「1年に一度は観たくなりそうな映画。」君の名は。 cometさんの映画レビュー(感想・評価)
1年に一度は観たくなりそうな映画。
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アニメは普段観ないし新海作品を観たのも初めてでした。なので絵と写真の中間のような映像に感心させられっぱなしでした。「これが(たぶん)最先端のアニメ映画か!(たぶん)凄い!」と。また、RADの音楽との絡みも併せ、気持ちが良い、とにかく気持ちが良い。星降る夜、やつらは人を殺しにやってきたのに、その姿を美しいと感じてしまうなんて。。。。
これからは毎年、夏になるとこの作品が日テレあたりで放映されるのでしょうか。きっと多くの人が夏になると観たくなるような、花火のような作品に成長するのだろうなと思いました。
一方で、もしも、あの時あの人を救える術があったなら、救いたいし救おうと足掻くのは分かりますが、だからこそ救ってしまった事については、現実に対しなんて悲しく残酷なラストなんだろう、と感じました。
死んだ人は死んだまま想うことが大事なのではないか。本当に死者を想い、生と死を想い、(近年の災害における)被災者を想うのであれば、三葉の死というトラウマを皆んなが持つべきだったのではないかなと、どうしても思ってしまいます。最高のカタルシスを得るのと引き換えに、私たちは本質的な何かを棄ててしまったのではないだろうか。でもそうするとここまでのヒットにはならなかったかもしれないし、あえてそうする事でこういう事を連想させようとしているのかもしれない、そんな風にも感じました。無邪気に喜ぶのが正解なのかもしれませんが。鑑賞後もあれこれ考えたくなる作品でした。
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