「上映後しばらく立てない。」ルーム daniさんの映画レビュー(感想・評価)
上映後しばらく立てない。
今までにないくらいの大きな期待感の中で観た。
なんて素晴らしい映画なんだろう。困難を超える母と息子のものすごく大きな愛の力、これに涙が止まらない。上映後はあまりに胸がいっぱいになってしばらく席を立てなかった。
息子ジャックに聞こえないように声を殺して涙を流すママ、「部屋の外には世界が広がってるの」と初めてジャックに世界のことを教えるママ、声に出さずに「Good bye」と別れを告げるママ。一人の人間として、観ていて胸が苦しくなり、溢れんばかりの涙が出た。
そして時折驚くほど大人っぽい表情を見せるジャックに心震えた。
ママ役のブリー・ラーソンはこの役でアカデミー賞など33の主演女優賞を受賞。彼女がこの映画で受賞したことはとても意義のあることだったと思う。誘拐され、監禁された女性の強く生きる姿を、全世界に知らしめたという点においても。
また、ジャックのばあば役を演じたジョアン・アレンの演技も注目すべき点。じいじ役のウィリアム・H・メイシーも、いるだけで映画の質をひとつ上にしている。
まさに世界がぐんんぐん限りなく広がっていくように希望を持たせるラストは脳裏に焼きつく。
忘れられない感動の一本になった。
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