「話を聞いてもらわなきゃ人の心をつかめない」帰ってきたヒトラー shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
話を聞いてもらわなきゃ人の心をつかめない
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映画「帰ってきたヒトラー」(デビッド・ベンド監督)から。
ナチスドイツ時代からタイムスリップした、ヒトラー本人が、
現代の社会でも、若者を始め、多くの国民に受け入れられ、
皆がその魅力に惹かれていく様子が、妙に理解できた。
その基本は、より多くの国民の声に耳を傾けるヒトラーであり、
それを情報として、課題を見つけ、分析し、解決策を指示する。
そこには、ヒトラーのイメージに付きもののカリスマ性はない。
どんな人にでも丁寧に傾聴するリーダーの姿がそこにあった。
そして、自分の主張をどう聴いてもらえるか、に知恵を絞った。
人の心を掴むためには、立派な意見が必要ではなく、
聴いてもらえるかどうか、が大切だと言いたげだった。
「(道化)役に満足で?」と問いにも
「何の役でもいい。話を聞いてもらわなきゃ人の心をつかめない。
道化役も喜んでやる」と言い切るシーンが心に残る。
さらに「1933年の当時、大衆が(私に)扇動されたわけではない。
彼らは計画を明示した者を指導者に選んだ。私を選んだのだ」とも。
今のリーダーに足りないのは、
「確固たる世界観で、常に正しい結論が出せる」能力なのだろう。
なぜ、ドイツ国民が当時、ヒトラーを選んだのか、
ちょっぴりだけど、わかる気がしてきた。(汗)
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