君の名は。のレビュー・感想・評価
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美しい背景と爽快な音楽
金曜ロードショーの録画で観賞。
公開当時はなぜ大ヒットしたのか理解できず、あまり楽しむことができませんでした。今回は落ち着いて久々に観ましたが、背景と音楽の絶妙な組み合わせに魅了されました。
新海監督が得意とする背景の作画は美しく、新宿のような見慣れた都市や星空の中を落ちる彗星がとても綺麗でした。そこで流れるRADWIMPSの挿入歌も爽快で、全体的に爽やかな雰囲気で楽しめる点がヒットした要因ではないかと考えました。
ストーリーは震災をイメージしたものになっており、特に東日本大震災や福島原発事故の影響を受けているように感じました。日本では地震や台風などの災害が多いですが、そんな状況でも一緒に団結して乗り越えてきました。
これらの経験を基に彗星などのファンタジー要素を盛り込みつつ、ハッピーエンドへの繋ぎ方が上手かった点が、共感できるメッセージ性が強くなっている印象を受けました。
気になった点としては、三葉と瀧が入れ替わったタイミングがわかりずらかった所です。声優の演技で何となく伝わってきましたが、それでもどこで入れ替わったのかあまり理解できませんでした。他にも、登場人物の台詞や行動もツッコミ所が多く、「そこまでやるか⁉︎」と何度も思ってしまいました。
様々な意見はありますが、美しい絵や爽やかな音楽だけでも楽しめます。軽い気持ちで観ることをおすすめします。
素晴らしい作品
新海監督はよくこのような物語を思いついたなあと思う。
様々な想い、特に割り切れない思いなど人のそのほとんどは満たされない想いの積み重ねかもしれないが、どうしても恋愛だけは嘘がつけなくなってくる。
嘘のない思いを自分自身で感じたとき、やはり涙が流れてしまうのだろうか?
ほしのこえ (2002年)
まだ見ていない
雲のむこう、約束の場所 (2004年)
この作品で監督は「サユリを救うのか、世界を救うのか?」どっちが大切なのかということを考えた。これは形を変えて「天気の子」によって着地した。
秒速5センチメートル (2007年)
この作品で監督は純粋さの根源を小学生まで引き下げて考えたのだろう。
問題は距離だった。幼さ故に感じるどうしようもないこと。
これをロケットに見立て、距離と時間によって壊れるはずのない純粋な恋愛感情の崩壊を描いた。
星を追う子ども (2011年)
ここでは死というもの 誰も何もできないこと それを何とかできないかと考えること
これらを古事記 神話、超古代文明をファンタジーでまとめた作品
仕方のないこと でも受け入れられないことが描かれている。
言の葉の庭 (2013年)
これもまた恋愛になる。
主人公の成長を伴いながらも、これもまた失恋という形で終わった。
さて、
監督にとって恋愛とは多種多様的でありながらも、嘘だけは付けないものでありそれほど人の心がはっきりとするのもない題材なのだろう。
どれだけ想ってみても、ダメな場合
どれだけ二人が盛り上がっても、ダメになってしまうこと
当時それが本人の一番のことであるにもかかわらず、決して叶わないこともたくさんある。
この苦しさや切なさを彼は描き続けてきた。
恋愛にこそ真実がある。
恋愛以上に自分の本当の想いを知ることができるものはないのかもしれない。
監督がそのダメになる過程をいくつか描き出し、そうしてこの「君の名は」でようやく二人の想いを出合わせた。
その過程は長かったし、様々な試行錯誤があっただろう。
終わり方はたくさんあって、物語を失恋にしたい場合はとても簡単だろう。
しかし、その恋愛を成就する場合、そこには登竜門のようなことがあり、その苦難を乗り越える必要がある。
それはまさに奇跡であり、恋愛を信じることができるなら、この奇跡はどんなことであっても信じる人に受け入れられるのだろう。
さて、、
この作品の不思議さは、まるで二つのエンディングがあるように描かれていることかもしれない。
当然伏線はあるし、岐阜県に出掛けなければパラレルワールドに行かずに何事もなく終わる。
記憶も消えていくのだろう。
登竜門のひとつ 忘却
しかし瀧は出掛けた。展覧会で見たあの写真の場所へ。
そして瀧である理由
まだ出会う前に会いに来た三葉 この時間差という概念がとても効果的かつ不思議さが漂うところ。
隕石の落下はすでに起きてしまった出来事で、その少し前に始まった三葉と瀧の入れ替わり。
瀧にとって、あの日電車で出会った三葉の夢から、入れ替わりが始まった。
おそらくそれは彗星のあとのことで、現時点で三葉はもういない。
そしてその事実を岐阜県で再確認した。
登竜門2 諦める
簡単なことだ。
瀧のその思いは、奥寺先輩とデートした日以降、一度も入れ替わりが起きていないことだった。
できたことができなくなった。
最初の一歩は三葉からだった。
それが来なくなったのは、単純にいなくなったからだろうか?
そもそも最初からいなかったんではないか?
瀧の頭には様々なことが思い浮かんだのだろう。
しかし彼は思い出す。三葉の片割れの口噛み酒
彼は見事に登竜門を潜り抜けた。
でも記憶がなくなってしまった。
この最大のピンチ
あれから5年の歳月
ここに忍ばされた時間による崩壊の罠 秒速5センチメートル
しかし「ずっと誰かを探していた」
「僕らなら出会えば必ずわかる」
この想い。
失恋する場合のケースをフォーム化し、それを落とし穴に設定
主人公が罠にはまりながらもそれを乗り越えていく先にようやく手にしたもの。
そこにあるのは紛れもない心の真実で、嘘のかけらもない。
これだけの仕掛けを用意するために長い時間をかけて作り上げられた作品。
文句のつけようのない作品
素晴らしかった。
ところで、
久しぶりに会った奥寺先輩の薬指に光るリング
様々な説が飛び交っていた。
藤井司
この事実は、またどこかの作品で明らかにしてほしかった。
カレンダー見れば判るだろ!
良いんじゃないの
体験する映画か
日曜日、レイトショーなのに座席は6割がた埋まっていた。
もはや社会現象化したと言えるのだろう。そういう自分も、レビューの異常な評判のよさに惹きつけられて、観に来た。
感想は、「体感する映画。いや体験する映画」か。
とにかく観て欲しい。そして観終わってから感じるであろう、なにかの縁(えにし)とか、運命のつながり。
映画風に表現するなら、組み紐でからまった「誰かとつながっている感じ」を体験して欲しい。おすすめの映画だ。
映画館を一歩でたら、すれ違う人と目が合ったり、歩いている自分の姿が窓に映ったりするだけで、何かの意味を感じてしまう。
確実に、観る前とは違う自分がいる。こんな体験、子供の頃に『スーパーマン』を観て以来か。
日常から切り取った風景も、ちょっと足を伸ばせばどこにでもありそうでいて、極限まで磨き上げられた景色。
日本のどこにも無い。無いから自由にストーリーを飛躍させられる。
でも確実に日本のどこかにある風景。実写では撮れない映画だろう。
新海誠の才能に素直に圧倒された。
新しい夏映画の定番に化けていきそうな新海アニメ。もろ手を挙げて歓迎したい。
========以下ネタバレ========
・残念だったこと
おばあちゃんおんぶはリアリティない。実写だったら、俳優の体力的に断念せざるを得ないシーンだろう。
奥寺先輩は、かなり非現実的なキャラで、長澤まさみも苦労しただろう。もしくは長澤が大根なだけか…全体的に、東京側の登場人物にリアリティが薄かった。瀧のキャラ造型が弱かった。
三葉の周辺は生い立ちまで深く考えられているのに。
三葉が神職である必要があったのか。奇跡を演出するのに、一発で理解できる説得力は生まれるけど。その割りに、神とか生命とかそういう描写が限りなく薄味に仕上げられている。
音楽は、世代の違いだろうか、私には響かなかった。むしろうるさいほどに感じた。
・良かったこと
息をのむほど美しい風景。
市原悦子の説得力はさすが。「結び」の言い伝えは、この作品の重要なキーワードで、あれ以上切ったりつまんだりできない。
展開の面白さ。最後まで綺麗につながっていくお話しの魅力と、誰にでも共感できる説得力。
この10年でベスト
映画館で見てなんぼ
流星群
5年ぶりに視聴。
キャラクターアニメーションの不自然さ、セリフの臭さ、要点の掴みどころのなさ、設定の破綻が目立って感じられた。
とはいえ、流星群が落ちるシーンの音楽や絵の美しさは趣深く、映画史に残る名シーンだと感じる。このシーンを見るためだけにあると言っても過言ではない映画だ。
また、時間を神の啓示とした上で巻き起こる群青劇はよくできているなと感心させられるばかりである。
当時のような新鮮さはないにしろ、質の高い映画だと思う。
この質の高さは細かく雑な部分も大きくみた時に綺麗映るように調理する類い稀なる演出力にあるのだろう。
映画は全体の雰囲気を楽しむべきだという観点でいうならば素晴らしい作品である。
5.0 人生観を変えられる名作、宝物のような映画
4.5 何十回と見返したい傑作、何年経っても思い出せるほどの感銘を受けた映画
4.0 複数回見返したい秀作、自信を持ってお勧めできる映画
3.5 見返すほどではないがとても面白い良作、観る価値がある映画
3.0 所々ツッコミどころはあるが面白い佳作、観ても時間の無駄にはならない映画
2.5 面白くないが最後まで観れる凡作、暇であれば観る価値のある映画
2.0 頑張ればなんとか最後まで観れる駄作、観ても時間の無駄となる映画
1.5 寝てしまうほどつまらない愚作、作り手を軽蔑する映画
1.0 論外、話すに値しない映画
原点にして頂点、最高の映画
セカイ系を理解しました
森羅万象
「秒速5センチメートル」そして「言の葉の庭」
「君の名は。」はその延長線上にある作品で、繋がりを強く感じました。
新海誠監督は作品毎に進化を重ねている。
「言の葉の庭」のユキノは【奥寺ミキ=ユキノ先生にとても似ている。
主人公の瀧(たき)は「言の葉の庭」の秋月孝雄の進化系か分身。
主人公たちや周りの友人たち、おばあちゃん、大人たち、
特にユキノ先生はそのままユキちゃん先生として、三葉の住む糸守町の
三葉の通う高校の古典教師で、万葉集の授業をしている。
そんな過去作の尻尾を見つけるのも又、楽しい。
映画は東京に住む高校生の瀧と田舎町に住む少女・三葉が夢の中で
互いの身体が入れ替わる。
新海誠監督は小野小町の和歌
「思いつつ寝ればや人の見えつらむ
「夢と知りせば覚めざらましを」から思い付いたと言う。
「夢の中で入れ替わる」ことと、
「1000年ぶりに日本に訪れる彗星」や「組紐」を絡めて
出逢うべき2人が出逢う・・・・
私には「出逢うべき2人」とは「片割れの1人と1人が出逢う」
そんな運命を感じました。
そして新海誠監督の震災や災害への深い想い。
もし災害が起こらなければ、
もし災害を避けることが出来れば、
その祈りは「すずめの戸締まり」では更に進化して、
積極的に《災いの戸》を閉めに行くと言う行動に変わって行きます。
瀧が糸守町に住む「夢の中の少女」訪ねるアクションを起こした時、
未来は大きく変わるのです。
人は会いたい片割れに会える、ただ待つのではなく探す、
行動する・・・それによって運命も変わる。
前向きな物語はRADWINPSの唯一無二の世界観が加わり
より訴えるチカラを強くしたのです。
新海誠監督とRADWINPSの幸運な出会には運命的な力を感じます。
そしてより一層スケールの大きな「天気の子」「すずめの戸締まり」
へと進化していくのです。
世界の中でちっぽけな存在の人間。
自然現象に抗いつつも、より良く生きたい。
そんな願いが込められていると思います。
(ただし、三葉と瀧にはじめ有った3年間の時間差?
(それは、どう縮まったのか?
(不思議な疑問も残りました。
映像と音楽が美しいアニメーション映画の最高傑作
初めて見た新海誠監督の映画。
話題になっていて気にはなっていたものの、初めて見た時はやはり映像の美しさに一番惹かれた。
ストーリーはわかりやすく、でも描写が繊細で、見ている観客を取りこぼさない。
自分がまるで映画の世界に入り込んだかのように、次が気になって仕方がなくなる映画。
ジブリ一強だと思っていたところに新たな風穴を開けてくれたように感じる。
初めての思い出に残る映画でもあります。
リア友と3人で映画館で見てきましたが。
当時夏休みでもあり、夏休みの思い出を作るために
映画を見ようという提案から始まり
公開予定でした。君の名は。を選びました。
時間と日にちを決めて 当時わたくしが。実習をしていたのもあり、夜に集まり見た記憶があります。
初めて見て新海誠監督作品がこんなにも感動する話だと知った瞬間はとても印象に残るぐらいに素晴らしい監督だ!って思いました!
そっからテレビで2回見ましたが。やはり、2回見ても大好きな作品でもあり、感動する作品でもありました。
恋愛と入れ替わりと感動をテーマにした作品でもありますが。
主人公のたき と ヒロインのみつは の入れ替わりのシーンが非常に懐かしい記憶がありました。
主演は神木隆之介と上白石萌音ですが。その他のキャストに成田凌と長澤まさみとか。豪華俳優が集まっておりました。
谷花音に市原悦子とか声優の人も出てました。
役作りと声とかが凄く上手くて演技にも注目するぐらいに、アニメの収録というのがこんなにも凄いと感じたのが生まれて始めてでもありました。
音楽を担当したRADWIMPSの曲にも感動する歌詞と暖かい歌詞にほっこりするぐらい安心できる曲にもなっており。
一番大好きな曲がスパークルでもありました!
この映画を見て新海誠監督が大好きにも慣れたしこの作品に出会えたからこそ
アニメにはまったのもありました!
だから。こそ。見て欲しい作品でもあります!
全1681件中、1~20件目を表示