「うーーん…」君の名は。 pchanさんの映画レビュー(感想・評価)
うーーん…
世間であまりに騒がれているので一度は観た方が良いのかもと思い立ち、昨晩観に行きました。
今までの新海監督作品はすべて観た上でしたが、一言で「うーーん…」でした。最後のエンドロールが流れるとき首を傾げに傾げてしまいました。
普段はホラーやミステリー・サスペンスなどを比較的多く観ているので、無意識に伏線を探す悪癖を持っているせいでしょうか。話の斬新さは特になく、え?これだけ?みたいな気分でした。すみません。
CMや宣伝などで予想していた内容とは違いましたが、監督作品では"ほしのこえ"が一番好きなこともあり、伏線回収なんかの面白さよりも切なさをこの作品にも求めすぎたのかもしれません。
ですが、使い古されたといっても過言ではない"タイムトラベル"、"入れ替わりもの"としては良くできていますし、伏線慣れしていない人には面白いのかもしれません。
二重の言葉遊びや、細かい部分の台詞回しなんかは新海監督らしく良いです。
ただ世界観の細かな設定好き・心理描写好き・伏線好きからするととても物足りないかなと。ご都合主義というのは大事ですが、辻褄が合わない部分も多い印象です。
映像は安藤さんはじめ元ジブリスタッフが多くいたこともあり、動画・美術共にとてもとても美しかったです。今までも壮麗でしたが、輪をかけて綺麗だったという感じ。映画での魅せ方をわかってるスタッフが多かったせいか、今までよりも大衆向けの雰囲気でした。
帰ってきてから監督のインタビューをいくつか読みましたが、ハッピーエンドを作りたかったという意図としてはとても成功していると思います。
「ここで終わり!?このあとどうなっちゃうの!?」みたいな終わらせ方も好きです。
また、音楽についてはRADが好きな方なら最高なのではないでしょうか。私は元々興味もなく好きでも嫌いでもなかったのですが、前前前世のシーン以外はちょっと邪魔に感じました。
集中を削ぐというか…声が好みじゃないのかもしれません。なので効果的だったかと言えば個人的にはNOです。
ということで、私にとっては物足りなかったですが、総合的にはクオリティの高い良い作品だったと思います。
あくまで個人の感想ですので、自分が面白いと思えば面白いでいいと思います。人の気持ちはその人だけのものです。
ここまで読んでくださってありがとうございました。