う。だが、互いに大切に思っている事は間違いなく、そうしなければならない理由がなくてはならない。私達は互いに壊し合う。時に粉々に砕け散る程に。そうして、壊れて欠けた自分の部分に、相手の欠片を拾ってあてはめる。互いを理解しようとする余り。
いい映画 ※ネタバレあり
たぶん、映画が好きな方でないと途中で寝てしまうのでは無いでしょうか。
後半に至るまでの描写が抽象的で、わかりにくく描かれています。
でも、「愛していなかった」と気づいたはずなのに、要所要所で思い出のような描写が挟まれる。
彼女がいた時間が、彼にとって気にもとめないような「ごく当たり前の日常」であったかのような描写。
愛していなかったんじゃない。当たり前の日常が一瞬にして無くなって、思考が追いついていなかっただけだったんだと気づいて涙するシーンは、一緒になって泣いてしまいました。
わかりにくい描写があるために、「良さがわからない」「意味がわからない」と言われていることがとても残念です。
もう一度観たいと思います。
素敵な映画をありがとう。
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