「邦画アニメーションならではの傑作」君の名は。 Smuehg86さんの映画レビュー(感想・評価)
邦画アニメーションならではの傑作
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話題作ということで見に行きましたが、正直、あまり期待していませんでした。
スタジオジブリ作品などの例外はありますが、最近の日本のアニメーション全体の過剰に記号化されたキャラクターやお約束じみたストーリー展開といったものに辟易させられていたからです。
しかし、この作品にはとても引き込まれ、予測できない展開にはとてもハラハラさせられました。
風景の美麗さもその要因の一つではありますが、何より登場人物の描写がとても自然だったことが一番の理由だと思います。都会に住む瀧のアルバイト先の忙しない雰囲気や、田舎に住む三葉の町全体のどこかギスギスした雰囲気などまるで実際にありそうで、二人の生活の様子がとてもよく伝わってきました。
また、ストーリーもよくある少年少女の恋愛ものかと思いきや、意外な展開に思わず物語にのめりこんでしまいました。
登場人物の掘り下げが足りないのではないかという意見もありますが、個人的には限られた時間の中で、二人の生活の様子、入れ替わりによるトラブル、瀧の糸守の捜索、衝撃の事実発覚、そして迫りくる危機の回避、かたわれ時の二人の邂逅など様々な要素を詰め込みつつもそれをまとめあげ、最後まで飽きさせなかった制作陣に賛辞を贈りたいです。
本当に見て良かったと思える作品でした。
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