「エグい描写は少なく子供中心」ルーム 田名部真吾さんの映画レビュー(感想・評価)
エグい描写は少なく子供中心
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設定から、「レイプと望まない妊娠への苦悩」「7年も逃げなかったなんて合意じゃないかという疑いの目」「平和に暮らす同級生らに置いていかれた絶望」とかががっつり描かれる鬱々とした作品だと思っていたが、それらの要素は描かれてはいるものの主題として大きくは取り上げられなかった。
誘拐された17歳の時の姿、出産した19歳の時の姿はなく、「息子に外の世界を見せなければ」と決意した24歳時の姿からはじまる。
息子が外の世界に適応していく姿、一度は絶望した母が再び歩みだしていく姿が中心に描かれ、優しい終わり方だった。
世間からの悪意と誤解に苦しむ〜的な描写もがっつり見たかったなとゲスに思ったりもするが、そう言うのが苦手な人でも安心して見られるし、かといってそういった問題から逃げているわけではない。
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