「どう死んで行くか…」グランドフィナーレ ありりんさんの映画レビュー(感想・評価)
どう死んで行くか…
生まれて来たからには、必ず死んで行く…。産まれ方はみな同じようなものだけど、死に方は人それぞれ…。
当たり前なのに、普段はあえて考えることもない。
80歳近い俳優たちが淡々と演じる、人生終盤のバカンス。
スイスの風景も、音楽も美しく、少しシニカルな会話もセンスを感じる。
でも大きなストーリー展開も無く、2時間、散文詩のように描かれる老紳士たちの日常はちょっと退屈。
主人公と親友は、かつては偉大な音楽家と映画の名監督として、それぞれ名声を得、成功を収めたセレブな人物。
一線を退き無気力に余生を送る主人公と、気持ちは現役の頃のまま、まだやれると製作に取り組み、挫折する親友…。
「バカンスはもう終わる。お前はどうする?」「帰るよ。普段の生活に戻るさ」
「そうか。…俺には普段が無い」
テーマ自体が「人生の終焉」なので、楽しめる映画ではないけれど、感じるところはあるかな。
上手に歳を重ねて、上手に死んで行けたらいいな、と思います。
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