「是枝監督らしい作品」海よりもまだ深く Momokoさんの映画レビュー(感想・評価)
是枝監督らしい作品
クリックして本文を読む
まず、是枝監督らしい作品という印象。使う役者も樹木希林、真木よう子などおなじみの顔ぶれや、小林聡美、阿部寛といった「好きそう…」な役者を揃えている感があった。
彼の作品に必ず登場するうだつの上がらない男性。でも、子供に対する愛情だけはあったり、お金にだらしないのに、人情だけはあるような登場人物がいかにも男性の作った作品と思わせる。
「男って言うのは悲しい生き物なんだよ」と言われているような気がしてくる。それに反比例して女性が、いかに現実的で夢のない生き物のように描かれている気持ちにさせられる。その女性に未練を断ち切れないのが男なんだよ。と言いた気な雰囲気が漂っている。
また、主人公の良太の姉に小林聡美、その夫が良太の別れた妻が来るとなると喜ぶ。妻がいても、超美人の義妹が来ると言われると妻の前でも目を輝かせて会いたがる。
男特融のバカさ加減がうまく描かれている。
良太が淡々と「そんなに会いたいっすか、うちの元嫁」という一言に笑えた。
結局は台風の中300円の宝くじ券を家族3人で探すところに冷めて離婚した夫婦であっても、どこか似たもの同志を感じさせ、ほのぼのとした未来を予感させる終わり方だった。
コメントする