「歳重ねても達観なんてそうはできない」さざなみ しげぴいさんの映画レビュー(感想・評価)
歳重ねても達観なんてそうはできない
今のキミは
いろんな経験を乗り越えたキミ
だからキミにどんな過去があったとしても
今のキミのことが大好きだから
ボクは気にしないよ…
などと若い時分のおいらは
さらっと口に出したりしたもんです。
でも長年を共に過ごした相手に
自分の知らない過去があり
しかもその過去が今も
心の天井裏を占めているとしたら…
信頼とはいとも脆いもの。
スライド写真を切り替える音は
ケイトとジェフの間に打ち込まれる楔の音。
おいらにはそのように響きました。
シャーロット・ランプリングの
気丈で静かな佇まいは
かえって内なる感情を想起させて
その様は時に痛々しくて
抱きしめてあげたくなること度々。
パーティーの行く末が
そしてケイトのその後の生活が
思い遣られてしかたありません。
おいらとしては
人生の同志として今後を過ごすことを
お勧めしたいのですが。
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