劇場公開日 2016年5月21日

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「全てが「自然」」海よりもまだ深く shadow-81さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5全てが「自然」

2016年5月31日
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鑑賞方法:映画館

演技しているんだろうけどしていなさそうに見え、観客にそう感じさせる演技を俳優から引き出しているのは、監督の力量だと思う。

樹木希林のオーラは神がかっている。
会話中に会話する、動きながら会話する、それをやってくれる大ベテランの凄み。これだけで観る価値がある。

真木よう子も上手い。特に台詞を言いながら眼の表情を変えていくのが凄い。
演技そのものが美しく、こういう女優が日本にいるのかと驚いた。

阿部寛も相変わらず素晴らしいのだが、この役にしては地黒なのか肌が黒すぎる気がし、また顔が濃くて姉とも似ていないし、見た目で最初から違和感を感じてどうもしっくり来なかった。

リリー・フランキーと興信所の若い男も良かったが、事務の女の子は特段見せ場がないのに妙に綺麗だった点は疑問。

また細かい点だが、私は「父さん」「母さん」という呼び方が嫌いである。
「お」を付けるべきである。

些細な点から0.5マイナスしたが、十分満足。
これこそ日本人の映画だ。

shadow-81