未来を花束にしてのレビュー・感想・評価
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マリガン姉の独壇場
She Said同様に戦う女性の歯を食いしばった姿が絶妙なマリガン姉の安定演技が見どころです。
イギリスでは有名な話なんでしょうが、初見でした。原題が女性参政権運動のことだそうですので、この安っぽい邦題は何とからならないですかね?
緩い恋愛ものとしか思えない。マリガン姉が出てるの知らなかったら、タイトルだけでスルーですね。
邦題、日本語タイトルが最悪だわ
こんなカッコいい闘いの記録、葛藤、決意、実行かわ、花束とかわけわからない言葉でにごさないでほしい。原題のままでよい、この先進的で勇気ある、賢明な女性活動家たちの名前、集団の名前がしっかりとカタカナになり、少しでも有名になり認知された方がよほど良い。
どうしても改変したいなら花束は、火炎瓶にしといてよと思う。
この時代にできうる限り、それ以上をした方達に敬意を感じる。
彼女たちの評価でなく歴史として
素直に、女性が参政権を得るまでにはこういう歴史があったと知る良い機会だった。
女性の参政権など永遠に無理だと当時の人の多くが思っていただろう。彼女たちのような過激ともいえる行動を起こす者がいなければ決して得ることが出来なかったのだ。
ダービーで馬の前に立ちはだかる女性の映像を、映像の世紀かなにかで観たことがある気がする。
余談だが、最後のところで世界各国で女性が参政権を得た年が出ていた。そこに日本は入れてもらえないほど、存在感のない国になってしまったのだなとちょっと寂しく思った。
人としての権利
コロナコロナで毎日テレビに出ている小池氏。
100年前のイギリスの人達にしたら、夢のような?華々しい姿かも。
何も行動しなければ何も変わらなかったかもしれない。
あそこまでやらなくても時代の流れと共に変わっていたのかもしれない。
彼女達の行動が無意味だったとは思えない。
でも、それはその時には誰にもわからない。
過ぎてみてもはっきりはわからない。
男尊女卑というけれど、力仕事は男性にお願いすることが多い世の中。
まだまだ平等とは程遠い。
もちろん文明の利器を使って女も男並みに重い物を運べるけれども。
人としての権利は平等に与えられるべき。
ただ、お互いが気持ち良く補い合える世の中であって欲しいと思う。肩の力を抜いて。
ただし、今の世の中が素晴らしい、というのもわからない。
時代描写に気が滅入る
女王陛下、紳士淑女の国も一皮むけば特権階級支配の腐敗した格差社会の縮図であった。昔とは言え法以前に女性に対する警察の卑劣な暴力行為、工場長の未成年への性暴力など倫理観の欠如が突出して描かれる上に夫でさえ母子を切り裂く思いやりの欠如は何なのだろう、モード(キャリー・マリガン)の選択への動機づけための脚色なのだろうが観ていて只々気が滅入る。
温厚な改革派に対して業を煮やした過激派が生ずるのは世の常だが武力闘争でなく一人の女性の自己犠牲によって道が拓かれたのは感慨深い。
選挙権は得ても「ドリーム」や「ビリーブ・未来への大逆転」などに描かれたように真の男女平等はなお道遠しだった。いや21世紀の今日でさえ危ういままであろう・・。
ブレンたん・グリーソン祭り〜
祭もそろそろ弾切れが近い。
今作ではかなり重要な役どころであったが。最後それなの?
うーん、これで一本の映画として終わりにするの? このエンディングの(あえていうが)処理はいただけない。ちょっともったいない。
家族と自分を犠牲にして得たもの
彼女達がいてこそなんですが、家族と自分を犠牲にしての参政権運動は観ていてとても辛いです。洗濯事情については伝染病予防の為煮沸してたんですね、厳しい労働環境も凄く辛そうでした。少し前の「高慢と偏見」時代は女性の財産相続権もなかったのですが、本作を経て、これ以降の時代背景の映画では、女性が社会で活躍している事が多いのが分かり、なるほどと考えさせられました。
キャリーマリガンはナチュラルメイクだと少女の様ですね。
メリル・ストリープちょっとしか出ないじゃん!
ある会合に参加したことがきっかけで、理不尽なことを今まで、我慢させられていたことに気がつく。
女性が男性と同じ権利を得るためにこんなにも、大変な思いをしなくてはならなかった。理解を示す男性が少なかったのだろう。
何もしなければ、やはり変わらない。むしろ悪くなってしまうかもしれない。
「過激な行動は良くない」なんてつまらないコメントしないで、女性にそこまでさせてしまった自分たちを反省すべきだと思う。
当たり前が、当たり前じゃなかった時代
「参政権」の「参」の漢字が浮かんでこなかった私。そこからまず大反省。
参政権ってわかりやすく言うと?。調べてみた。「政治に参加する権利」の総称とありました。18歳で選挙権を得られる今だからこそ、改めて考えさせられる「女性参政権」の話。
作品の中で、どう行動に移すかが結構過激で。ポストや電話線を爆破したり。なぜ?。話合えばいいのにと思ったけど。「爆破しないと男は耳を貸さない」。うむー。
成り行きで活動家になった主人公モードが、1週間の実刑となったとき。夫は「恥をかかせるな」とそっぽを向くし、職場でもハブられる。愛しい息子とのエピソードも、2つの幸せは手にできないのかと悲しかった・・・。
女性活動家達の話だけではなく、警部(「ヒトラーへの285枚の手紙」の主人公でした)の仕事ぶりも目を引きました。「相手は一枚岩ではない」とか。
終盤の警部への言葉「私は歩兵、あなたもです」。立場替われば、みな同じなんだな。心に響きました。
エンドロールで、各国の女性参政権が認められた時期が流れていました。つい最近認められた国も。
さあ、日本はいつ認められたのか。調べてみよう。驚きます。
女性の権利革命の歴史
女性の権利拡大を求める革命の歴史。かつて過酷な男女差別がいかに激しかったかが細部まで描写されている。男女の労働条件や親権のなさなど現代とは大きく異なる。私たちはかつての女性の権利のために闘った人たちを尊重し、現代でも続く男女差別の解消に務めるべきだ。
本当のお話
1912年、イギリス・ロンドン。洗濯工場で働く24歳のモードは、同僚の夫と幼い息子の3人で暮らしていた。ある日、女性参政権運動活動家である友人に代わって公聴会で証言し、「今とは異なる生き方があるのでは?」という疑問を持つようになる。それがきっかけとなり、モードはWSPU(女性社会政治同盟)のリーダーであるエメリン・パンクハーストの演説を聞き、デモにも参加するようになる。しかし、女性の政治活動を不満に思う男性も多く、夫からは家を追い出され、息子と会うことも禁じられ、さらに工場長からもクビを宣告されてしまう。国王に直訴しようとダービーに乗り込むがうまく行かず、最終手段としてエミリーが選んだのはレース中にコースに出る行動に出る。彼女の行動は全世界に報じられ、運動の原動力となった。悲しい現実ではあるがここまでやらないと運動が消えてしまいかねない状況を作り出したのは誰なのか考えさせら作品。
戦う女性は美しい
自由を求め、勝ち取った女性たちの話
今なおつづく男女差別だが、100年前にイギリスでこんなにも勇敢な女性たちがいたなんて知らなかった。
彼女等の生きざま、心の強さが映画を通して知れたのでとてもよかった。
娘に自分と同じ生活をさせたくない、選択の自由を与えてあげたい、そんな母親たちの愛と勇気は素晴らしい。
主演のキャリー・マリガンはどんどん強くなっていく主人公を素晴らしい演技で表現していたし、ヘレナ・ボナム・カーターは
いつもの色物キャラを押さえて芯の強い薬剤師役を熱演していた。
ヘレナってこんな役も出来るんだなと感心した。
メリル・ストリープはほぼ出番が無かったがその存在感とカリスマは存分に発揮していたように思う。
無知で物言わぬ女性たち、権利を与えず威張り散らす男たち、当時の格差がひどいのは授業で習ったものの、映画で再現されると
また違って見え、本当にひどい時代だったのだなと改めて思い知った。
彼女たちの行動が今の社会の礎になっているのだと思うと尊敬以外の感想が湧かない。
犠牲の下で生きていると実感したし、まだまだ闘いは終わっていない事に気付かされた。
守るため、勝ち取るために戦う事が自分に出来るかわからないが、差別や偏見しがちな自分の心を少しだけ
修正してもらえた気がする。
今の気持ちを忘れないようにしようと思った。
劇中セリフより
「私は歩兵、あなたもです」
お互い最前線の消耗品、自分が消えようとも信念は残る。
歴史を作るのは大変。
過激なことでもしなければ歴史を動かすことはできなかった。それは理解できる。すぐに窓ガラス割ったり暴動を起こす国民性もあるんじゃないかと。その過激な国民が作ってくれた参政権を当然のように行使している訳だけど。複雑です。
闘いは常に厳しい
時代によって、世の中は常に移り変わる。 移り変わるけれども、多数派は常に体制側である。いつの時代も反体制派はなかなか認められず、大抵は無視され、時には弾圧される。弾圧するのは警察やそれに類いする組織だけとは限らない。一般人も、少数派や反体制派には冷たく当たる。無視するだけならまだしも、差別したり罵詈讒謗を浴びせたり、場合によっては殴る蹴る、家に火を付けるなどの野蛮な行為に走ることもある。
国家という共同体の論理を、大衆は往々にして自分たちの大義名分とする。変化を怖れ、権力に逆らえない自分たちの弱さを、共同体の大義名分で押し隠すのだ。それが時代というものだ。つまり時代とは人間の弱さの集合体なのである。時代に逆らうには、大変な苦難を覚悟しなければならない。
どんなに理不尽な考え方であってもそれが体制側、つまり権力の側のものだと、反対するのには勇気が要る。戦争反対は今では誰もが抵抗なく主張するが、戦時中にも同じように主張できたかというと、かなり疑わしい。大本営の戦争礼賛発表をそのままマスコミが報じ、勝った勝ったと国を挙げて浮かれているときに、ただひとり戦争反対を主張することができるだろうか。その先には、逮捕され拷問を受け、家族を犠牲にする現実が待ち構えている。
100年前のイギリスで婦人参政権を認めてもらおうとする運動も、同じように厳しい闘いであったに違いない。子供がいて、その将来を願うことだけが生き甲斐の若い母親にとって、運動に参加することは即ち時代に逆らうことだ。世間からの風当たりは相当に強く、人格まで容易に否定される。
イギリスの詩人オーデンは、詩の中で次のように書いている。
危険の感覚は失せてはならない。
(中略)
見るのもよろしい。でもあなたは跳ばなければなりません。安全無事を願う私たちの夢は失せなければなりません。
この詩がイギリス人によって書かれたことは、民主主義の歴史にとってある意味で象徴的である。人間はともすれば世間に負け、時代に流される。二十世紀の初頭に勇気を出して闘った女性たちの行為を仇花にしないためにも、現在の我々もまた、闘い続けなければならない。自分たちの尊厳を守り、時代に蹂躙されないためである。
そういった背景を踏まえてこの映画を観ると、婦人参政権を勝ち取ったのは美しい女性たちが華麗に闘ったのではなく、世間に疎まれ迫害されながら、泥に塗れて地を這いつくばって運動を続けた勇気ある女性たちなのだということがよくわかる。
女優陣は社会の底辺にいる当時の女性たちを上手に演じている。中でも主役を演じたキャリー・マリガンは、貧困と重労働に苦しみながらも、参加した公聴会をきっかけに自己主張することを学び、平穏を願う自分自身の弱さと闘いながら生き方を変えていく若い母親の複雑な心情をよく表現できていた。息子に、「あなたの母親はモード・ワッツ」と語りかけるところでは、誰もがホロリとくるだろう。
こういう映画こそ、脚光を浴びてほしい。
選挙権を特に意識した事もなく、用紙が来るからただ投票に行くという自...
選挙権を特に意識した事もなく、用紙が来るからただ投票に行くという自分の行動に恥ずかしさを感じました。選挙のみならず、様々な権利を獲得して来た先人たちに敬意を評したい。イギリスは階級社会なので、今も差別や区別はあらゆるところに残っていると思います。日本は平等で平和な国です。ありがたい事です。
意味のある映画
い意味で飾らない映画、
だけど観てて最後まで展開が気になるし
惹きつけられました。
自分達の生きている社会は大きく法律で守られていている。
普段意識していないけど、この映画を観て有り難みを感じた。
無理やり考え方を押し付けようともしない誰がみても何か1つ持ち帰れる映画だと思いました。
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