何者のレビュー・感想・評価
全449件中、281~300件目を表示
古くせー"何者"は、"桐島、部活やめるってよ"の続編か?
※注1 あ、ドンデン返し映画だと思ってないのでネタバレまーす!
※注2 長文です。
(あらすじ)
"就活を一緒に頑張ろう!"って集まった大学生:拓人(佐藤健)、光太郎(菅田将暉)、瑞月(有村架純)、理香(二階堂ふみ)、隆良(岡田将生)の5人。最初は励まし合っていた彼等だったが、互いの価値観の違いや、自意識、言葉の行き違い、SNSの書き込みなどによって、その関係が変わっていく。
※絶賛コメントではありません。
また、朝井リョウせんせファンの方、閲覧注意です!
すみません。
そうそう、朝井リョウせんせ原作なんですよ。
「桐島、部活やめるってよ」の原作者ですね。
実は本作を観て、映画「桐島、部活やめるってよ」を見直しました!
だって、桐島~は"部活"がキーになってて、本作は"就活"ですもんね。
狭い世界を描いてる点で、共通してる何かがあると思って。
あと、私ちょっと勘違いしてたかも?って思ったんですよ。
いや、桐島~観た当初は、朝井せんせ=映画部の子達かな?って思ったんですよね。
ほら、神木隆之介くんの役ですよ。
関係ないけど、神木くんの眼鏡をあげる仕草が好きでしたー♡
非リア充の神木くん達が、リア充の桐島の取り巻き達に勝つ!神木くんを、朝井せんせだと思ってて、かなり微笑ましく観てました。
でも本作を観て、あれ、違うぞ。と。
うわ!やっべwって、なりました(笑)
何故、やっべって思ったかを、今からお話します。
でも私、バブル後期社会人デビューで、企業から接待受けて「どうぞ来てください!」って言われる時代で、就活で苦労した経験がないんです。
しかも大学も美術系で"個"で生きてる人達が多いので、なんでしょう?友達との距離感が、圧倒的に違うんですよね。
本作は、就活あるある。
もしくは、こんなやついるよねー!
もしくは、お前は俺か!?
な"共感力"に依存する映画なので、そこに乗れなかった私は、とんちんかんな感想になってしまうかもしれません。
お許しください。
主人公は、拓人ですね。
ここ、一番の間違いのように思えますけど……、まあいいです(笑)
冷静な分析屋ってことで、意識高い系の理香と、集団の中で生きたくないクリエイティブ思考の隆良カップルを、寒いって感じで見てるんです。
で、就活に関してもそうとう分析してて、いかにも"内定もらえる新卒者"を演じています。あ、だからこそ、貰えないんですけどね(笑)
そんなの、面接官はお見通しですから。
そして、仲間の中でも"良き就活アドバイザーな自分"を演じています。
もともと拓人って演劇をやってたんですね。
でも、食べていけなわけで、諦めたんです。
しかし、元の仲間は続けている。
舞台のクオリティはさておき、自分で劇団を立ち上げて、月一で公演してる。ま、気になりますよね。
そう、この"演じる"が、本作の大きなテーマではないかと思います。
プロモーションでは、人間の本音と建前、面と裏を描く!つってはりましたけど。
そうじゃなくて、"なりたい自分を演じる自分"と、"本当の自分"の差でしょう?
人間は、夢を見始めた瞬間に不幸になるんですよ。
そこに届かない自分を、嘆き悲しんで。
ただ、本当の自分=裏=闇=人間不信とかいってしまうのは、かなり短絡的だし、優しくない目線だなーと。
人間の心の機微を描けてないなーと、ちょっと残念。
だって、人は嘘をついたり、何かを隠して、取り繕って生きているもんじゃないですか。
ね、朝井せんせ。
個人的に思うんですが、裏がある人間より"バカ正直"と言われる部類の人達の方が怖くないですか?
彼等は空気なんか読まないし、こちらのタイミングなど全く気にせず、企画会議でもこっちの一番の見せ場で「すみません!俺、そういうの、全くわかんないです!」とか言ったりするんですよ。悪気なく。
私は"裏がない人間こそ怖い"と思いますよ。
だって、読めないもん。読むものがないんだから(笑)
なので、フォレストガンプって良い映画ですけど、同時に怖いなぁーって思うんです。
冷静な分析屋で就活アドバイザー的な拓人ですが、別アカウントのツイッターでみんなを批判?してたんですね。
ここ、大きめのBGMでダーン!って、ドラマティックに過去回想シーンが流れ、心の中の声がかたかたとツイートされるんです。
実は別なこと、思っちゃってました!って。
びっくりしました。
いや、ドンデン返しだからじゃないですよ!
"普通のこと"を、オチとか言うんでー(笑)
こんなSNSの使い方、某巨大掲示板ができた2000年前後からみんなやってはりましたよ。
もっというなら、その頃からネット小説の世界では、こんな切り口のお話が沢山転がっていました。
朝井せんせってお若いのに、感覚が古いんですね。
特にSNSをネガティブに描いてるとことか、老齢の作家先生かと思いました。
しかも拓人のツイッター、"闇"というほど辛辣ではありません(笑)
原作は未読なので分かりませんが、朝井せんせって就活で苦労したことも、それで他人を妬んだことも恐らくないんでしょう。もちろん、某プロデューサーも。
悪口の言い方、下手っすよ。
その為、どんでん返ってないです!
「登場人物がつまんないのは、作者がつまんないから」
登場人物って、作者のミニミーですもんね。
あ、いやいや、違います!私じゃないですよ!奥田英朗せんせが仰ってたんですよ。
いや、この分析屋の主人公:拓人に、朝井せんせが透けて見えたんです。
本作のラスト。
主人公は改心して表面的な言葉ではなく、本心を語ろうとします。
うーん。なんというか……。
本心で語る=演じない自分がいいみたいな結論になってて。
そこも違うだろーと。
その結論、あまりにも捻りなしで簡単だな!と。
そんな簡単にまとめんなよ、と。
そもそも人間の心理を、表とか裏とかー、簡単なんですよ。
最近の若者って、こんなに視野狭窄気味なんですかね?
拓人を主人公にしたから、こうなるんですよね。
隆良の視点で、もっと(朝井せんせがちょっと体験した就活を)客観的に桐島~的に俯瞰で描けば、"これが若者のリアル"以外の、もっと深みのあるテーマが生まれたのかも。てか、こんな嫌ミス風味、いらんでしょ?
桐島~、で、ゾンビ映画撮りたい神木くんの役に、教師が言うじゃないですか。
「もっと身の回りのこと書け。恋とか、高校生ならでわなやつ。ゾンビはリアルじゃないから」
みたいな。
ね?ね?
神木君の役は、ゾンビ=高校生活のメタファーとして描こうとした訳ですよね。
高校生活って、そんな生温いもんじゃないから!って。
むしろ、ゾンビがリアルという。
そこまで分かってた朝井せんせが、こんなの"若者のリアル"とか思ってるとしたらがっかりですよ。若者とか、青春とか、言っちゃうの?って。
がっかりですよ!
本作も桐島~と同じく、あの頃の痛い自分を追体験させる。という手法ですが、そこに私の"あの頃"はありませんでした。
ある方だと、楽しめるんですかね?
ただ偉そうに言わせて頂くと、共感できなくても、理解できなくても、説得されてしまうすげー映画って、ありますよねー。
さて、タイトルの疑問です。
"「何者」は、「桐島、部活やめるってよ」の続編か?"です。
桐島~では、高校の人気者:桐島が部活を辞めることで広がる波紋、そこから浮かび上がる生徒達の関係、スクールカースト的なお話でしたね。
私ずっと考えてたんです。劇中に登場しない桐島って、この騒動を見てどんな顔してるのかな?って。
早稲田在学中に史上最年少で"すばる文学賞"を受賞し、映画化され、ベストセラーになり、東宝に入社し、本作の原作で直木賞を受賞し、映画化された、ヒエラルキートップの朝井せんせが透ける拓人を見た時、「あ、こいつが桐島だ!」って思いました。
桐島、上からみんなを見て、こんなふうに分析してたんだ。って。
つまりこの映画、朝井せんせ自身の改心の物語なんですよ!
あ、あれ、強引ですか?
高校時代、みんなを騒がせた人気者:桐島が、大学~就職時に一悶着あって心を入れ替えるの巻!
そう考えれば、更に面白くなるんですよねー。
"桐島、部活やめるってよ"が!
そっちが?
ええ、そっちがです!
だってー、本作の予告とかで流れている「俺達、何者かになれるのか?」の答え、桐島~のラストで出てるじゃん。
あれ、ほんと秀逸なラストですよ。
そんな朝井せんせの頭の中を軽く覗く感じで、2作を見比べることをオススメします。
えっとー、以上です!
いつも、長々とすみません。
就活の悲喜こもごもを描いた傑作
就職ってなんだ、就活ってなんだ。なんでアイツが。自分の価値とは。ヒリヒリした強い不快感を感じるがそれこそが本作の真髄だ。就活生の心情のリアルを描いた傑作と思う。(著者と同世代だから共感する部分もあるのだろう。)
ネガティヴな発言をなんでもかんでもSNSの裏アカに書き込む拓人は嫌いだが、こういう妬み嫉みって絶対あるよね。
話は変わるが、理香のような学生を“意識高い系”と揶揄する大人が嫌いだ。“意識高い”彼らの行動が的を射ているとは思わないし空回りしているが、それでも社会と真剣に向き合おうとしているではないか。そんな彼らを僅か一言で切って捨てるなんて、余程挫折を知らないのか、社会と向き合った経験がないのか。
アツくリアルに青春を描いた点と俳優陣の熱演に、星5つ。この6人の演技は凄い。
何かが終わった。それは始まり
今時の就活がどんな風に流れていくのか知りたくて観にいきました。予告編で刷り込まれてしまった主題歌もとても気になりました。
就活が中心なのですが、登場人物ひとりひとりの生き方が愛情を持って描かれています。
学生から社会人になる時って人生の中で大きな変化が起きるポイントの一つです。その波に揺り動かされ溺れそうな中でも懸命に手足をばたつかせながらもやり過ごしていく模様が時おり舞台を絡めて進んでいきます。
通り過ぎたから感じる思いなのですが・・・若いってただそれだけで眩しくて切なくてとても貴い時代でした。
人生は続きます。辛いことや苦しいことは形や重さを変えてやって来ます。でもどこかで見守ってどこかで応援している大人たちは必ず存在します。そして仲間も友人も。
主題歌はこれしかないっ!ってくらいに決まってました(笑)
大学生嫌い
「じゃあここを就活対策本部にしようよ!」。予告編でも使われた二階堂ふみのこの台詞に薄ら寒さを感じたそこの貴方(とここの僕)!本作はあなた(と僕)にこそ刃を向けていたのだ!もうちょっとで斬られるところだった。危ない危ない…いやもしかして斬られたことに気付いてないだけか?
物語の構造は『桐島、部活やめるってよ』と同じといえる。「一番物事を俯瞰している(気になっている)人物」が「好きなことに打ち込んでいる人物」から何かを感じて(「気付き」を得て)社会に立ち向かって行く。だからラストカットはどちらも背中を映す。この世界で生きていくためは見下ろすのではなく前を見なくてはならない
あとツイッターの扱いよな。ちょっとこれは身につまされるとかいうレベルを超えて怖かった。「それは俺のことだ!もうやめてくれ!それ以上言わないでくれ!」という気持ちになった。ツイッターのヘビーユーザーは是非本作を観て僕のような気持ちになってください
ということで俺の『何者』の感想はこれに尽きる。「大学生嫌い」
少し難しかったが、自分と重なる部分があって胸に刺さった。 二階堂ふ...
少し難しかったが、自分と重なる部分があって胸に刺さった。
二階堂ふみみたいなタイプいたなーって就活を思い出して少しナーバスに。
全体を通してみれば凄くリアルに描かれていて見て損は無かった。
これはホラーですか・・
公開前から観ると決めてたので評価やレビューなどあえて見ずに鑑賞しました。
就活青春ストーリーだとばかり思ってましたよ。一種のホラーじゃないですか…
私もツイッターやってますが(あまり呟いてないけど)居そうです。いや居る。私もかも…
それを就活の激戦と結びつけ抉りだす。怖い。心の闇
ただね人間誰しも他人を分析するもんだと思ってます。それを言葉に出すか文章にするか心の内に留めとくかの違いで… それを個々として認め敬い受け入れるってことだと思ってます。もちろん逆にこの人はこういう人だから仕方ないとある程度妥協しての付き合いだってある。
じゃなきゃ人間関係なんて築けない。
浮き彫りになってくところ鳥肌たちました。そしてSNSの闇も恐ろしい。
でも「いいね」貰えたら単純に嬉しいぞ~~(笑)
予告が面白い
友達5人と行きましたが、お金無駄にした感じしました…。現代社会に生きる10代にはわかるんじゃないですかね、これを見て考えさせられた…とか言うひともいますが、起承転結もなってないし、まとまってない。最後の終わり方もなんかなぁと思うし、うん。合わんかった。
難しかった。
「何者」見てきました。
ちょっと私にはまだ早かったかなと思います。
内容も難しくて、さらに就職をまだ経験していない高校生の私からするとん?って感じでした。
ただ、6人の俳優さんの演技は素晴らしかったです!今、すごく注目されててさわやかな6人だからこそそんな6人のドロドロした関係性だったり演じてる裏の顔などはすごく面白かったです!
また、映画の構成はすごく引き込まれました。
途中からおぉ!いいなぁーと思うとこがあって楽しかったです!
そして!主題歌!中田ヤスタカさんのNANIMONO、すごく好きです♡
就職の厳しさ、仲間だと思ってた人の裏切りは本当に怖いなと思いました。
これから就職を経験するであろう私からするとこの先怖いなと思いましたが、いい勉強にはなりました。
就職活動中や就職を経験した方には面白いと思います。
現代の現実
すごい今どきを描いているなと思った。
原作者のシリーズは基本現代の若者が抱える悩みを投影してることが多いと思うけど、まさにそれだったと思う。人と人の関係って難しいなって。就活を切り抜けた切り抜ける先にある未来、仕事ってどんなものなんだろうと思った。
何者
僕も「就活してる大学生」を経験してるので気持ちはわかる部分も多々あった。
でも僕は就活してた時期が人生で一番楽しかったので、あんな風に殺伐とはしてなかったな。
その頃TwitterもFacebookもまだまだ意識高いやつのツールだったし、周りも誰もやってなかったしね。
実は実際付き合うと一番いいやつは岡田将生だよね。
面白かった。大学時代に戻りたい。
85
今日的なコミュニケーション問題
あまり情報を入れないで劇場に。
就活をめぐるドラマかと思ったがさにあらず。SNSと人との距離感、コミュニケーションがテーマの映画だと感じた。
劇中あまり語らぬ主人公、そここそがラストに繋がるポイントであった。ツイッターやるので感覚的にもよくわかる。
何者でもなく傍観者、批評家のようだった主人公が自分の言葉で語り出すラストに救いが見えた、気がした。
映像化するには難しい題材だと思ったが映画ならではの展開もあり意欲的な作品でした。
予告編がMAX
予告編を観ていて「予告編がMAXだろうから観なくていいかな」と思っていたけど、時間もあったので鑑賞。
中田ヤスタカのあのリズムと米津玄師の声に音に合わせる予告編。
ドラゴンタトゥーの女の予告編を思い出す。
映画を観て思ったのは、「嗚呼、就活の時、こういう人いたいた。」でした。
就活の闇を描いているように見えるけど、そもそも闇を抱えている現代に多い若者を就活という人生のイベントでより分かりやすく描かれているという印象。
SNSが出てこなければ、現代の若者以外も当てはまる項目は多かったと思う。
小説では出来ない映画ならではの演出を、映画内のテーマで表現している点は映画として見応えがあった。
とにかく学生時代にTwitterなくてよかったと心から思っています。
※以下ネタバレ
小説では出来ない映画ならではの演出というのは、舞台をやっている主人公になぞらえて、事の顛末を舞台で表現。
もっと舞台の時間を増やして演出があっても良かった気がする。短かった。
若しくは『ファブリックの女王』みたいに舞台メインの演出も有かなぁとも思った。(とっても個人的に)
舞台演出のシーンに入る所はある意味ホラーだけど、結構あれはみんなにあるとも思った。
友達が決まった就職先を調べたりとかは周りの人もしていたし(ブラック企業かとか悪い噂中心に調べることはしなかったけど)、もうちょっと怖いところをばれたら良かったなと思った。
っていうか、お前、就活2年目かよ!
と思ったものの、就職難の時代の学生いや若者たちには珍しくないものでもあると思うと、そういう風に思う事自体がなんか違うなとも考えさせられた。
自分と被る部分を見てしまうと、自己嫌悪に陥る
主要人物5人(山田孝之のサワ先輩も入れれば6人)、見る者に分かり易く極端なキャラ設定にはなっていましたが、こんな人いるな~とか、これ自分だわとか、誰かしら自分も含めた自分が生きてる現実世界に存在するようなキャラがいたりして、まあ何かと共感・・・ともまた違うような、何とも言えない不思議な感覚に陥った作品でしたね。
声に出して言うか言わないか、いや文字にして書くか書かないかは別にして、他人への妬み、偏見は、生きてればどうしても大なり小なりあるものですから、ラストの展開は衝撃と言うよりは、ただただ現実としか受け取れない自分もいたりして、見終わってとにかくドヨーンとした気分にさせられてしまいましたよ。
しかしそれらを表現する舞台に就活と言う場を選んだ原作者の着眼点がとにかく素晴らしかったなぁ。
これほど他人への妬み、偏見に満ち溢れてる世界はないですもんね。
まだ社会に出ていない時点では、表向きは違ってもどこかで自分はきっと出来る人間だと思い込んでいる節もあったりしますから、それで自分よりも下だと思っていた人間に内定が出て自分には内定がなかなか出なかった日には、それはもうねぇ・・・。
他人は分析できても自分は分析できない拓人要素が自分にも多分にあるなぁと、見ていて思わず自己嫌悪に陥ってしまいました。
これにSNSを絡めて描いたことによって、現代社会の恐ろしさを垣間見た気がしました。
SNSがまるでその人の全てを表してるかのように捉えられ兼ねないのが今の世の中だったりしますからねぇ。
またいいねボタン的なものを押されたら、自分を肯定された、認められたような変な感覚を得られたりしてね・・・現実社会はそう甘くはないのだけれど。
しかし本音と建前が表裏一体なSNSと就活って、案外似た者同志だったんですねぇ。
それにしても、同じ原作者の「桐島」同様に、烏丸ギンジの使い方がホント絶妙でした。
この演出がないとただモヤモヤするだけの映画になっていたところでしたが、そこはさすが三浦大輔監督、うまく演劇と絡めて見応えのある内容に仕上げたなと思いました。
佐藤健、菅田将暉、岡田将生、有村架純、二階堂ふみと言った20代を代表する役者陣もさすがの演技、特に菅田将暉はこの手のキャラを演じさせたら右に出るものはいませんね。
まあ何にしても、楽しい映画ではなかったですし、今の時代を象徴するようでとにかく心かき乱された映画でしたが、見応えは十分、今の時代だからこそ見て損のない映画だったかなと思いました。
就活がゴールじゃない、わかっていても
就活中は辛いよなあ、とまず単純に思いました。笑
正直、作品全体としては地味だな思いました。
でもあとあと考えて、この作品の良かったと思うところは、『就活生のリアルな心の重たさが作品全体に漂っているところ。』だと思いました。
鑑賞中は空気が重くて、就活ごときで一生決まる訳じゃないんだから、なんて他人事のように観ていましたが、
就活真っ最中の就活生にとっては目の前のことでいっぱいいっぱい。
こういう気持ちになるんでしょうね…。
自分のことが見えず、鋭い観察者ぶる佐藤健。
頑張ってることをアピールしていないと心を保っていられない二階堂ふみ。
自分の中の傑作から出られない岡田将生。
本人たちは自分がもっともらしいこと言って、正しいって、カッコいいとすら思ってるけど、周囲からしたら痛々しい。
就活で周囲が気になりすぎて変に神経質になるし、素直に友人の内定を祝えなかったり、将来が見えなくなったり。
うん、こういうのって、
現実と向き合って素直に頑張る有村架純タイプとか、
持ち前の裏表のない純粋な明るさで周囲に魅力を振りまく菅田将暉タイプが
順当に結果出すよなあ、と納得しながら見てました。
前者3人はそれぞれが他人を見下し、自分を客観視できない、自分と他人を比べて優ってると勘違いしている。
他人と比べることに依存している人たちです。
ある意味で自分を持っていない、周囲の価値観に流されて生きてきたところがあるんでしょうか。
自分は自分、他人は他人。
就活生に限らず、誰しもそう割り切って生きていくべきだよなと思わされました。
当たり前のことを改めて感じた作品でした。
特に有村架純の「20点30点でも外に出さなきゃ、評価もらわなきゃ意味ないんだよ!」的なセリフが印象的でした。(全然違ったらごめんなさい笑)
これを言われた岡田将生は、本当の自分の程度なんてどこかで分かっていて、実力を外部に評価されるのが怖かったんでしょうね。
私もクリエイター志望として、彼の気持ちに共感した部分かあるので、有村架純のこのセリフが直球できました。
観終わった瞬間はウーン…
でもよくよく考えたら、リアルで良くできた作品だと思いました。
全449件中、281~300件目を表示