ルームのレビュー・感想・評価
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Like a TV, but real. アカデミー賞納得の演技。感動作
観に行く前は重い映画だろうなっと覚悟を決めていたのですが、そんな事はない感動作でした!多分観る人の年齢や性別によって評価が全く変わってくるタイプの作品です。個人的にはボロ泣きでした。
異様な環境に育っても、そこで生まれ育った子供にとってはそれが全てですので、そこをおかしいとは思わずに適応してしまう。ちょっと違うかもしれないですがネグレクトのある環境の子供はハタから見れば可哀想ですが、子供本人にとってはそれが普通なわけで。ジャックが母親の為にそれはそれで居心地のよかった「ルーム」から踏み出して青空を見たシーンでは何故だか超泣けました。
そして世の中子供の方が柔軟に変化を受け入れ、大人になればなるほど環境の変化についていけなくなるのも事実。変化に少しづつ順応していくジャックに比べ、世間に対応できないジョイの気持ちも痛いほど感じました。その為、ジョイは自殺未遂してしまうのですが、自分だけが回りから置いて行かれた疎外感、子供の為を思っていた事の世間からの否定に耐えられなくなったのでしょう。最後にルームに分かれを告げるシーンで開放された気がします。
アカデミー賞を受賞したブリ―・ラーソンはもちろんの事子役のジェイコブ・トレンブレイ君が素晴らしい演技を見せてくれます。いや、これ本当にすごい才能ですよ。「ジェイソン・ボーン」シリーズで有名なジョアン・アレン、ウィリアム・H・メーシー等脇もがっちり固めてあります。そしてトム・マッカス演じるレオが良いキャラクターしているんですよね~。
重くなりがちなストーリーを子供目線を中心に持ってくる事によって上手くまとめてあります。色んな人に観て欲しい作品です。
大脱走。
この映画の山場とも言えるのが中盤の脱走劇。
入念に準備し実行。
それまでの健気な子供が精一杯頑張る。
精一杯よじ登り、ジャンプする。
そしてコケる。
ここで思わず息が止まった方も多いのでは?
そこからの婦人警官の快心の推理力で物語はカタルシスに包まれ、そっと優しく終わる。
終盤の散髪シーンで祖母に愛情を告げるシーンで、何かがどっと溢れた。
命って尊い。
誘拐から脱出しても被害者の苦悩は続く
外国では監禁された少女達が発見されたり、日本でも少女が監禁から見つかったり、許されざる犯罪だと思う。最初は親子が監禁から脱出するまでの映画だと思ったが、子供が新しい世界に適応して行くのに、母親は周りのメデアや親たちの反応に傷ついて、自殺しようとする。それを助けたのが子供の髪の毛、母親を助けたい気持ちが痛いように分かり涙がでます。後半はもっと丁寧に描いてもらいたかったが良い作品でした。
お父さんの態度、酷いんだけど何かわかる
始めの監禁は特に印象に残ってない。
脱出してからの方が、素晴らしいと感じた。
極限状態を経験したのは母と子だけではなく、
その両親もまた苦しんでいたということ。
何も無ければ分からないが、家族も微妙なバランスで
成立しているのかも
実の父親は、あまり良い役では無いが
あんな態度を取ることに、何となくわかるって感じた。
帰る際には、清々しい気分になった映画でした。
タイトルなし(ネタバレ)
やっとの思いで部屋から出れたのに、
そこから段々と母と子の均衡が崩れていく様が良かった。
人生ってのは、傷付きながらも、生きていかねばならぬものだけど、辛いことばかりじゃない。お母さんが見せたかった世界ってのは、美しい世界だったんだもんな。。
鑑賞後、ジャックがどのように育っていくかをみんな想像すると思うんだけど、
むしろお母さんの方が気になる。
ジャックは可能性に満ちてるから良いけど、お母さんは、17歳から7年間監禁されて今まだ24歳。彼女は青春時代を奪われ、恐らく恋に溺れたこともまだ無い。社会経験も無い。ある意味17歳でとまっている。そんな状況で母をやるなんて、キツすぎる。
彼女がこれから仕事を始めたり、恋をしたりして、壁にぶつかるたびに、崩れ落ちてしまうのではないかと、想像してしまう。
なので、お母さんよりも、子供の方が、世界に早く順応ところなんかは、とても納得がいった。
考えされられた!
映画紹介を観た時は、単に現状打破のスリリングな過程の描写であると思っていたが、実際に見終えると現状打破後の人間描写に焦点が当てられ、とても感慨深いストーリーであった。主人公である母親の苦難、世の中を知らない純真無垢な子供の姿、現状を打破しようとする母親の勇気は観ていて思わず感情移入してしまい、ハラハラものであった。また、現状打破後の主人公の母親と子供に対する両親の対応、インタビュアーの心無い質問は、とてもリアリティがあった。特に、両親の対応、曰くつきの孫を見る父親と母親の対照的な姿は男性と女性の性に対する考え方の違いが浮き彫りになっていた。また、子供が悍ましい生まれ育った家に戻りたくなる姿も、人間の本能がそのまま行動に表れたものと感じた。
この映画に出てくる人々の行動や会話の一つ一つが意味のあるものであり、それを考えながらこの映画を観ることの楽しさが感じられた内容の濃い映画である。
そのままでも地獄、出ても地獄
10代で拉致され、監禁されて
子供を産んだジョイととその息子ジャック。
子供が5歳になったことをきっかけに、
脱出を試みる。
言葉はわかるようになったとはいえ、
その「部屋」が自分にとって
世界の全てであるジャックは、
なぜママが嫌なことをさせるのかわからない。
死んだフリをして、「父親」に
運び出してもらう作戦。
脱出途中の、世界を見たジャックの
全身の細胞が叫んでいる感じに
鳥肌が立った。
脱出後も、騒がれ、両親と衝突し、
嬉しいことのはずなのに、
全てがうまくいかない。
ジョイが監禁されている間に、
両親は離婚しており、母親は
違う男と住んでいた。
実の父親は、監禁されて子供も産まされた
娘と孫に向き合うことができない。
いろんな想いが交錯していく。
監禁されたら、脱出することがゴールじゃない。
元の生活に戻れるか否か。
そもそも元の生活とはなんなのか?
ジャックにとっては、
「部屋」の中が元の生活。
2世代の親と子がそれぞれ衝突しながらも、
祖母と孫は分かり合えているのがよかった。
被害者を責めないで、ただ寄り添いたい。
ショートタームがすごくグッとくる作品で、ブリーラーソンを覚え、そんな彼女の最新作ということで楽しみにしていました。
レイプシーンや監禁している人に殴られたりするシーンがいっぱいあったらつらすぎるな、見てられるかな?と、少し心配でしたが、見られないほど怖くはなかったです。
しかし、オールドニックがやってきた夜、せまい部屋に響くギシギシゆれるベッドの音が、気持ち悪くて気持ち悪くて、ママが可哀想すぎて、泣けて仕方なかったです。
ママの気持ちをずっと考えてみていました。七年の監禁生活が幸せだった少女から奪ったあらゆるもの。その尊さ、取り返しようのなさに絶望しつつ。決して望んでいない妊娠だけれども、ママになって子供を育てるんだということが、彼女を生きながらえさせたのだろうと思いました。
生きていたからよかったのか?そう言い切れるのか?でも、ママのジャックへの思いは、まぎれもない母の愛だし、ジャックが犯罪者の遺伝子を持っていたとしても、自分の息子だし。いろんなことがよぎっては、それを打ち消す別の考えが浮かんでは消え、というハラハラがありました。
描かれることのすべてが多角的で、複雑で、祈りながら見ることしかできませんでした。
ジョイとしての世界を取り戻そうとする中で、彼女は再び傷つけられてゆきます。
父は孫であるジャックを監禁者の息子としてしか見られない。(この男性にありがちな反応!だいきらいだ。)
幸せであろう友人たちとの比較。
極め付けが、テレビのインタビューで、インタビュアーが投げかけた、「ジャックをちゃんとした世界で育てるべきだとは思わなかったのか、施設に預けるなり方法があったのでは」という言葉。
極限で必死に生きてきたことを否定され、ジョイは自殺未遂をしてしまいます。
このことに、本当に胸が潰れそうに、悲しく悔しく思いました。
犯罪被害者をなぜ責めるのか。彼女にどんな咎があると?
どんなベクトルからも責めないでほしい。他人が責めなくても本人がものすごく責めてるんだから、あなたは悪くない、間違ってないよって言い続けてほしい。それ以外に他人ができることなんてないのに。
そういう意味で、ジャックの存在は、ジョイを肯定したのかなぁと思いました。
もちろん、ジャックがいたことで苦しんだこともありましょうが、でも最後にはジャックがジョイをこの世に繫ぎ止めたのかなぁと。
ジャックの目線で進む物語ながら、ママとジョイのことをずっと考えずにはいられなくなる物語でした。
生きていることは、希望であってほしい。生まれたことは、どんな背景があっても祝福であってほしい。
ジャックを愛して、ママになったあなたは、とても強い女性なんだよ。間違ってなんかない。誰にでもできることではない、すごいことが出来た人なんだよ。
辛くて苦しく、怒りもおぼえますが、強い希望も見える、眩しい作品です。
新天地へ旅立つ人へオススメしたい作品
原作未読。アカデミー賞作品賞にノミネートされた中でも映画評論家の松崎健夫さんや中井圭さんが、「出来るだけこの作品の情報を入れないで観てほしい」と言っていたので概要だけ聞いた状態で観に行ってみたら終始観入ってて、退屈さを全く感じなかった。
監禁からどう脱出するかのサスペンスや人間の醜い部分を映し出す半ドキュメント的な話じゃなく、監禁された"部屋"で息子と共に過ごしながら脱出したいと願い、いざ戻ると今まで戻りたいと願っていた"世界"に壊される母親と、"部屋"が世界そのものって意識の幼子が"世界"を見て世界をどう受け入れていくのかって言う対比が、これから新天地で新たな生活を始める様な人にオススメしたくなる作品に感じた。
レニー・アブラハムソン監督は、ともすれば母親主体のセンセーショナルにしやすい映画に描きそうなこの作品を、一歩引いた位置から眺めるジャックの視点を随所に入れることで、観客にこの作品はジャック視点の作品なんだと認識させる工夫をしてたし、観終わってもラストに至るまでに悲しいだけじゃない爽やかなものを後に残している気がした。
ジャック役のジェイコブ・トレンブレイ君はベテラン俳優かと思う程わざとらしく見えない、違和感を全く感じさせない演技で、この作品みたいな経験をした事があるかよっぽど天性の才能があるんだろうなあってのを思ったし、母親・ジョイ役のブリー・ラーソンも唐突にこんな理不尽な境遇に遭って不安定になってる母親役を見事に演じていたと思う。
レオ役のトム・マッカムスさんが地味に重要な役どころで、ジョイとしては突然両親が離婚し母親が再婚しているのはショックだったろうけど、ジョイの家族も思い悩んでお互いを責めている中で一番ジョイの家族から遠い位置にいるからこそ、ジャックに対して普通の子供として接してくれたレオがいなかったらこの結末にはなっていなかったかも知れないと思うと、レオの存在は大きいと思う。
ただただ泣けた!
ええ息子や〜がとにかくこの作品の感想。実際にこういった監禁事件が海外でも日本でも起こっていて、この映画のように救いがあることはまれなのですが、、、ただ、主演の二人の演技が良かった!!
途中出てくる女性記者の質問は、胸に突き刺さります。そうすべきだったけれど、そうしなかった母の心情がよく伝わる演出。
実際の事件をもとにした、とありましたが、その事件の被害者たちの心にも、こんな救いがあれば、、、というフィクションです。
私が観に行った日は女性の観客が多く、至る所からズズズと鼻をすする音が聞こえてきました。ハンカチ必須で観るべき1本です。
お母さんとこどもの強さに心を打たれました
以前の特番で、子供が部屋から出たときの台詞に注目と言われていたので、特にこどもの心情の変化に気を付けて見ていました。そのせいもあってか、感情移入し、母子の強さに心打たれました笑
こんな経験はないとは言い切れませんが、自分がもしこうなったら…等、いろいろ考えさせられましたね。
やるせない
人知れずも意外に身近な所で起きてそうな事件がリアルに描かれていて、最後まで引き込まれた。
世界にもどった母親と、初めて世界に触れた息子と、彼等を取り巻く周囲の人々と、それぞれのズレが、そうか、そりゃそうなるよな、という納得感と共に、なんともやるせない気持ちになった。
被害者にとって、野次馬やマスコミがいかに不躾で残酷なことか。
それでもなんとか生きていこうとする二人が、その出発点であるルームに別れを告げるラストがとても良かった。
衝撃!!!
すごいです!
子供の視線で描かれるストーリー、それぞれの7年間、それぞれの想い、涙が止まらなかった
脱出をする時は今まで聞いたことないほど自分の心臓の音が聞こえた
心臓がとひでそうってこういうことだと思った
犯人に連れ戻されそうになった時は犬のおっさん早く通報してー!って叫びたくなった
演技力に拍手です!✨
タイトルなし(ネタバレ)
演技がよかった!
ジャックが必死でトラックから降りて逃げるシーンの緊張感がよかったです。初めて空を見たときのジェイコブ君の表情とてもよかった。5歳にして初めて見る、大きな、大きすぎる空!
ジョイとその父、ジョイと母、親子の間での葛藤が響きました。
ジャックの、時々帰りたい、というセリフには胸を打たれました。
ひぃぃぃ
ジャックかわいすぎぃぃひぃぃぃ!!
となります。睫毛長い。かわいい。
どうしても演技には見えませんでした。
天才だと思います。
目頭の熱くなるシーンがチラホラ。
とにかくジャックが可愛いんです。
ママも普通の人っぽくて良い感じ。
ああ、誘拐事件って怖いなあ〜。
ママのお父さんは結局ジャックのこと見られずじまい?
ジャックがトラックから上を見るシーン、感動的です。そりゃそうですよね。だって、5歳にして初めての青空。衝撃。
……にしても、音楽が大げさすぎませんか。違和感!!!音楽のせいで、全体的に何となくチープな感じ。そこはちょっと残念…。
「泣ける!!超感動!!!」って感じはないです。期待しすぎてたかなぁ。
でも、いい映画でした。うむ。
子に教えられ
うーん。まぁ、すごいですね。
プラスチックのように柔軟な子どもにいろいろ教えられるような話。
毅然としようとするんだけど
自信の心の傷を癒せない母親、
娘が誘拐され、レイプにより産まれた孫を受け入れられない祖父。
年齢を重ねる程、心の傷を埋めることは難しいのでしょうか。
一方、祖母と新なパートナーは孫と心を通じさせることができたのは、
彼女達が幸せな生活をできているから心に余裕があるからだと考えると
祖父が気の毒になる。
さらに子どもは自然と、
過去のルームにさよならが言える。
それにはっとさせられる母親の、
ラストのシーンがよかった。
演技力
ストーリーとしては、衝撃的だけどシンプルなだけに、役者の演技力がモノを言う作品。
親子二人とも惹き込まれる演技で、
脱出するまでは自分も肩に力が入って観てしまう。
パワーの象徴の髪をママに送るシーン
子供が親を助けるって、こうゆうことなんだな
って思う。
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