劇場公開日 2016年8月26日

  • 予告編を見る

「大ヒットも納得、とにかく感情が揺さぶられた映画でした」君の名は。 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0大ヒットも納得、とにかく感情が揺さぶられた映画でした

2016年12月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

難しい

萌える

普段劇場でアニメ映画を見ることがそう多くない者としては、ここまでの記録的大ヒットをしていなかったらおそらくは見ていなかった映画だったと思うのですが、世間の流行に乗せられて見てみたら、なるほど・・・確かにこれは傑作でしたね。
正直最初に予告編を見た時には、まあよくある男女の入れ替わりファンタジー物なのかなぐらいにしか思ってなくて、それほど劇場での鑑賞意欲は湧かなかったのですが、ここまでヒットするには他に何か惹き付けられる要素がきっとあるんだろうなと、今更ながらそこに期待して見てみたら、確かにこれは素晴らしい仕掛けでした、勿論前半の入れ替わりファンタジーも十分面白かったですけど、後半の宇宙規模の壮大なストーリーにはもう目が釘付け、心揺さぶられるストーリー展開には感動しまくりでしたよ。

新海誠監督作品は今回初鑑賞だったのですが、日本にはまだこれだけの才能を持った方がいたんですね、美しい背景映像にはただただウットリ、空の美しさはどうやら過去作を見ている方ならそんなの常識レベルなようですけど、それにしても田舎と都会の両面を映すことによって、それぞれに魅力ある日本であることが示されて、日本と言う国の素晴らしさ、美しさに、改めて気付かされました。
そして、それが永遠ではないことも・・・。
3.11を経験した者には、間違いなくこれは心に響く映像美&ストーリー構成だったと思いましたし、だからこそ中高生のみならず大人が見ても感銘を受けた方が多かったのでしょうね。

何てことはない前半の男女入れ替わりストーリーも、後半への様々な伏線が隠されていて、それが回収されていく度に胸が締め付けられる思いに駆られると言う感じで、まあとにかくファンタジーとかラブストーリーと言う枠には収まりきらない、様々な感情を揺さぶられる映画だったなと思いました。
一度話を分かった上で、もう一回(何回でも)見たくなるのも物凄く納得、リピーターの多さで爆発的ヒットに繋がった映画とも言えるのかな。

我々には忘れてはいけないことがあります、風化させてはいけない、再生への道を歩む日本へ希望をもたらす、日本人の心に寄り添った傑作アニメ映画だったなと、そう素直に思った作品でしたね。
日本アニメの底力を見ました、これなら世界で評価されても何ら不思議ではないでしょう。
神木隆之介&上白石萌音の声もホント素晴らしかった、RADWIMPSの音楽にも乗せられたなぁ、何気ない日常、友情の一コマも好きなシーン多し、本当に見て(流行に乗せられて)良かったです。

スペランカー